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【大学サッカーからJリーグへ】赤﨑秀平「自分に期待して、信じて道を進んでほしい」

2014.12.16

大学サッカー×SOCCER KING
vol.2 大学サッカーからJリーグヘ ~Jリーガーを目指した4年間~

平成26年度第63回全日本大学サッカー選手権大会(通称:インカレ)が12月11日から開幕。大学日本一を決める本大会開幕に合わせて、大学サッカーの魅力をお伝えするコラムを計3回お届けします。第2回目では、昨年、大学サッカーの舞台からJリーグへと進んでいった選手のインタビューをお伝えします。

筑波大学 → 鹿島アントラーズ 赤﨑秀平

――高校時代、Jクラブからオファーが来ていたとお伺いしましたが、にも関わらず、なぜ大学サッカーという道を選んだのですか?
筑波大に行くかプロになるかという選択肢があって、両方の練習にも参加しましたが、一番大きかったのは風間さん(風間八宏氏 現:川崎フロンターレ監督)の存在です。風間さんと話をさせてもらった時に、「いつプロになるかではなく、プロになってどこまでいくかが問題だ」ということを言われました。それで、大学でしっかりトレーニングをして、4年後にまたプロに挑戦しようという決意を固めました。

――進学先に筑波大を選択したのも風間監督の存在が大きかったのですか?
そうですね。あとは筑波大自体も文武両道というか、勉学もかなり重視している大学だったので、自分の教員免許を取りたいという気持ちと合っていると思って筑波大を選びました。

――大学在学中は2度の関東リーグ戦(1、3年次)とユニバーシアード(4年次)で得点王に輝いていますが、FWとしてこのような賞は意識していましたか?
風間さんに指導してもらって、高校生の時よりもよりFWとして専門的な動きだったり、得点にこだわる気持ちを鍛えられたと思うので、それが結果に出たのかなと思いますね。

――大学時代で一番印象に残っている試合はどの試合ですか?
1年生の時のインカレで、準々決勝で浜松大と対戦した試合(2-2 PK3○1)です。あの時は相手に先行される展開でしたが、自分の2ゴールで追い付いてPK戦で勝って、やっとチームの勝利に貢献できたかなと感じられた試合でした。(結果:第3位)

――インカレに懸ける想いや臨む気持ちは、何か特別なものはありましたか?
そうですね。シーズン最後の大会ですし、そのチームでやれる最後の大会です。負けなければ決勝までずっと戦えますし、筑波大というチームでサッカーをやるのは本当に楽しかったので、みんなが「終わらせたくない」という気持ちで臨んでいたと思います。

――大学サッカーという舞台に進んで、苦労したことは何かありますか?
高校サッカーとはレベルが違うということは感じましたね。練習の質も本当に高いですし。高校まででサッカーを辞めてしまう人が多い中で、大学でもサッカーを続ける人は本当にサッカーが好きな人ばかりだと思います。そういう人たちの中から選ばれた人が立てる舞台が大学サッカーだと思います。なので、体つきにしてもパス一つにしても、レベルの違いは感じました。

――大学時代、ライバル選手はいらっしゃいましたか?
1年生の時から試合には出ていたんですが、谷口(谷口彰悟選手 現:川崎フロンターレ)や上村岬(現:ジュビロ磐田)とか、同じ学年で一緒に試合に出ていた選手たちには負けたくないなという気持ちでやってましたね。練習から激しくいってましたし、それが上手くなった要因でもあるのかなと思います。

――インカレでの思い出や、印象に残っている出来事があれば教えてください。
先ほどの一番印象に残っている試合のところでも言いましたが、1年生の時の浜松大との試合が一番ですね。2年生の時は1回戦で負けてしまったですし…。4年生の時はチームはインカレに出場したものの、自分は怪我で出場できなかったので、スタンドから見ていて単純に悔しかったですね。それにスタンドで応援するっていうのは本当にもどかしいかったです。だけど同時に、自分が試合に出場している時は、みんな悔しい気持ちを殺して、チームのために応援してくれているんだなと気が付けて、すごくありがたいなと感じました。

――大学生活を通じて学んだことや、現在に活きていることは何ですか?
1・2年生の頃は授業が朝から夕方まであって、その後に練習をして…という感じで、あまり高校時代とは変わらない生活でした。でも、3・4年生になって自分の時間ができてきてその自由な時間をどう使うかを考えましたね。自分にとってはサッカーが一番大事なので、そのサッカーのために上手く自由時間を使っていくということを学ばせてもらったかなと感じます。プロも練習時間以外の方が明らかに長いので、その時間をどう使うかということを大学生活で学びましたね。

――プロの立場から考える大学サッカーの魅力は何だと思いますか?
学生が主体となって運営しているところは、素直にすごいなと思いますね。プロはそれぞれ専門の人がその仕事をパーフェクトにやって、大きい規模で試合運営を行っていますけど、大学サッカーは学生が色々考えながら、失敗もしながら滞りなく試合ができるように運営をしているというのは一番大きな魅力だと思います。それに、その中で繰り広げられる大学サッカーの試合というのはレベルが高いですし、値段も安く観られるので(1会場 当日1,000円)、そういうところが魅力だと思います。

――鹿島アントラーズ入団時に感じた大学とプロの違いはどのようなところですか?
鹿島だからという部分もあると思いますが、紅白戦も公式戦もみんなが変わらないテンションで臨んでいますし、選ばれた選手が集まってきているのでみんな本当に上手いし、その中でどうやって自分がチームに貢献するかというところが、自分にとっては一番難しかったですね。

――大学サッカーを経験して得られたことは何ですか?
サッカーにおいては風間さんに教えてもらったということが一番大きいですね。その中でもFWとしての専門的な動きを教えてもらったので、それが今の自分の点を取る動きに繋がっています。得られたこととしてはそこが一番ですね。プロとして、FWとして生きていく術を学んだと思っています。

――大学サッカーで頑張っている選手・大学サッカー入部を考える高校生へメッセージをお願いします。
プロサッカー選手になることだけが全てではないと思います。大学の4年間で一人ひとり考える時間はたくさんあると思うし、その中で早い段階から自分と向き合って考えて、自分に合った道を選んでもらえれば良いと思います。あとは本当に、自分に期待して自分を信じて、道を進んでほしいと思います。


プロ選手となって高みを目指すため、あえて選択した大学サッカーへの道。その過程が現在の彼の活躍に大きく影響しているのではないだろうか。来シーズンの赤﨑選手の活躍にますます目が離せなそうだ。

○赤﨑秀平(あかさき しゅうへい)
佐賀東高校を経て筑波大学に進学。関東大学リーグにて1・3年次に得点王を受賞。4年間の通算得点数第1位(74試合48得点)を記録し、現在もその記録は破られていない。4年次(2013年)に鹿島アントラーズの特別指定選手として2013年8月3日VS大宮戦にてJリーグデビュー。今年正式に同クラブに入団。5月17日VS徳島戦にてJリーグ初得点を記録。今季15試合出場5得点。今後が期待されるストライカーだ。

なお、全日本大学サッカー選手権大会の詳細は下記にて発信中!
全日本大学サッカー連盟公式HP:http://jufa.jp/
全日本大学サッカー連盟公式Twitter:@JUFA_soccer
全日本大学サッカー連盟公式Facebook:全日本大学サッカー連盟

次回の大学サッカー×SOCCERKING vol.3(最終回)は12月19日(金)掲載予定です。
あの日本サッカー界のキャプテンに大学サッカーについて語っていただきました。どうぞお楽しみに!

取材協力:鹿島アントラーズ
協力:一般財団法人全日本大学サッカー連盟

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