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バルセロナ留学生便り 第1回「バルセロナで感じたこと」

2014.10.23

日本人を中心としたカタルーニャ州リーグに参加するサッカークラブ「アルビレックス新潟バルセロナ」。サッカー人、国際人として日本を担う人材へと成長させることを目標としているスペインサッカー留学プログラムで、選手としてプレーをしながら、本場のサッカーを肌で感じ、語学を学び、現地で生活をしている留学生の声をお届けしよう。

Albirex Niigata Barcelona #2 Nobuki Uehara

 9月27日、私はカンプ・ノウで初めて試合を観戦してきました。対戦カードは、リーガ・エスパニョーラ第6節バルセロナvsグラナダ。バルセロナで初めて試合を見る折角の機会なので、当日会場まで歩いて向かい、見て感じたバルセロナの街の空気や建物、サッカーの素晴らしさについて伝えたいと思います。

 サグレラにある自宅からカンプ・ノウまで向かう道中では、2つの世界遺産の建造物を見ることができます。1つ目はサン・パウ病院。自宅から直接向かう場合は、建物の裏から見ることになりますが、それでも細かい装飾と綺麗にくすんだオレンジ色のレンガがとても美しいです。そのまま進み建物の正面に立つと建物の持つ雰囲気に歴史を感じます。そして、サン・パウ病院の正面に立ち、振り返ると2つ目の世界遺産、サグラダ・ファミリアが遠くに見えます。サグラダ・ファミリアより高い建物や視界を邪魔するものは一つもありません。雲一つない空と、通りの両脇に立つ緑に囲まれるサグラダ・ファミリアをいつでも見ることが出来ます。

 2つの世界遺産の間を抜けるとサン・ジュアン通りに。幅のある遊歩道の両脇を車が走っています。少し中心街に近くづくこともあり、この辺りでは人通りが増え始めます。車いすを引いてもらいながら物思いに耽るご老人、サッカーのユニフォームに自分の名前を入れた子供、ローラースケーター、電話で話しながら歩くビジネスマン……。緑が多く賑やかなサン・ジュアン通りを海手にしばらく歩くと、バルセロナで有名なディアゴナル通りに出ます。建物の背も高くなり始め、たくさんの人を中心地に吸い込んで行きます。バルセロナ市民を支える近代的な建物、工事中の鉄線を守る蛍光色のカバー、通りに面した高級時計店など、雑踏と一緒にすべてが溶け込み、バルセロナならではの都会の雰囲気を作り出しています。

 大通りをしばらく歩き、会場の近くまで来るとユニフォームに身を包んだバルセロニスタが大きな流れとなって、初めて足を運んだ人を目的地まで導いてくれます。会場への道のりから見えるカンプ・ノウに自然と笑顔になります。チケットチェックを受け、ゲートを通り、スタジアム内部を抜けて、いざ黄緑色に光ったピッチの広がる観客席に来ると「やっと、ここに来ることが出来た!」と、心の底から感動しました。

 試合はネイマールのハットトリックとメッシの2ゴール1アシストによりバルセロナが6-0で圧勝。マテューの素晴らしい守備に対する拍手やメッシのゴラッソ(スペイン語でスーパーゴール)の盛り上がりは、カンプ・ノウで観戦しないと味わえません。また、こういった環境を共有するチームメイト・コーチと一緒に目標に向かってサッカーする喜びや、フラットメイトと慣れないスペイン語で意思疎通が出来た喜びなども、実際に肌で感じ自分の糧にしないと分からないものです。私も今回カンプ・ノウに足を運び体験したことで、描いていた夢を達成するために一つ目標を持つことが出来ました。ここバルセロナは、そんな夢や希望を持つ人にとってそれを形づくるために背中を押してくれる、素敵な場所だと私は思います。

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