サッカー部時代の友達（仮にT中としておこう）からLINEのメッセージが届いた。
「T中さんから『LINE サッカーイレブン』の招待が届きました」
なんだそりゃ……。ゲームか？
自慢じゃないが、俺はサッカーを仕事にしているこのフロムワン編集部の中でも断トツにサッカーに詳しいし、そしてゲームにも詳しい。スマホのゲームはちゃっちいグラフィックがどうにも馴染めずに余りやっていないが、T中に誘われたらやるしかないだろう。アイツはバカだったが、ゲームを見る目だけはあった。
早速、iTunes経由でゲームを落とす。意外に軽い。LINEのアカウントがそのまま使えるようである。ラクでいい（別になくても問題ないみたいだが）。まずは好きなスター選手を二人選んで獲得できる……って、すごいメンバーだな。
メッシ、C・ロナウド、シャビ、ピルロ、ベイルと選び放題である。誰を選んでも強い選手だから問題なさそうだが、ここはこの手のゲームの王道である「まずストライカーとGKを補強する」鉄則に従おう。このゲームでも有効なのか、実は定かじゃないのだが……。
というわけで、一番好きなGKであるイタリア代表のジャンルイジ・ブッフォンと、今をときめくスーパースター、ブラジル代表FWネイマールを選択。まあ、この二人でハズレということはあるまい。この二人を軸にしたチーム作り。何をするのかはまだ分からないが、とにかく強くなりそうだ。
チーム名はT中から指定された「八丁堀キング」。伝統ある名前らしい。
続いて、所属リーグを選ぶことに。イングランド、イタリア、スペイン、フランス、ドイツ、そして日本の6カ国から選択する形だ。俺はドイツを選んだ。あの質実剛健、合理性を貴ぶスタイルを昔から愛しているからである。……というのはウソで、ウッチー目当ての女の子と知り合いになれるかなとか瞬間的に思ってしまったからだ。後で聞いたらT中も同じくドイツだった。アイツも同じ理由だろう。聞くまでもない。
初期メンバーはランダムで決まるようだ。シャッフルで良い選手が出ないかなと試していると、元イングランド代表MFバリーが出てきたので、これに決めた。FWとGKに役者がいるのだから、中盤にも一枚欲しいというところ。コンゴ出身の元ベルギー代表MFムディンガイもいるし、悪くないメンバーだ。
まずはカントナみたいな人から言われるままにチュートリアル。OK、良いゲームだ。チュートリアルが手抜きのゲームが多い中で、非常に分かりやすい。サクサク進めていると、早速の実戦機会だ。試合は、しっかりしたグラフィックで想像以上に“サッカーがきちんと描かれている”。そして、何と言ってもネイマールが上手い。結果、初戦は３─１で快勝となった。
しかしこのゲーム、意外に勝てない。我々の参加しているルーキーリーグでは結構負けている。ちゃんと強化しないとダメというわけか。そっちのほうが俺好みでもある。早速、選手ガチャにトライ。元フランス代表DFセバスティアン・スキラシを引き当て、さらにアイスランドMFジグルズソンも獲得できた。これは悪くない流れだろう。
次からはいよいよ本格的に実戦をくぐり抜けて、このゲームを極めてみたい。何か目標が欲しいので、ここはネイマールの相方となるべき最強FW、リオネル・メッシあるいはクリスティアーノ・ロナウドの獲得を目指すこととする。この二人を並べ，最強チームを実現させるのだ。（つづく）
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