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三田アナと前田さんのここだけの話「ポポナイトでリーグ戦での悔しさを見せたポポ監督」

2013.12.23

365日FC東京モバイル

<12月17日>
三田:チームはリーグ戦終了後3日間のオフを挟み、22日の天皇杯準々決勝・仙台戦に向けて練習を行っています。そんな中、ルーカス選手の負傷という心配なニュースが入ってきましたね。

前田:本人も周りも、元日の天皇杯決勝まで一緒に戦うという気持ちになっていた中で、大きなけがならば本当に残念だよね。まだ詳しい情報が発表されていないのが気になるけど、こういう時期だから情報戦みたいなところもあるんだと思う。

 ギリギリまで様子を見て、隠しておきたいというのもあるかもしれないね。本人としては、これでもう引退するんだから多少無理をしてでも試合に出たいと思うけど、それもけがの程度によるよね。

三田:ひとまず練習では石川選手が右サイドでスタメン組に入っているようですね。

前田:前線の選手はタレントがそろっていて、ナオ(石川)もコンディションが良さそうだからね。そういう意味では心配いらないと思う。

三田:私は12日に小平グランドへ取材に行ったのですが、その時点では、加賀選手に代わって張選手がスタメン組に入った以外はリーグ最終節と同じメンバーでした。

 もちろん途中からいろいろとメンバーを代えて練習していましたが、基本的には天皇杯もリーグ戦と同じ流れを維持していこうという感じですよね。

前田:そうだね。リーグ最終節の仙台戦はスタメンを入れ替えて臨んだけど、そこでしっかりと結果を出している。元のメンバーに戻す理由はないということになるよね。

三田:さて、13日には調布でポポビッチ監督のトークイベント「第3回ポポナイト」が開かれ、前田さんと私も出演しました。年末の金曜日の夜にもかかわらず、たくさんのサポーターが集まってくれましたね。1時間半ではちょっと物足りない感じでしたが、ポポビッチ監督は思った以上にいろいろなことを率直に語ってくれましたね。

前田:そうだね。やっぱり時間がもっと欲しかったなあ。通訳してもらうために時間が2倍かかるから、話せる内容は実質的には半分になってしまうんだよね。でも、前回、前々回と同じように、ポポさんは普段のメディアの囲み取材や記者会見ではなかなか聞けないようなことをたくさん話してくれたよね。

 一番の印象としては、ポポさんは今季限りでチームを去るのはかなり悔しい気持ちが強いんじゃないかと思ったね。2年間かけて、チームとしても選手個人としても、ようやく成長が見えてきたところだともいえる。

 ポポさんも名前を挙げていたように、森重や高橋が代表に呼ばれたり、米本のけがからの完全復活、千真(渡辺)のゴール量産、アーリアや東という新戦力の定着、太田においてはFKも含めた活躍など、先発メンバーのほとんどがこの1、2年間ですごく成長を見せている。

 もちろんそれはポポさんの力だけではなく、選手たちが努力してスタメンの座をつかみ、試合でいいパフォーマンスを出したということなんだけど、それを手助けしたのが監督だと思う。

三田:ポポビッチ監督は選手たちのメンタル面での成長についても強調していましたね。

前田:ポポさんは就任当初から、練習や試合ではかなり厳しく怒っているイメージもあったよね。常に勝利を目指して強い気持ちで戦うという雰囲気を植え付けたかったのもあると思う。それでチームがある程度変わった部分もある。

 ただ、何が何でも最後まで勝ちにいくという泥臭さは、まだちょっと足りないような気もするんだけどね。

三田:それが、紙一重のところで優勝争いができなかったことにつながっているのかもしれませんね。

前田:そうだね。そういうメンタルの強さが紙一重のところでの差につながると思う。それから、以前の東京は試合によってメンバーを入れ替えることも多くて、もう少し固定した方がチームをつくりやすいし、同じコンセプトで常に戦えるということを僕は指摘してきた。

 その点ではポポさんは、ある程度メンバーを固定することでチームのベースは築けたと思う。でもその半面、先発の選手を脅かせる存在の選手がいても、それを有効に使っていると感じられないところもあった。

 ちょっとメンバーのマンネリ化というか、そういうところが最後の勝負の分かれ道、微妙な差につながったのかもしれない。先発で出ている選手のパフォーマンスが、常に必死に最大限のレベルでやっていたわけではないというか、少し甘さみたいなものが出てしまった部分もあるんじゃないかな。

三田:メンバーを固定することである程度安定して戦えた一方で、チーム内の競争意識が少し足りなかったということですね。

前田:そうだね。もちろん選手たちはそんなつもりはないと思うんだけど、厳しい見方をすれば、このくらいやっていれば試合には出られるだろうと、そんな感じがしてしまうこともあった。

三田:また、ポポビッチ監督は、シーズン途中に補強ができなかったことも他のチームとの差につながったと強調していましたね。

前田治(まえだ・おさむ) 昭和40(1965)年9月5日、福岡市出身。現役時代は横浜フリューゲルスのエースFWとして活躍し、Jリーグ通算103試合29得点、日本代表では40試合12得点の成績を残した。引退後はクラブチームのジュニアユースで監督を務める傍ら、各地のサッカー教室にも出向いて指導力、育成能力に磨きをかける。2004年から東京中日スポーツの評論記事「東京論」を執筆中。
三田涼子(みたりょうこ) 昭和53(1978)年6月20日 千葉県柏市出身。元TOKYO MXテレビアナウンサー。2003年から8年間にわたり、応援番組「FC東京ホットライン」のキャスターやJリーグ中継ピッチリポーターを務め、その後もFC東京の取材を継続中。現在はフリーアナウンサーとして、JFN(ジャパンエフエムネットワーク)及びTOKYOFMでニュースなどを担当。趣味はフットサル。

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