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三田アナと前田さんのここだけの話「逆転のチャンスを生かせなかった甲府戦」

2013.11.05

365日FC東京モバイル

<10月29日>
三田:リーグ第30節のアウェー甲府戦は、1-1の引き分け。1点のビハインドから追い付きましたが、逆転はなりませんでした。

前田:チーム全体としては、久々に昼のゲームだったのもあってか、何となくのんびりとした感じで試合に入ってしまったね。相手に合わせて、変に受け身になりすぎているようにも思えた。

 まずは相手の様子をうかがうという感じで、自分たち主導でという雰囲気にはならなかった。

三田:ポポ監督も試合後の会見で、「最初の30分は試合に入りきれなかった。天候のせいなのか、寝てしまったという表現が当てはまる」と話していました。

前田:3バックにしたのもあって、かなり慎重な入り方だったよね。

三田:それも相手に合わせたということでしょうか。

前田:がっぷり四つの状態だったよね。その方が失点をしないというのはあると思う。今まで浦和戦や広島戦でも、4バックでスタートして途中で3バックに変更するという展開があった。

 そういう中でも臨機応変に対応できたし、経験を積んで結果も出ていただけに、今回も高橋を最終ラインに下げる形ですんなりできたと思う。でも、どうしても相手ありきで合わせてしまうという感じではあるよね。

三田:結果的には、途中で4バックに変えましたよね。

前田:相手の攻撃にそれほど迫力がないから点を取られる雰囲気はなかったけど、相手がドン引きして全員でしっかり守ってくるのに対して、なかなかこじ開けることができなかったから、自分たちのやりやすい形に戻したんだと思う。結局は途中で、いつもの4-2-3-1の布陣にしたよね。

三田:前半は互いに決定的なチャンスが少ない展開でしたが、28分にセットプレーから甲府に先制点を許してしまいました。

前田:甲府としては、東京とは戦力的な差があることは分かっているし、前回の対戦では結果的に大差がついて、それは身を持って実感していたと思う。

 だからこそ、こういう試合ではしっかり守ってリスタートが重要なチャンスになると意識していたんだろうね。そこを突けたのはまさに狙い通りだったんじゃないかな。

三田:甲府は先制した後、さらに守りを固めてきましたね。実質的には5バックの状態でした。

前田:前半を1-0で折り返して、後半は2点目を取りにいくという選択肢もあるけど、前回の対戦でも60分くらいまでしか持たなかったし、90分を考えると絶対に差が出てくることは分かっていたから、現実的な判断をしたんだろうね。

 後半はとにかく守りきって、最悪1点返されても1-1で終わろうというプランだったんじゃないかな。

三田:それに対して東京は後半から4バックにし、平山選手もいつもより早めに投入して反撃に出ましたが、なかなか得点が奪えませんでしたね。

前田:平山を後半17分に入れたよね。やはり得点力に期待して、高さで勝負させようという狙いだったと思う。1点を追う立場としては、攻撃を活性化させなくてはならないからね。

 でも、引いた相手を崩すのはなかなか難しい。それに、東京はチームとしてのチャレンジが少なく、ちょっと無理をしてでも点を取りにいこうとする選手がいないよね。

 この試合は東京も甲府も同じようにしっかりボールをつないでいたけど、中盤などで選手が前を向いてスペースに仕掛けにいくというのは、むしろ甲府の方ができていた。そうすることによって東京の選手が引き出されて、甲府はパスをつなげるから、東京の守備が後手になるシーンもあった。

三田:確かに、失点はセットプレーの1点だけで、ピンチというほどのシーンは少なかったものの、崩されることは何度かありましたね。

前田治(まえだ・おさむ) 昭和40(1965)年9月5日、福岡市出身。現役時代は横浜フリューゲルスのエースFWとして活躍し、Jリーグ通算103試合29得点、日本代表では40試合12得点の成績を残した。引退後はクラブチームのジュニアユースで監督を務める傍ら、各地のサッカー教室にも出向いて指導力、育成能力に磨きをかける。2004年から東京中日スポーツの評論記事「東京論」を執筆中。
三田涼子(みたりょうこ) 昭和53(1978)年6月20日 千葉県柏市出身。元TOKYO MXテレビアナウンサー。2003年から8年間にわたり、応援番組「FC東京ホットライン」のキャスターやJリーグ中継ピッチリポーターを務め、その後もFC東京の取材を継続中。現在はフリーアナウンサーとして、JFN(ジャパンエフエムネットワーク)及びTOKYOFMでニュースなどを担当。趣味はフットサル。

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