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2012.11.07

佐藤優平(国士大4年/横浜FM入団内定)「大学で実戦経験を積んでプロになったほうがいい」

国士舘大学に、各大学の中心選手に「アイツはすごい」と言わしめる絶対的な存在がいる。7番を背負い、今季の国士舘の主将を任されている佐藤優平だ。試合中に見せるプロ顔負けの冷静さは、強豪ひしめく関東一部リーグでも群を抜いている。そんな彼は「プロに上がれても出られないくらいの選手なら、大学に来たほうがいい」と自信を持って言う。その発言の裏にあるのは、どういった理由なのだろうか。横浜F・マリノスへの来季入団内定が決まった彼の、大学サッカーに対する思いを聞いた。

提供:大学スポーツ総合サイト「CS Park」

 

今のサッカーではボランチも“得点”を求められている

-今季は主将に任されているといことで、背負うものも大きいとは思います。佐藤選手自身は自分をどういうキャプテンだと思っていますか?

佐藤 試合に1年生から出ていたということで、そういう面を考慮して任せてもらったんですけど、この役を任されているのは自分の財産になっています。あまり引っ張っていこうとかいう意識はしてないですし、まずは自分のプレーを淡々とこなすことですね。ちょっと他の選手を気にかけたりすることはあるけど、あまり目立ったことはしてない。自分は、声を積極的にかけたりする慎(奥山 =中央大学主将)みたいな熱いタイプではないし、プレーで引っ張っていこうと思っている。チームとしてかみ合わないところは言ってかなければいけないし、鈍い選手がいたら厳しく言うようにはしていますね。

-ボランチというポジションながら得点を決める場面(第19節時点で7得点)がしばしば見られますが、この位置でこれだけの結果を残すことは、なかなかできないと思います。

佐藤 その分、守備のほうを疎かにじゃないですけど、リスクを負って攻撃に行っているので。まあPKもありますけど、結果的にはいいのかなと。今のサッカーではボランチも点を取ることを求められているので、良い方向に向いていると思いますし、自分だけじゃなくて相方のボランチのほうも点が取れればいいとは思いますね。

-いつからこのポジションを?

佐藤 小学校5、6年生からやり始めてずっとですね。だから他の人よりはちょっと長いんじゃないですか。ボランチってけっこう、前でダメで下がっていってやる人がいるイメージですし。でも、僕は小学校からずっとやっているので、自然と何も不安とかを感じずにできます。プレッシャーは試合中はそんなに感じないですね。プロとか、上の人たちとやるとパスコースを消されたりするので、そういうときは難しくなりますけど。

-自身の強みはどういった点でしょうか。

佐藤 運動量もそうですし、いろいろなところに顔を出して、リズムを作ったりゲームコントロールをしたり。ポゼッションの中で中心にいられること。どこのチームに行っても関係なくそれができるということですね。選抜に行ってもその部分はアピールするようにしています。

-高校までは横浜FMの下部組織で育っていますが、お世話になり始めたのはいつから?

佐藤 小4ですね。それまではしらとり台SCというチームでやっていて、(清水)エスパルスの大前元紀と一緒にやっていました。小4のときにセレクションを受けて、そこからずっとマリノスです。

-同年代には齋藤学選手(横浜FM)や端戸仁選手(北九州)がいますね。

佐藤 そうですね、あとは筑波の曽我(敬紀・筑波大学)とかもです。仁が北九州にいるのはいいと思いますよ。サッカー的に合っている。ボールを大切にして、人も動かすという中で仁が一番生きる右のワイドで使ってもらっているので。敬紀もずっと一緒にやっていて、Jには来ると思います。同じ舞台でやれたらいいとは思いますね。足が速いので途中から出てくると厄介な選手ですよ。

レベルの高い関東1部でプレーできたのは良い経験になった

-トップ昇格は叶わなかった中で、国士舘大学進学を選択した理由は?

佐藤 自分の父親がここでやっていて(*女子サッカー部の監督)、その関係もありましたし、自分の耳には入ってこなかったこともあったみたいですけど、ここしか話がなかったので。でもここに来てよかったと思います。1年生から試合に出させてもらって、他の選手では味わえないような数の経験を積めたし、Jリーグの若手で埋もれている選手たちよりも試合には出られています。大学リーグ自体もJ2の下位のチームよりはレベルが高いし、J1で活躍できる選手もウジャウジャいる、そんな中でプレーできたのは良い経験になりましたね。

-この4年間で技術面の向上はもちろん、多くの経験も積んだと思いますが、それ以外で得たもの、感じたものはありますか?

佐藤 いろんなタイプの選手がいますけど、自分は小さいころからクラブチームでしか育ってなかったので、足元のあるうまい選手を見てきました。でも、パワフルで身体能力の高い選手やそれを生かしてプレーする選手はあまりいなかった。大学に来てそういった高校育ちの選手がいるのを見て、自分の持ってないものを持っているんだなと感じました。そこが大きかった。サッカーを知っているのはクラブ育ちの選手が多いですし、やっぱり大学サッカーはクラブチーム出身の選手が多い感じもします。日本のサッカーも、ポゼッションスタイルが確立されている。その中では、身体能力だけでというのは厳しくなってきていますけど、大学に来てそういった選手もいるということを知ることができたのはよかったです。

-自分自身ではどういった点が足りていないと思っていますか?

佐藤  “ボールを運ぶ”じゃないですけど、ボランチが前に絡んでいったときに僕はパスが第一に来てしまうから、それ以外の選択肢も必要かなと。得点に絡むにはもっと選択肢が必要。プロに行ったらフィジカル面も重要になってくる。だけど、そういう中でも相手の体が当たらないポジションにいればいいだけ。球際でも自分からアクションを起こせばそんなに引けは取らないと思います。前に絡んでいったときの最後のアイデアじゃないですけど、自分でもう少しドリブルで持つことができればいいかなとは感じますね。

-プロとの大きな違いにフィジカル面が上げられると思いますが、斎藤選手や端戸選手からそういうことを聞くことはあるのでしょうか?

佐藤 学はキレで勝負するタイプですし、仁もそう。学は体が大きくなりましたけど、それに関して学は「必要ない」とは言っていました。そういうタイプで活きる選手とそうでない選手で変わってきますよね。ワントップのFWとかだったら、確かに体の強さをつけなければいけないとは言っていましたけど、ワイドとかボランチだったらあんまりいらないじゃないですけど、そこまで余分に求める必要はないという感じじゃないですかね。

-高卒でプロへ行く事と、大卒でプロへ行く事に関して、どちらのほうがメリットがあると思っていますか?

佐藤 僕は今だったらどの選手も大学を経由して行ったほうがいいと思います。ある程度の、プロに上がれるか上がれないかの選手だったら、絶対に大学サッカーに来たほうがいいです。お金をもらえる、もらえないの違いはありますけど、絶対にこっちに来て試合にたくさん出て経験を積んだほうがいい。この前、いろいろなJクラブの練習に参加しましたけど、同じくらいの年代で試合に出てない選手に比べたら正直、差をつけることができていると思いますし、関東選抜に入っている選手と彼らを比べるとすごい差があるなと感じました。だからそういう人たちも、大学に来て実戦の経験を積んでいれば、同じくらいというか、さらに上に行けたのだろうなとも思います。なので、ちょっとうまいくらいでプロ行って少しお金が稼げるくらいだったら、こっち(大学)にきて試合に出たほうがプロで活躍するには早い道だと思いますけどね。

-佐藤選手が考えるキャリアプランとはどういうものでしょう。

佐藤 一年一年しか考えられないですけど、来年だったらプロに行く事が目標で、その年で試合に出ることも目標。Jリーガーになるのは夢でしたけど、今では”目標”ですし。だんだん夢が目標に変わってきているという感じですね。

-意識している選手はいますか?

佐藤 やっぱり学はマリノスで活躍しているし、仁も頑張っている。同じ土俵に立つことは常に意識しています。早くそこに行きたいとは思っていましたけど、来年そこで肩を並べられるかもしれないので楽しみです。お互いに高め合っていければいいですね。

佐藤 優平(さとう ゆうへい)1990年10月29日生まれ。豊富な運動量と広い視野から生まれる展開力が武器のボランチ。2013シーズンから横浜FMでプレーをすることが決まっている。

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