本連載はかつて10代の頃(1990年代)に『サカつく』に熱中した30代サラリーマンが、スマホの『サカつくシュート!』をプレイするお話。仕事場(八丁堀)に通いながらコツコツとプレイを重ね、徐々にゲーム熱が再燃していく……。
スマホアプリ「サカつくシュート!」を始めて3日が過ぎたくらいから、スマホのゲームに打ち込む経験がなかっただけに、いくつか気付いたことがある。
まずは何と言っても、スマホ最大のメリットである「どこでもできる」は地味に、しかし確実に大きい。思えば、家でゲームをやらなくなったのは、忙しさ以上に家族ができたことが大きかった気がする。まったくゲームに興味のない妻の目を盗んでゲームに励む。そういう気力は湧かなくなったが、スマホならば気にせずできる。通勤中はもちろん、勤務中であっても……ゲフンゲフン。
それこそ家のトイレでも、できてしまう。もっとも、先日はトイレでサカつくに夢中になる余り、何かあったのかと心配されてノックされてしまった。まるでバレなかった(と思う)が、リスクはあるものだ。まあ、この年になると電車内で携帯ゲームを取り出すのには妙な気恥ずかしさもあったりするので、スマホでいつでもできるというのは確かなメリットだった。
ゲームの「入り」は非常に親切な印象だ。昔のサカつくは、それこそいきなりJ1昇格決定戦から始まったりして、「え?え?」という感じで置いてけぼりになるビギナーも出たものだが、スマホという間口の広いツールを使うだけに、初心者にとことん優しい設計になっている。
まずは「ミッション」と呼ばれる、ある種の目標設定があるので、それをこなしていけばいい(もちろん、こなさなくてもいい)。こなすだけでいろいろとプレゼントがもらえてしまうので、それを使ってチームを強化していけば効率的なようだ。まあ、僕はいきなり「ガチャ」を引いてしまったのだけれど、いろいろ溜めてから引いたほうがお得だったようだ……。これについては後述する。
まずはチーム編成である。グラーフと河本鬼茂という怪物がいきなりいるので、それに合わせてチームを作ることにする。「オススメ」を選べば、コンピュータが勝手に並べてくれるので面倒くさいなら、それで十分だろう。実際にやってみた感じだと、メンバーはどんどん代わっていくことになるので、「オススメ」を基準にして自分でアレンジするくらいが一番いい気はする。とりあえず「オススメ」された3-4-3のシステムをベースに選手を並べてみた。この画面で「ああでもない、こうでもない」と考えるのが楽しいのがサカつくであるものの、現時点ではタレント不足でそんな感覚は余りない……。選手を、選手を集めなくては……。
実際にやってしまった立場からすると、攻略法的にはあまり正しくないのかもしれないが、やっぱり選手が欲しかった! さっそく「ガチャ」に手を出してしまった。初期にもらえる「チケット」や「ゴールデンボール」を使えば、すぐに選手獲得のための「ガチャ」を引ける。これは名前のとおり、くじ引き感覚で選手が当たる仕組み。どんな選手が出るかは分からないが、運次第では怪物が……というわけだ。
まずはレアガチャチケットを使ってガチャを引くぜ。レアガチャを一回引けるみたいなので、これを引く。来てくれ!怪物!
ん。なんか選手がきたけど、誰だお前は!という感じだが、選手が足りない現時点では誰でもいいか。引き続き、今度はゴールデンボールを使ってガチャにトライ。後から思うと、ゴールデンボールは貯め込んでまとめて使ったほうがお得だったかもしれないが、そういう細かいことを気にし始めると楽しくないので、気にしない。
当たったのはボランチ……、いやボランチは間に合ってますから!! DFとGKをくれよ!!
……なんて思うのも、またサカつくの醍醐味か。というわけで、獲得してきた選手たちを組み込む形でチームを再編成してみた。フォーメーションの種類は実に多彩なので、戦力に合わせていろいろな形を試してみるのは、なかなか楽しい。
気分はオーナーから頼んでもいない選手を押し付けられてしまった監督である。このバーチャルな感覚が楽しいんだよな、サカつくは。
そしてチームの陣容も整ったところで、「ミッション」にしたがって、「ワールドツアー」にチャレンジしてみた。「ワールドツアー」は世界中の強豪クラブチームと転戦していくモードらしい。攻略していけば報酬がもらえるということらしいので、とりあえず挑戦してみた。まずはオランダだ! 我らのエース、グラーフの母国じゃねーか!
さあ試合開始だ……と思ったら、可愛い秘書から「レンタルしたい選手を選んでください」とのお達しが……。どうやらこのモードでは、他のプレーヤーから選手を1名「レンタルして」戦うことができるらしい。
まあ、いきなり強い相手が来るわけはないと思ったが、案の定こちらが押しまくる展開。意外にも河本もグラーフもまるで活躍せずに脇役たちが次々と点を取って圧勝となった。
オランダ勢を連破すると、最後は「エリアチャンピオン」が登場した。こいつを倒せば、この「オランダLv.1エリア」はクリアというわけだ。さすがに激戦となったが、河本鬼茂の奮戦もあって快勝。見事にエリアチャンピオン撃破となった。
なんとなくゲームの流れは見えてきた。次回はサカつくもう一つの醍醐味である「育成」をこなしつつ、さらに「サカつくシュート!」をやりこんでみたい。