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【慶應スポーツ】第2節 数的不利耐え価値ある勝ち点1/国士大戦

2014.04.16

関東大学サッカー1部リーグ第2節(味の素スタジアム西競技場) 慶應義塾大学0-0国士舘大学  開幕戦の完封勝利が、決してフロックでないことを証明した一戦となった。今季初戦で強豪明大相手に2-0で勝利し、幸先の良いスタートを切った慶大ソッカー部。今節では昨季の前期最下位から驚異的な巻き返しをみせ、インカレ準優勝を果たした国士大との一戦に臨んだ。試合は前半終了間際に端山豪(3年=東京ヴェルディユース)が一発退場で慶大が10人での戦いを強いられる展開に。それでもセットプレーやカウンターから再三国士大ゴールを脅かし、数的不利を感じさせない攻撃をみせる。さらに守備でも峯達也(4年=桐光学園高)のPKセーブなど最後まで集中を切らすことなく守り切り、「チームとして最低限0に抑えて」(小坂慎太朗・2年=浦和レッズユース)貴重な勝ち点1を獲得した。

 開幕戦を白星で飾った慶大は開幕戦と同じスターティングメンバー。開幕戦で相手との接触で負傷交代した端山もスタメンに名を連ねた。  慶大、国士大共に昨季は守備の面で苦しんだ時期があり、堅守速攻でカウンターからゴールを奪うサッカーを展開する。国士大はボールを奪うと、慶大DFの裏を狙う前線へロングパスを送り、「縦に速くてはっきりとした」(増田湧介主将・4年=清水東高)サッカーをする一方、慶大は端山を中心にテンポ良くボールを回しながらチャンスをうかがう。開始早々、左サイドを攻め上がった小坂からのクロスに山浦新(4年=東京ヴェルディユース)が頭で合わせるもゴール右へ外れる。その後は互いに集中した守りで決定的なチャンスを作らせない。国士大は慶大のDFライン裏を狙ってロングボールを放ってくるが、そのボールを並木凌介(4年=國學院久我山高)、望月大知(2年=静岡学園高)の両CBがはね返す。緊迫した流れで終始進んだ前半だったが、終了間際に思いがけない展開が待ち受けていた。中盤でのルーズボールを処理しようとした端山の足が相手の顔面に入ったとして、レッドカードで一発退場となってしまう。  残りの45分間、10人での戦いを強いられることとなった慶大。後半から増田をボランチへ、加瀬澤力(2年=清水東高)を左ハーフへ移し4-4-1のフォーメーションで臨む。ここから国士大ペースの試合になるかと思われたが、「逆に10人になってやることがはっきり」(須田芳正監督)した慶大が国士大ゴールを脅かす。開始3分、小坂のFKを国士大GKがポジショニングを誤り、望月がヘディングシュートを放つも国士大DFが辛うじてクリアする。その4分後には再び小坂のFKを国士大DFがクリアしきれず、こぼれ球を宮地元貴(2年=東京ヴェルディユース)が詰めるも枠に飛ばず。ミスが相次ぎ浮足立つ国士大に対して慶大はその後も攻勢を強め、宮地や加瀬澤のシュートでゴールを狙うも得点を挙げるには至らない。チャンスをものにできずにいると、次第に流れは国士大へ。19分には左サイドを突破した進藤のシュートがポストを直撃。その後も進藤を中心に攻め立てる国士大に対して25分、その進藤をエリア内で倒してしまい、国士大にPKが与えられる。この絶体絶命のピンチで峯が相手のキックを読み切り、見事にセーブ。峯の好プレーで再び流れを引き寄せる。27分には国士大のCKのカウンターから増田がボールを運ぶと、左の加瀬澤へ展開する。その加瀬澤のクロスから宮地が頭で合わせるもゴールとはならず。さらに慶大は疲れのみえた宮地に代えて平戸奨眞(4年=暁星高)を投入。国士大も攻撃的な選手を入れて互いに1点を奪いにいくも、両守備陣が身体を張った守りでゴールを割らせず、0-0で勝ち点1ずつを分け合う結果となった。  昨季の慶大なら、この日のように退場者が出るとそこで集中力を切らしてしまい、失点を重ねてしまっていただろう。しかし、今季の慶大は違う。1人1人の守備に対する意識が上がり、ゴールを割らせないことへの強い執念がチーム全体に浸透している。そして、「勝ち点1を取れてOKというところでぼかさないように」(増田)と、10人での引き分けという結果だけをみて満足することなく、試合内容のさらなる向上を自分たちで追求できている。  次節は中3日と過密日程。そして、相手はリーグ戦でここ2年勝利がない中大。特に昨季の後期は1-6と大敗。自分たちの理想としていた攻撃的なサッカーを捨て、堅守速攻のサッカーへシフトチェンジさせられた因縁の相手だ。皮肉にも、その堅守速攻のサッカーが今は機能している。この半年間、苦しみ、もがき続けた思いのすべてを懸け、生まれ変わった姿でリベンジマッチに挑む。あの日の雪辱は、勝利でしか果たせない。 【選手コメント】 増田湧介主将(4年=清水東高) ―今日の試合を振り返っていかがでしたか 前半でああいう状況になって引き分けて勝ち点取れたことは大きいと思いますけど、その中で決定力の部分など課題はあるので、勝ち点1を取れてOKというところでぼかさないように改善すべきところをみつめて次の試合に臨みたいです。 ―昨季のインカレ準優勝校である国士大の印象はどうでしたか 昨季から縦に速くてはっきりとしたゲームをやってきていたので、やはり怖かったですね。 ―10人になったところからボランチにスムーズに移れていたように見えましたが そうですね。問題なくいけました。 ―監督もプレーに対して絶賛していましたが そうですか…。いや、今日はあまりよくなかったと思いました。 ―この2試合無失点試合が続いたことについてはいかがですか そこの部分は本当に大きくて、ディフェンスラインはじめ峯もそうですし、今日はPKを止めてくれたので、11人全員で守るのだという意識が高くて、そこはもっと追求して自分たちの武器にしていけたらと思います。 ―次節が4日後と体力的にきついと思いますが 体力の部分というのは僕らだけではなくて他のチームも同じで、そこに関しては言い訳にはならないので、いかにこの3日間で良い準備ができるかだと思うので、また良いゲームができるようにしっかり準備したいです。 峯達也(4年=桐光学園高) ―今日の試合を振り返っていかがでしたか 1人退場して、自分たちが耐えながらどう得点するかという試合でしたけど、最低限0に抑えて引き分けることができてよかったと思います。 ―退場して10人になったときチームにどのような声をかけましたか 前半終わりだったので、とりあえず前半0で終わって後半ハーフタイムで話し合おうということですかね。 ―PKの場面を振り返っていかがでしたか あのシーンは、キッカーが自分のことを見ていたのでギリギリまで先に動かないことを意識して蹴った瞬間飛ぶということを狙っていたのでうまくいってよかったと思います。 ―2試合連続無失点ということに関してはどうですか 鹿児島も5試合連続無失点に抑えることができて、リーグ戦も2試合連続無失点で抑えることができているのでこれを継続していきたいです。 ―次節に向けて一言お願いします ディフェンスが0に抑えて勝利することができたらいいなと思います。

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