2016.09.17

中村憲剛×又吉直樹『僕たち、ちゃんと考えてます。』最終回:35歳はベテラン、36歳からは仙人

中村憲剛×又吉直樹『僕たち、ちゃんと考えてます。』

二人の頭の中は、一体どうなっているのか?
二人が醸し出す独特の雰囲気、その化学反応を見てみたい。
そんな発想がきっかけで、
中村憲剛選手(川崎フロンターレ)と
又吉直樹さん(ピース)との対談が実現しました。

今回は『マエストロ×作家の“創造力”』というテーマをぶつけてみましたが、
会話が弾みすぎて、自由気ままな展開に。
ゆるい話から、深い話まで。
中村選手と又吉さん、二人のトークをお楽しみください。
全10回の連載です。

35歳はベテラン、36歳からは仙人

憲剛さんの今後は?

僕ですか? 現役を長く続けたい気持ちは間違いなくあります。まあ、カズさん(三浦知良/横浜FC)を超えるのはちょっと無理かもしれないですけど。

でも、ボランチは30代になってからのほうがって言うし。

そうですね。特に今はいろいろなものが見えてきて、一番面白いかもしれない。「35歳」って数字を見るとすごくベテランだと思うんですけど、36歳になると、もはや仙人扱いになってくるから。

ははは(笑)。

だから逆に僕も気を抜いてやっていける。30歳から35歳までは、「周りにどう見られているか」との戦いだったんですよ。

なるほど、なるほど。

今年で36歳になりますけど、その5年間を耐えたので、あとはもう自分がどうなろうが、周りはそんなに言ってこないだろうと勝手に思っています。

ああ。

周囲の目に抗う戦いではなく、むしろ、「自分がよりどう楽しんでいくか」という作業になっていくんじゃないかなって密かに思っています。そこからは指導者なり、解説者なり。サッカーに関わる仕事は一生切り離せないものだと思っています。

そうでしょうね。

全く別の仕事をする気はないんで。今まで自分が蓄積してきたものはサッカー界に還元しないといけないとは思っています。それが代表関係なのか、トップチームなのか、アカデミーなのか、アンダーカテゴリーなのかは分からないですけど、今まで自分が思ったことを伝えたいなって。

でも、まだまだ現役を見たいです。

やりたいですけどね。だけど、カズさんまであと15年くらいある。

(笑)。

キャンプで体作りをあと15回するのはしんどいなって(笑)。やっぱりいい時期をね。

監督の旨味というか、監督で全盛期みたいなのを作ろうと思ったら、そんなに期間はないですね。

そうですね。でも、そのために辞めようとは思ってないです。自分がとにかく納得いくまでというか。今後、いろいろ起きてくると思うので、その時に潔くやめるのか、粘ってどこかに行くのか。まあ、分からないですけど、現役にこだわりたいとは考えています。判断はその時になるだろうし、そこまで頑張っておけば、たぶん道は開いているんじゃないかなって。周りに助けてくれる人もいっぱいいると思います。

読ませてもらったあの本の、少年たちに向けて書いてる言葉が、現役後の指導者なのか分からないですけど、その時にご自身で読み返したらそのまま使えると思います。大人になった今の僕でも「あ、なるほどな」って思って、「じゃあ、ここはこうして、こうして」って自分の仕事のやり方を補足してくれるんですよ。

マジでめっちゃうれしい(笑)。こんなに有名な人に、ダイレクトで感想を言われたことないから。まさかそんな。今度から又吉さんを見る目が変わるなあ(笑)。僕がその芸風をちょっと補足してるのかって思ったりとか。

僕はそうやって見てもらった時に、憲剛さんに「あれ、この人ってこんなにバカだったっけ?」って思われるような仕事ができたらいいと思います。「この前、普通にしゃべっていたのに、この人こんなアホやったかな?」って思ってもらえるように、これからの40代、50代を過ごしていけたらええなあと思うんですけどね。

かっこいいなあ。裏を取るわけですね。

いやいや。

お笑い芸人さんって、絶対に頭が良くないといけない。たぶん又吉さんは自分の過程で、その都度ちゃんと修正して、変換して、その時の自分の生きる道を作れる人なんじゃないかなって思います。

いやいや、そんな。

いやあ、あと2、3時間話せますよ。

そうですね。

でも、そろそろ時間らしいんで。

めっちゃ楽しかったです。ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。今度、同期会やりましょう! あと、『火花』にサインもらっていいですか?(笑)

 

<おしまい>

 

取材・構成=高尾太恵子/写真=岩本良介

 

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中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都出身。東京都立久留米高から中央大を経て、2003年に川崎フロンターレへ加入。初年度から出場機会を得ると、2年目からはボランチへとコンバートされて主力に定着。2006年から2010年まで5年連続でJリーグベストイレブンに選出された。また、2012年から川崎の主将に就任してチームをけん引。視野の広さとパスセンスはリーグ屈指で、35歳となった今もなお強烈な存在感を放つ。
又吉直樹(またよし・なおき)
1980年6月2日生まれ、大阪府出身。お笑い芸人、脚本家、小説家、俳人といった様々な顔を持つ。2003年に綾部祐二と「ピース」を結成し、ボケを担当。キングオブコント2010で準優勝、同年のM-1グランプリで4位に入り、一躍脚光を浴びる。趣味の読書が高じて書評やコラムなどの執筆活動を行うと、2015年に自身が書いた純文学小説『火花』で第153回芥川龍之介賞を受賞。個性的なファッションからオシャレ芸人との呼び声も高い。

プレゼント

中村憲剛選手と又吉直樹さんの直筆サイン入り色紙を3名様にプレゼント!
応募期間
:2016年9月8日(木)〜2016年9月18日(日)23:59まで

たくさんのご応募ありがとうございました!

 

INFORMATION
スポーツニュース番組『追跡 LIVE! Sports ウォッチャー』(テレビ東京系)
(月~金 23:58~24:12/土 23:00~23:55/日 22:54~23:30)
MC:ピース
コメンテーター:中畑清、セルジオ越後、緒方耕一(日曜のみ)、秋田豊

 

今回の撮影で利用したお店
BLUE BOOKS café
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2-9-15 ユレカビル B1F

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