今回は『マエストロ×作家の“創造力”』というテーマをぶつけてみましたが、
会話が弾みすぎて、自由気ままな展開に。
ゆるい話から、深い話まで。
中村選手と又吉さん、二人のトークをお楽しみください。
全10回の連載です。
試合で「今日はこいついけそうやな」、「こいつに合わせよう」という時はあるんですか?
選手がキレキレな日ってあるじゃないですか。そういう時はその選手をめっちゃ使いますね。とりあえず(ボールを)預けて、好きにプレーさせる。それで、1回成功すると相手が寄ってくるんですよ。そうすると、その選手に渡した後に僕がフリーになる。
なるほど。
とにかく最終的には自分がうまくやるためにみんなを生かす。ボランチやトップ下でプレーすることが多いんで、生かしながら自分も生かされるみたいな。逆に「今日はこいつ、調子悪いな」と感じた時は、すぐサポートに行くようにしてますね。
もしかしたら、ボランチというポジションは(明石家)さんまさんに近いんかもしれないですね。
え!? さんまさん? さんまさんは、エースストライカーだと思っていたんですけど。
エースストライカーでもあるんですけど、オーバーラップしまくる時があるんですよ。
(笑)。リベロみたいな感じなのかな。
『さんま御殿』という番組があるじゃないですか。並んで座っているゲストに、さんまさんが振ってくるんですけど、いろいろな人がトークする間に「なあ? 又吉」って急にパスが来るんですよ。
ああ、来ますね。
それを返せて、かつウケたら、それくらいのテンポでパスが来続けるんですよ。
「あ、又吉、今日はきてるな」と。
はい。うまく返されへんかったら、パスが来る間隔が開いていくんですよ。
うわ、それリアル!
次のチャンスでいけたら、またパスが来るっていう。
ああ、確かに。
それって、一緒じゃないですか?
そう言われると、全く一緒ですね。要は番組が盛り上がって、お茶の間に笑いが届けばいいわけで、僕は乗っている選手にどんどんパスを出すみたいな。だけど、さんまさんは最後に全部持っていかないですか?(笑)
最後はちゃんと点をね。
自分で点を取って、また来週みたいな(笑)。
試合に向けて練習している時に「こいつ、調子いいなあ」って分かりますよね? でも、試合当日にフタを開けてみたら全然違う選手が「めっちゃキレいいやん!」ってこともあるんですか?
ああ、全然ありますよ。自分でもそういう時がありますし。だから、それを早く察知しないといけない。アウェイに行くとプレッシャーに負ける選手や、そこの芝生にうまくハマらない選手がいたり。前日までできていたのに今日はバッタバタだなって選手はいますよ。
へえー。憲剛さんは、試合が始まってから、まず相手のフォーメーションを見るんですよね?
はい、見ます。
それを3分くらいで把握して?
いや、そんなに時間はかからないです。メンバーが変わっていなければ、事前の分析どおりにどこを攻めれば効果的なのかが想像できるんです。だから、メンバーが大幅に変わっている時はすごく緊張しますね。メンバーリストが出た時に「え、これ全然違うじゃん!」って。急に知らない若手選手や外国籍選手が出てきたら、試合が始まってから分析していくしかないです。
なるほど。試合中にデータを集めて。
そう。だから試合前のミーティングは心拍数がすごく上がります。
それは各選手がやるんでしょうけど、やっぱりボランチというポジションだと。
多分、人の2倍くらい。
そうですよね。
おそらく、FWの選手とかはやってないです(笑)。
(笑)。そこはとにかく点を取ることに集中している?
FWは最終ラインと戦うのが仕事ですから。それはごく当然なことです。そこをオーガナイズするのが僕の役目で、彼らがどうやったら気持ち良く点を取れるかっていう。
そのイメージを持っているんですね。
取材・構成=高尾太恵子/写真=岩本良介
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(月~金 23:58~24:12/土 23:00~23:55/日 22:54~23:30)
MC:ピース
コメンテーター:中畑清、セルジオ越後、緒方耕一(日曜のみ)、秋田豊
今回の撮影で利用したお店
BLUE BOOKS café
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