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東洋大、首位・東京国際大とドロー 昇格へ、負けられない試合が続く

2016.10.21

最後まで体を張ったディフェンスを見せた徳市 [写真]=スポーツ東洋

JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦第18節 東洋大学1-1東京国際大学

文=美浪健五(スポーツ東洋)

 ほとんどの時間が東京国際大のペースで進み、1点を奪われて前半を折り返す。今節も佐藤仁紀の投入を起爆剤に攻撃を活性化させ、後半ついにPKで同点に追いつく。互角の攻防を繰り広げた上位対決は引き分けに終わった。

 ともにリーグ最少失点を誇るチーム同士の対戦だけあって、1点が非常に大きな意味を持つ試合である。相手の最前線には今季ここまで13得点の大型FWがいたため、ディフェンスラインの奮闘が鍵を握った。また、ケガの勝野瑛に代わり篠田朋宏がこの日のボランチを務めた。

 開始から緊張感のある場面が続く。シンプルにFWにボールを当てていく相手のサッカーに浮き足立つ場面も見られた。フィジカルの強い東京国際大相手に空中戦は難しく、セカンドボールを拾って細かくパスを回し地上戦に持ち込む。すると23分、左サイドから展開し、出されたボールに坂元達裕が飛び込むも、これはキーパーの正面。チャンスを逃すと一転、カウンターを仕掛けられる。守備の人数が揃う前に右サイドを突破され、早いグラウンダーのクロスが入る。これを徳市寛人がスライディングでブロックするが、ボールは無情にもゴールへと吸い込まれてしまった。不運なゴールとはいえイレブンへのダメージがあったのか、その後は自陣でのプレーが続いた。

 後半に入ると古川毅監督は佐藤を前線に投入し、状況の打開を図る。佐藤が入ったことで次第に球際の競り合いを制するようになり、ボールをキープしていく。47分に得たFKでは仙頭啓矢が直接狙うも、クロスバーに嫌われる。71分には右から左まで駆け上がってきた坂元のクロスに佐藤がヘディングで合わせるもゴール左に外れた。徐々に得点の匂いがしてきたところで、ついにその時が来る。エリア内で仕掛けた仙頭のプレーが相手のハンドを誘いPKを獲得。これを自らきっちりと決め、試合を振り出しに戻した。この時点で残り時間は15分、逆転するには十分な時間があった。攻撃の手を緩めずに佐藤、坂元が立て続けにゴールを脅かすも、枠に入らない。最後の最後まで攻め続けたが、追加点は生まれなかった。90分間戦い抜いた両チームの選手は試合終了のホイッスルと同時にひざに手をついた。このゲームのタフさを伝えるには充分な光景であった。

「あわよくば勝ち越したかった」と古川監督は淡々としながらも、悔しさを表した。首位相手に引き分けたことを良しとするのか、勝てた試合だったのか、難しいところである。リーグ戦も残るは4試合、うち3試合はともに昇格を争うチームとの対戦になるため、差を縮めるには落とせない試合が続く。もう勝ち点1では満足できない、勝利のみが求められる。

 選手のコメントはスポーツ東洋のホームページ(http://sports-toyo.com/news/detail/id/5173)をご覧ください!

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