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2試合連続完封も攻撃に課題…法政大、早稲田大とドロー決着で連勝ならず

2016.05.01

円陣を組む法政大メンバー [写真]=宮下尚子(スポーツ法政)

 JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦 1部 第4節で国士館大学に勝利した勢いそのままに、勝ち星を積み重ねたい法政大学。対するは今季3勝1分と未だ負けなしの早稲田大学。法政大にとっては昨季、目の前で胴上げをされた相手だけに、選手たちはただならぬ思いで試合に臨んだ。

 前半、風下側のピッチとなった法政大。ロングボールは風に押し戻されるため、中盤の連係から崩したいところだが、早稲田大の素早いプレスに苦戦。11分には永戸勝也が蹴ったCKのこぼれ球にディサロ燦シルヴァーノが反応したが、シュートはゴール左に逸れる。その後も右サイドの大迫柊斗がクロスを供給。しかし、早稲田大ディフェンス陣の堅固なブロックをこじ開けることはできない。

 一方の早稲田大は今季4試合で3得点のFW中山雄希を中心にスムーズな攻撃を見せる。30分、中盤から右サイドへ展開した早稲田大は、今来俊介がクロスを供給。中山がヘディングで合わせるもボールは枠の外。その後は両チームともに攻撃の糸口をつかめず、スコアレスで前半を終える。先制点を奪って逃げ切るという勝利パターンの法政大だが、前半のシュート数は今季最少の2本に抑えられ、主導権を握ることができない。

 エンドが変わった後半、風上になった法政大は攻勢に出る。53分、中央の大西遼太郎から右サイドバックの山田将之へつなぎ、最後は永戸が左足でボレーを放ったが、シュートはサイドネット。早稲田大は後半開始から、流れを変える男、相馬勇紀を投入。しかし、法政大DF伊藤航希のマークにあい、好機を作りだせない。そんな中、クリアボールを処理しようとした青柳燎汰と大迫が衝突するアクシデント。プレーは止まり、ピッチに倒れたまま起き上がれない大迫は救急車で搬送された。

 プレー再開後、法政大は交代で入った紺野和也らが積極的に素早いカウンターを仕掛けるが、前線が手薄でゴール前まで運ぶことができない。ロングボールを入れ、ディサロが相手DFに競り勝つものの、セカンドボールを相手に拾われるという場面が多く見受けられた。決定機は後半アディショナルタイムの90+6分、永戸からパスを受けた上田慧亮がペナルティーアーク付近からシュートを放ったが、早稲田大GK後藤雅明の好セーブに阻まれネットを揺らすことはできない。その後も両チームともにカウンターから好機をうかがうが、ゴールには至らず試合終了。

 前節終了時点で2位につけていた早稲田大相手に引き分けたが、試合終了のホイッスルとともに法政大の選手たちはうなだれた。前半こそ膠着状態だったものの、後半に入ってからは法政大の時間帯が続いただけに、勝ち点3が欲しい試合だった。守備陣は2試合連続の完封で健闘したが、伊藤航希は「僕らのボール回しのあたりでもっと余裕を作れたら、余裕を持ってシュートを打てる状況を生み出せるのかな」と語った。次節には首位の桐蔭横浜大学が待ち構える。チーム全体としてゴールに向かう意識を共有できるかが勝利のカギとなるだろう。

文=小島雄太(スポーツ法政)

選手、監督のコメントは、スポーツ法政新聞会HP(http://sports-hosei.net/)をご覧ください!

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