東福岡は昨季の主力選手が多く残っている [写真]=川端暁彦
7月27日に広島県で開幕する平成28年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会(インターハイ)。予選を勝ち上がった55校の中から今大会の注目校を紹介する。
東福岡高校(福岡)
昨年の王者であり、一昨年の王者でもある“赤い彗星”が前人未踏の3連覇に挑む。新たに10番を背負うMF藤川虎太朗、中盤の舵取り役を担う鍬先祐弥、身体能力抜群のDF小田逸稀、そして新キャプテンに指名されたDF児玉慎太郎の4名が昨年のレギュラーから残っており、今年も優勝候補と観て間違いない。
もちろん、「すべてのチームが(東福岡を)ターゲットにしてくる」(森重潤也監督)難しさはあるが、それでも豊富な戦力と選手層の厚みは出場校随一だろう。Bチーム以下も県の各カテゴリーのリーグ戦に参加して実戦経験を積んでおり、誰かが欠けても別の誰かが出てくるような強さがある。今年も1トップの座をFW佐藤凌我と藤井一輝と激しく争いながらそれぞれ成長を遂げるなど、各ポジションの激しい競争から選手が伸びてきた。多彩な技術を持つMF高江麗央、突貫役のMF福田湧矢など今季からレギュラーを張る選手たちも充実している。
何より大きいのは、謙虚に努力を積み上げ、おごることなくシーズンを戦い抜いた昨年の3年生の背中を選手たちが見ていること。夏の3連覇も冬の2連覇も容易な目標でないことは確かだが、不可能ではないだけの素地を持ったチームであることは確かだ。
文=川端暁彦
By 川端暁彦