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今年最初の早慶戦、慶應義塾大に軍配…田中健太の2ゴールで早稲田大に勝利

2016.05.28

2ゴール目を喜び、応援席へアピールする慶應義塾大の選手たち [写真]=内藤悠史

 JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦1部 第9節が28日に行われ、味の素フィールド西が丘の第二試合では早稲田大学と慶應義塾大学が対戦した。

 早稲田大は前節、駒澤大学に2-3と逆転負けを喫した。ここ4試合、勝利から遠ざかっているだけに、ライバルとの一戦を浮上のきっかけとしたいところだ。一方の慶應義塾大は前節、国士舘大学との一戦を2-1で制した。26分に先制を許したが、後半開始早々に追いつくと、試合終了間際に決勝ゴールを記録。しっかりと勝ち切って勝ち点3を獲得したのは収穫だ。勝ち点12で並ぶ両チーム。今年最初の“早慶戦”を制し、今後の戦いへ向けて弾みをつけたい。

 ライバル対決らしく、試合前から両チームの応援はヒートアップ。試合も拮抗した内容で推移していった。中盤での激しい攻防の応酬となり、ゴール前での場面があまり見られずに開始10分を経過した。

 均衡が破られたのは15分、先制したのは慶應義塾大だった。鮮やかにワンタッチパスを連ねて左サイドを突破し、FW渡辺夏彦がゴール前へパスを送ると、FW田中健太が左足ダイレクトで合わせる。巧みにコントロールされたシュートがゴール左隅へ吸い込まれた。流動的な攻撃から慶應義塾大が先制点を奪った。

 1点ビハインドを負った早稲田大は35分、右サイドを駆け上がったMF秋山陽介のクロスから最後はMF平澤俊輔が至近距離から狙ったが、GK上田朝都に阻まれて同点ゴールとはならなかった。前半は1-0、慶應義塾大のリードで終了した。

 後半立ち上がりは1点ビハインドの早稲田大が攻勢をかけたが、同点ゴールは生まれず。次第に慶應義塾大が盛り返していき、60分には渡辺がペナルティーエリア内でフリーでシュートチャンスを迎える。相手DFにブロックされたが、得点の予感が漂い始めた。

 そして65分、慶應義塾大が追加点を記録する。相手の最終ラインでのパスをカットしたMF手塚朋克が田中へラストパスを供給。田中は冷静に左足シュートを決め、ゴールネットを揺らした。前線からのプレスをゴールに結びつけ、慶應義塾大がリードを広げた。

 2点ビハインドを負った早稲田大は終盤に猛攻を仕掛ける。そして85分、右サイドからのクロスをゴール前で競り合うと、相手のファウルを受けてPKを獲得。途中出場のMF鈴木裕也がゴール左隅へ豪快に決め、1点差に迫った。

 終了間際、早稲田大は波状攻撃で決定機を作り出したが、FW中山雄希のダイビングヘッドはGK上田のファインセーブに阻まれた。3分と表示された後半アディショナルタイム、慶應義塾大は敵陣のコーナーフラッグ際でボールをキープし、時計の針を進めていく。

 試合は2-1で終了。慶應義塾大がリードを守り切り、今年最初の“早慶戦”を制した。慶應義塾大は勝ち点を15に伸ばしている。敗れた早稲田大は5試合勝ちなしとなった。なお、両チームは7月6日の第67回早慶サッカー定期戦でも対戦。等々力陸上競技場で因縁の対決に臨む。

 早稲田大は次節、6月5日に川口市青木町公園総合運動場で明治大学と対戦。慶應義塾大は6月4日、県立保土ヶ谷公園サッカー場の第二試合で流通経済大学と対戦する。

【スコア】
早稲田大学 1-2 慶應義塾大学

【得点者】
0-1 15分 田中健太(慶應義塾大学)
0-2 65分 田中健太(慶應義塾大学)
1-2 86分 鈴木裕也(早稲田大学)

取材・文=内藤悠史

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