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耐えながらも狙いどおりの試合展開に…法政大、昇格組の筑波大を下す

2016.04.05

ゴールを喜ぶ法政大メンバー[写真]=下田朝陽(スポーツ法政新聞会)

 今年も待ちわびたJR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦1部が開幕した。開幕戦の相手は昨年、2部で2位となり、1部復帰を果たした筑波大学。昇格組相手に勝ち点3を奪って、幸先よくスタートしたい法政大学は、どのようなサッカーを見せてくれるのか。開幕戦のフォーメーションは、3-6-1の布陣。昨年の主力が抜けたチームは、青柳燎汰や長倉颯など昨季リーグ戦で出場機会が少なかった選手がスタメンに抜てきされた。

 試合開始早々、長倉が中央からミドルシュートを放ち、積極的な姿勢を見せる。一方、筑波大も西澤健太や鈴木徳真がドリブルで法政大ディフェンス陣に切りこもうとするなど、一進一退の攻防が続いた序盤。そんな中で試合が動いたのは21分。武藤友樹がパスを受けて右サイドの深い位置までドリブルで駆けあがると、中央にクロスを送る。そのクロスを筑波大GK森本泰介が弾くと、それに反応した青柳が詰めて先制ゴールを奪う。

 その後は、前線から追いかける守備ではなく、構えて相手のパスコースをなくす守備をした法政大。「スキを作らない守備をして、切り替えやすい状況を作れたことは狙いに近かった」(長山一也監督)前半は相手にボールをもたれながらも、スペースを消して危険なエリアにパスを出させない守備を見せ、数少ないチャンスを決める狙いどおりの展開で終了する。

 しかし後半に入ると、流れは変わり、完全に筑波大ペースとなった。左サイドを中心に突破を許し、あわや失点のシーンを作られる。相手の攻撃が続く中で徐々にディフェンスラインが下がってしまい、相手の思惑どおりの攻撃を許す場面が多くなる。81分には筑波大のFKからゴール前で混戦となったところで何度もシュートを打たれるが、GK関口亮助を中心としたディフェンス陣が体を張ってブロック。この日一番のピンチを防いだ。

 そんな守備陣の気迫が伝わったのか90分。途中出場の玉田晃太郎がカウンターからボールを運び、ペナルティーエリアの左からミドルシュートを放つ。低い弾道のシュートがゴール左隅に突き刺さり、ダメ押し弾を奪った。その後のアディショナルタイム4分間でも相手にゴールを許さず、2-0で勝利し、開幕戦を白星で飾った。

「開幕戦は難しいゲームになると思っていた」と長山監督が振り返ったように、筑波大がボールを持つ時間は多く、法政大の我慢する時間帯が続いた。特に後半には、11本ものシュートを打たれ、決定的ピンチを何度も迎えるが、粘り強い守備で対応。もし同点に追いつかれていたら、違った結果になっていたかもしれない。しかし、苦しい時間帯を我慢して勝利に結びつけたことは、今後のリーグ戦を戦う上で重要になってくるはずだ。

 次節の相手は、昨シーズン2位の強豪・明治大学。昨年ほどのタレントはいないかもしれないが、開幕戦も3-0で勝利しているだけに攻撃の破壊力があるのは間違いない。粘り強い守備を明治大相手にも見せ、開幕2連勝を飾ることができるか注目したい。

文=森川優也(スポーツ法政新聞会)

選手、監督のコメントは、スポーツ法政新聞会HP(http://sports-hosei.net/)をご覧ください!

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