EURO2016特集|UEFA欧州選手権
2016.01.01

聖和学園のドリブルを支える頭脳と判断力…DF丹野裕太「2人目の動きを予測」

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 センターバックが“ルーレット”を繰りだす。あのジネディーヌ・ジダンが得意とした技だ。このワンプレーを切り取るだけでも、聖和学園高校が他のチームと一線を画すことがわかるだろう。

「スペースがあればどんな時でもドリブルを選択する」と語るのはキャプテンのDF丹野裕太だ。なぜなら「みんな取られない自信を持っている」から。「聖和=ドリブル」は今年度も健在であり、選手権1回戦では野洲高校を7-1で撃破して“技巧派対決”を制した。

 この試合でも、聖和は前評判どおりのテクニカルなドリブルとボールキープでスタンドを沸かせた。だが、なぜこうも、聖和のドリブルは止められることなく成功するのか。

 もちろん、たゆまぬ努力の結晶であることは言うまでもない。ただし、彼らは単純に足元のスキルだけを磨いてきたわけではなく、頭を使いながらドリブルの質を高めてきたという。

 ドリブルの練習では「常に試合を想定することと、1人かわした後の2人目の動きを予測すること」(丹野)を徹底している。端から2人目に目を向けているからこそ、ボールタッチは自然と細かくなり、観客の目には曲芸のように映る。

 この頭を使ったプレーは、ドリブル以外にも随所に見られた。例えばディフェンスラインのポジションチェンジ。センターバックの丹野と左サイドバックの釼持雅也は試合中、状況に応じて入れ替わっていたが、これはプロでもそうそうお目にかかれない。

 また、センターバックがボールを落ち着かせることなく、ポンポンと素早く前につなぐシーンも印象的だった。「ボールをもらう前に、味方が受けやすい形でどこにどう出すかを考えている」(丹野)。これがリズミカルな攻撃を生みだした。

 目に見えるテクニックに注目が集まりがちだが、そのプレーの根底にはアイデアを具現化するだけの頭脳と判断力がある。丹野はこう語る。「ドリブルするのも、さばくのも、頭の使い方を常に意識している。自分たちは身体能力が高くないので、一つ先のプレーを見据えながらチャレンジ&カバーでやっていくしかない」

 1月2日の2回戦では同じ東北勢の青森山田高校と対戦する。聖和にとって、180センチ以上の長身選手をそろえる青森山田は“剛”。“技巧派にして頭脳派”の聖和が“柔よく剛を制す”を体現できるか注目だ。

文=安田勇斗、写真=高見直樹

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