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厚木北、初の決勝進出…麻布大附属とのPK戦制す/高校選手権神奈川県大会

2014.11.01

厚木北がPK戦の末に決勝進出を決めた [写真]=内藤悠史

 12月30日に開幕する第93回全国高校サッカー選手権大会を控え、1日に神奈川県の地区大会準決勝が相模原ギオンスタジアムで行われた。第1試合では、麻布大学附属と厚木北が対戦した。

 大雨が降りしきる中で始まった一戦。立ち上がりは互いに静かな内容となった。麻布大附属がボールをポゼッションしたものの、時間の経過とともに厚木北のプレスも機能し始める。最初のチャンスは14分、厚木北のFW曽我涼がペナルティーエリア内でこぼれ球を拾ってシュートを放ったが、うまくミートできなかった。24分には、ペナルティーエリア内でのパス交換から厚木北MF芳賀航馬がフリーとなったが、枠を捉えたシュートは麻布大附属GK秋山直也が横っ飛びで弾き出し、先制とはならなかった。

 厚木北がチャンスを活かせない中、均衡を破ったのは麻布大附属だった。30分、相手の最終ラインでのパスミスをFW竿下征也が奪うと、最終ラインの背後を独走。GK鈴木武を落ち着いてかわし、右足で流し込んだ。前半は1-0で終了した。

 1点を追う後半、立ち上がりは麻布大附属がボールを持つ時間が長かったが、次第に厚木北が押し返していく。同点弾は52分。ペナルティーエリア付近、相手の最終ラインと中盤とのギャップでボールを受けたMF芳賀が、鮮やかなミドルシュートを突き刺した。

 以降は拮抗した展開となった。終盤に決定機を迎えたのは麻布大附属。70分、ゴール前での細かいパス交換からFW竿下が抜け出してシュートを放ったが、ボールはGK鈴木の正面に飛んだ。さらに73分には、MF森勇人からのパスを受けたFW阿部速秀が中央を突破して右足で狙ったが、グラウンダーのシュートは右ポストに阻まれ、勝ち越し点は決まらなかった。

 後半終了間際には、右サイドからの浮き球に反応したFW竿下が右足シュートでゴールネットを揺らしたが、トラップの際にハンドがあったとの判定で得点は認められず。前後半80分を終えても1-1で決着はつかず、延長戦に突入した。

 10分ハーフの延長戦は、複数の選手が足を痙攣させるなど疲労の影響もあり、スペースが多く生まれる。互いに押し込む場面が増えたが、決定機を作るには至らず。決着はPK戦に持ち越された。

 PK戦を制したのは、5人全員がキックを成功させた厚木北だった。麻布大附属は4人目を務めたFW竿下が失敗。雨中の熱戦は、PK戦スコア5-3で決着した。

 厚木北は同校史上初のベスト4突破。初の本大会出場まであと1勝と迫った。なお、決勝は8日にニッパツ三ツ沢球技場で開催。準決勝第2試合では、日大藤沢と桐蔭学園が対戦する。

(取材・文=内藤悠史)

【スコア】
麻布大附属 1-1(PK 3-5) 厚木北

【得点者】
1-0 30分 竿下征也(麻布大附属)
1-1 52分 芳賀航馬(厚木北)

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