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1部参入2年目の桐蔭横浜大、王者相手に金星…専修大は今季初の無得点で痛恨の連敗/関東大学リーグ

2014.09.23

専修大を破った桐蔭横浜大 [写真]=内藤悠史

 関東大学1部リーグ第14節が20、21日に各地で開催。Shonan BMWスタジアム平塚では、21日の第2試合で専修大学と桐蔭横浜大学が対戦した。

 リーグ3連覇中の専修大は、前節で明治大に1-3と完敗して2位に後退。首位に立った順天堂大を追いかけるべく、仕切り直しの一線に臨む。一方の桐蔭横浜大は、3勝1分け9敗の勝ち点10で、1部残留圏内ギリギリの10位。リーグ再開後は2連敗中で、後期初勝利を懸けて王者に挑んだ。結果は1-0。圧倒的に攻勢をかけた専修大に対して、高い集中力で応戦した桐蔭横浜大が少ないチャンスを得点に結びつけ、金星を挙げた。

 桐蔭横浜大は1部参入初年度の昨季、専修大との2回の対戦で計10失点を喫し、王者の破壊力を思い知らされる結果に終わった。今季も第3節で対戦しているが、2-5と大敗。第13節終了時点での失点数は28とリーグワーストで、守備陣がいかに踏ん張れるかが今節のポイントだった。戦前の予想どおり、試合は専修大のペースで進み、圧倒的にボールを支配。しかし、ゴール前でのプレー精度の低さや意思疎通のズレにより決定力を欠き、均衡が破られないまま終盤へ突入した。迎えた85分、桐蔭横浜大はFW坪井秀斗(4年・習志野高校出身)からのパスを受けたFW鈴木国友(1年・相洋高校出身)が、右足でグラウンダーのシュートをゴール左隅に蹴り込み、決勝点を記録。「ワンチャンスを狙っていた」という値千金の一撃で、貴重な勝ち点3を手にした。

 1部参入2年目で初めて専修大を破った桐蔭横浜大の八城修監督は、「すごくうれしい。皆が90分間戦い抜いて、失点をしなかったことが収穫」とコメント。「一歩間違えれば大量失点をしていてもおかしくなかったので、一概に手応えがあるというほどではない」と気を引き締めつつも、「下位だとしても1部に残留し続けることが伝統や自信を生む。挑戦し続けて戦っていれば、試合に負けたとしても本当の意味での負けではないと思う。勝敗も大事にしつつも、そういう姿勢を大切にしたい。今日はそれを出せたと思う」と選手たちを評価。2年連続での1部残留に向けて大きな意味を持つ勝ち点3獲得を振り返った。

 一方、今季リーグ戦で初の無得点に終わり、連敗を喫した専修大。中盤の構成や攻撃陣の人選で試行錯誤が続く源平貴久監督は、「迷っている部分が、選手にそのまま出てしまっているかなと思う。方向性を出せていないので、選手が悩んでいる部分がある」と話した。試合後、選手たちは輪になってミーティングを実施。「ショックもあると思うが、奥歯に物が詰まったような感じで負けてしまっているので、何かしなければという思いで選手たちが自主的に話し合っていた」(源平監督)という。副将のDF北爪健吾(4年・前橋育英高校出身)は、「変なプライドを捨てようという話をした。実際に負けているわけで、何も成し遂げていないチームなので」と明かし、「チームの中の危機感や共通意識が少し足りない。相手を見て試合をできていなかった」と完封負けを振り返った。首位の順天堂大との勝ち点差は4に開き、4連覇達成のためにはもう負けられない。北爪は「自力優勝はなくなったので、全て勝って劇的な展開を見せられるように。また切り替えて頑張りたい」と次戦以降の逆襲を誓った。

 関東大学1部リーグ第14節の結果および順位表は以下のとおり。同リーグは2回戦総当たり方式で開催され、後期日程は11月16日まで行われる。

慶應義塾大2-2筑波大
早稲田大1-0国士舘大
駒澤大3-2東京国際大
明治大2-1中央大
順天堂大3-2流通経済大
専修大0-1桐蔭横浜大

1位:順天堂大学(勝ち点33/得失点差+16)
2位:専修大学(勝ち点29/得失点差+18)
3位:早稲田大学(勝ち点28/得失点差+8)
4位:明治大学(勝ち点27/得失点差+9)
5位:慶應義塾大学(勝ち点25/得失点差+7)
6位:国士舘大学(勝ち点22/得失点差+2)
7位:駒澤大学(勝ち点20/得失点差-6)
8位:流通経済大学(勝ち点14/得失点差-7)
9位:桐蔭横浜大学(勝ち点13/得失点差-13)
10位:東京国際大学(勝ち点10/得失点差-8)
11位:中央大学(勝ち点8/得失点差-11)
12位:筑波大学(勝ち点6/得失点差-15)

文=内藤悠史

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