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“NEXTソン・フンミン”は誰だ…韓国の将来を担う次世代の有望株5人

2020.06.29

[写真]=Getty Images

 昨年の東アジアE-1選手権では、圧倒的な存在感を放つソン・フンミンら欧州組がいないなかで3連覇を果たし、今年1月のAFC U-23選手権では大会初優勝を飾るなど、韓国代表は近年、輝かしい成績を残している。

 この2つの大会で活躍した選手は、いずれソン・フンミンのように欧州のトップクラブで活躍する可能性を秘めている。“NEXTソン・フンミン”になりうる次世代の有望株を紹介しよう。

1. カンテラ育ちのテクニシャン
2. 平均失点0.84点で3連覇に貢献
3. 守備のマルチロール
4. ルーキーとは思えない冷静さ
5. 端正な顔立ちから女性ファンも急増中

カンテラ育ちのテクニシャン

[写真]=Getty Images

ペク・スンホ
生年月日:1997年3月15日(23歳)
所属クラブ:ダルムシュタット
ポジション:MF

 小学生時代にバルセロナにスカウトされたカンテラ育ちの韓国人。かつてはバルセロナBに在籍し、“ネクスト・シャビ”と呼ばれるなどその将来を嘱望されたが、結局、トップチームでプレーする機会に恵まれず。2017年にジローナに移籍した。そこでもさしたる結果を残せなかったが、新天地を求めて飛び込んだブンデスリーガ2部のダルムシュタットでは、ゲームを組み立てるプレーメーカーとしてコンスタントに出場機会を得ている。

 カンテラ出身だけあって、ドリブルやパスなどボールを扱う技術に定評があり、パウロ・ベント監督率いる韓国代表にも抜擢。オリンピックへの思いも強く、現地メディアのインタビューでは「本大会メンバーに選ばれて代表チームのメダル獲得をともにしたい」と意気込んでいた。来年夏に延期された東京五輪で、彼の姿を見られるか。

平均失点0.84点で3連覇に貢献

[写真]=Getty Images

ソン・ボムグン
生年月日:1997年10月15日(22歳)
所属クラブ:全北現代チョンプク・ヒョンデモータース
ポジション:GK

「Kリーグ最強にして最高の常勝軍団」とされつつ、クォン・スンテが鹿島アントラーズに移籍してしまって以降、GKが泣き所だった全北現代モータースに降臨した196センチの新たな守護神だ。プロ1年目で正GKの座をつかんだ2018シーズンは、30試合に出場してリーグ優勝を経験している。昨シーズンはKリーグ全38試合に出場すると、リーグ内で最も若い正GKながら平均失点0.84点という記録をたたき出し、チームの3連覇に貢献した。

 Kリーグトップクラスと評されるキック力に加えて、ビルドアップ能力も秀でていることから、韓国GK史上最高の有望株と目されている。今年1月のAFC U-23選手権でも全試合にフル出場して大会最優秀GKに輝き、昨冬にはサガン鳥栖への移籍も噂された。好セーブを意味する韓国語の「ソンバン」(善防)とかけた“ソン・バングン”との別名も。

守備のマルチロール

[写真]=Getty Images

ウォン・ドゥジェ
生年月日:1997年11月18日(22歳)
所属クラブ:蔚山現代ウルサン・ヒョンデ
ポジション:DF

 身長187センチの優れた体格に加え、アンカーやボランチ、センターバックなど複数のポジションをこなす守備のマルチロール。2017年シーズン途中からJ2のアビスパ福岡に加入し、2シーズン半で68試合に出場した。今年1月のAFC U-23アジア選手権では、グループステージ初戦を除き、決勝までの全試合で先発出場。安定したパフォーマンスで中盤を支えてU-23韓国代表の優勝に貢献し、大会MVPにも選出された。

 蔚山現代に復帰した今シーズンは、序盤こそ出場機会が少なかったものの、初めてフル出場した第5節の浦項ポハンスティーラース戦では、両チーム最多のボール奪取18回、中距離パス成功率95パーセントとハイレベルな数字を記録した。次世代のA代表の中盤を担う一人として期待され、韓国メディアの間では“キ・ソンヨンの後継者”と呼ばれている。

ルーキーとは思えない冷静さ

[写真]=AFLO

ホン・シフ
生年月日:2001年1月8日(19歳)
所属クラブ:城南ソンナムFC
ポジション:MF

 世代別のアンダーカテゴリー代表に選出された経験もなければ、サッカーの名門高校出身でもないため、城南FC入団当時はさほど注目されなかった。しかし、今シーズンから城南FCで監督デビューしたヴィッセル神戸出身の元Jリーガー、キム・ナミル監督の目にかなってレギュラーに大抜擢。ルーキーながら第7節を終えた時点で全試合出場(うち先発出場は3回)し、着実に機会を得ている。

 ルーキーとは思えないゴール前での冷静さと、どんな相手にも物怖じせず最後までボールに食らいつく貪欲さから、韓国サッカーファンの間で注目度が高まっている。DFラインの裏へ抜け出すスピードと当たり負けしないフィジカルを兼ね備え、イングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードの名前をもじって “ホンシフォード”とも呼ばれている。

端正な顔立ちから女性ファンも急増中

[写真]=Getty Images

オ・セフン
生年月日:1999年1月15日(21歳)
所属クラブ:尚州尚武サンジュ・サンム
ポジション:FW

 身長193センチ、体重88キロの体格を生かしたポストプレーと優れたボディバランスから、“韓国のジエゴ・コスタ”と称される期待の次世代ストライカー。韓国サッカーの名門である現代高校(実質的な蔚山現代ユース)出身で、2018年に蔚山現代でプロデビューを飾った。準優勝を果たした昨年のFIFA U-20 ワールドカップ ポーランド2019では、ベスト16の日韓戦で決勝点を挙げるなど、日本のファンにもその存在を知らしめた。今年1月にはU-23アジア選手権にも飛び級で招集され、2ゴールを決めてチームの優勝に大きく貢献した。

 兵役義務遂行のために国軍体育部隊である尚州尚武に加入した今シーズンは、開幕前に不慮の交通事故に遭い、しばらく欠場していたが、Kリーグ復帰戦で早速2ゴールを決めてその存在感を示している。端正な顔立ちから、最近は女性ファンも急増中だ。

文=慎 武宏

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