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「フィンランドの日常を近くに感じてほしい」…田中亜土夢が現地情報サイト『MOI SAUNA』を開設

2020.10.05

[写真]=本人提供

 フィンランド1部のHJKヘルシンキに所属するMF田中亜土夢が、現地情報を発信するサイト『MOI SAUNA(モイサウナ)』を立ち上げた。

『MOI SAUNA』はフィンランド語の挨拶である「モイ」と、同国発祥の「サウナ」を掛け合わせたもので、「サウナの国からこんにちは」という意味が込められているという。サイトはその名の通り、田中が「大好き」という本場のサウナの情報をはじめ、現地で出会ったカフェやデザイン、実際に体験したライフスタイルといった“今感じてもらいたいフィンランド”を紹介している。

 また、ヴェイッカウスリーガ(フィンランド1部リーグ)の試合の振り返りや、リフティングをしながらフィンランドの名所を紹介する映像といったサッカー選手ならではのコンテンツもそろっている。田中亜土夢というサッカー選手の視点を通して、フィンランドという国を知れるサイトだ。

 今年3月、田中はHJKヘルシンキに約2年ぶりの復帰を果たし、2度目のフィンランド生活をスタートさせた。「自然たっぷりで優しい国。人も優しく、国も国民に優しくて大事にしている。安全でとても過ごしやすい国です」と田中は言う。サウナ、オーロラ、デザインなどで有名なフィンランドは今年、国連の幸福度ランキングで3年連続の世界1位に輝いた。そんな“幸せの国”の魅力を伝えるために田中は『MOI SAUNA』を立ち上げた。

 サイト開設のきっかけは、背番号「37」を選ぶほど田中が惚れ込むサウナだ。「年明け頃にサウナ仲間がサウナに入っている時にひらめいたアイディアで、僕もできることを発信したいという思いがあったので一緒に立ち上げる事になりました」

[写真]=本人提供

 サイトには田中のこだわりが込められている。「フィンランドの情報サイトなので、ロゴのデザインは現地の『サーナ・ヤ・オッリ(Saana ja Olli)』にお願いしました。以前、大阪の北欧フェアでお会いして、フィンランドらしい優しい感じを表現してくれるだろうと思ったからです。MOI SAUNAの“A”の部分はサウナハットをイメージしています。これは僕のアイディアでこだわりました!」

 田中は今シーズン、ヴェイッカウスリーガ第18節終了時点で16試合に出場し、3試合連続ゴールを記録するなど、チームの主力の一人として活躍している。10月3日に行われたフィンランドカップ決勝では追加点に絡んで優勝に貢献した。サッカーだけではなく、プライベートではインスタライブで散歩する様子やホームスタジアムのツアーを配信するなど、積極的にSNSを活用して現地の日常を伝えてきた。

 海外でプレーする日本人選手がここまで現地情報の発信に力を入れるのは珍しい。「住んでみてフィンランドが大好きになったからです」と田中はその理由を話す。新型コロナウイルスの影響で本職であるサッカーができなくなったとき、自身が大好きなフィンランドやサウナについて伝えるために動き出した。

「フィンランドには文化、暮らし、街並み、自然といった素敵なものがたくさんあります。日本とは異なるものが多いので、そんな素敵なフィンランドをたくさんの人に知って欲しくて発信しています」

[写真]=Jussi Eskola/HJK Helsinki

 “先駆者”としての思いもある。田中は2015年2月に初めてHJKヘルシンキに移籍し、フィンランド1部リーグ初の日本人選手となった。初年度にはリーグカップ優勝に貢献し、2017シーズンにはリーグとカップ戦の2冠も達成。欧州最高峰の舞台を目指して他国のクラブとの対戦も経験した。ただ、田中の活躍とは裏腹に、まだ日本ではフィンランドリーグの馴染みは薄い。

「フィンランド1部リーグは、ヨーロッパリーグやチャンピオンズリーグの予備予選に出場できるチャンスもあります。若い選手たちがフィンランドリーグを知って、ステップアップのためにこの国を選んで欲しいという思いもあります」

 新型コロナウイルスの影響により気軽に旅行やスポーツ観戦を楽しめない状況になった。だからこそ田中は今、発信を続けていく。「今は海外へ旅行やサッカーを観に行けない状況なので『MOI SAUNA』を通じて、フィンランドの日常を少しでも近くに感じてもらえたら嬉しいです! 幸せの国フィンランドを覗いて見てください! “その非日常は、フィンランドの日常”」とファンにメッセージを送った。

[写真]=本人提供

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