12月に行われたフットサル連盟総会では、全国から関係者が一堂に会して躍進を誓った。
インドネシアのフットサルは、アジアのベスト4入りを目指して強化の真っただ中にある。
インドネシアサッカー協会(PSSI)が政府による介入を理由に、国際サッカー連盟(FIFA)から制裁を受け、フットサルも同様に約1年間の活動停止を余儀なくされたのは誤算だったものの、この制裁が解けて国際舞台に復帰すると、すぐに代表チームを中国の江蘇省で行われたCFA International Futsal Tournament 2016に送り、エジプト、ミャンマー、そしてホストの中国との4カ国対抗戦で2勝を挙げ、ファンに光明をもたらした。
また女子カテゴリでは、リーグ優勝したKencana Angelsが、8月にミャンマーで行われたAFF FUTSAL CLUB CHAMPIONSHIP 2016(東南アジア選手権)に出場して優勝を飾り、インドネシアの躍進を象徴するヒロイン扱いとなっている。
鬱憤を晴らすかのように、外国との交流をますます盛んにするインドネシアだが、そこでパートナーとして選ばれた日本のクラブがある。Fリーグに所属するバルドラール浦安だ。浦安は、2015年4月に実施したインドネシア・ジャカルタ遠征をきっかけに、アジア各国との交流をプロジェクト化し、ネットワークづくりに取り組んでいる。FIFAによるPSSI制裁が解けたのちも、両国の良好な関係は保たれており、インドネシアフットサル連盟は浦安に対し、オブザーバーとしての会議出席を認めているほどである。
インドネシアのプロフットサルリーグに所属する15 クラブ(2016年現在)のうち、まず動いたのがマタラムFC。世界有数のリゾート地バリ島に隣接するマタラム市(ロンボク島)を本拠とするマタラムFCは、フットサルをきっかけとした「洗練された人材の輩出」をビジョンとしているクラブだ。
マタラムFCは、いち早くバルドラール浦安との協力関係を結ぶと、11月にはチーム強化のため、インドネシアのクラブチームとして初めて、日本人指導者を招いての短期トレーニングを実施した。浦安は、元フットサル日本代表でクラブのテクニカルディレクターを務める高橋 健介を現地に送り、これに応えている。
次に動いたのは、インドネシア第二の都市スラバヤを本拠とするクラブ、ビンタン・ティムール・スラバヤだ。ビンタン・ティムールは12月、インドネシアのクラブとして初めて日本遠征を行い、6日間の滞在中にバルドラール浦安と強化試合を2試合実施した。
バルドラール浦安がインドネシアに遠征した際に、PSSIよりスラバヤにも行って試合をして欲しい、というオファーを受けたものの、その際浦安はジャカルタで複数の社会貢献活動を抱えていたため、スケージュール上断念せざるを得なかった経緯があった。今回はこれを逆にインドネシアから来日するという形で実現した。
このようにインドネシアと日本のネットワーク構築は現在のところ順調に進んでおり、今後も双方向のアプローチは増えてゆくことになるだろう。フットサルを通じた国際交流を続けた結果、両国間にどのような副産物が生まれるのかもまた、これからの楽しみである。
(アジアサッカー研究所/長谷川)
アジアのサッカークラブや事業者の”中の人”になって、本物のサポーターやスポンサーを相手にリアルな運営を体験し、楽しみながら学ぶ&自分を磨く海外研修プログラムです。ビジネスでも大注目のアジア新興国は、チャンスも無限大。何を成し遂げるかはあなた次第!日本にいては絶対得られない体験をこれでもか!と積重なてもらいます。経験・年齢・性別・語学力不問です。
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By サッカーキング編集部
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