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イブラ、愛する故郷マルメに凱旋へ「俺は成功するため全力で戦った」

2015.11.25

パリSGに所属するスウェーデン代表FWイブラヒモヴィッチ [写真]=Getty Images

 ズラタン・イブラヒモヴィッチが25日、故郷の地に凱旋を果たす。

 パリ・サンジェルマンに所属するスウェーデン代表FWイブラヒモヴィッチは、同日に行われるチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージ第5節で、古巣マルメとの対戦を迎える。

「最高の気分になるだろう。全てが始まった場所、俺が育った場所だ。CLで彼らと対戦できるなんて最高に嬉しい。夢がもうすぐ現実する。ピッチに立てば何もかも思い切り楽しんでやるよ。サッカーでこんなことは2度とない。ほかの皆も楽しむべきだな。このチャンスを満喫するつもりだ。忘れない1日になるよ」

 プロデビューを果たしたクラブであるマルメを去って14年。同選手は、UEFA(欧州サッカー連盟)公式サイト『UEFA.com』のインタビューで、古巣との対決を前に心を弾ませた。

 イブラヒモヴィッチが育ったのはマルメ郊外のローゼンゴード地区。少年時代は「サッカーがすべてだった」という。「学校でも家でも、チームの練習前にもサッカー、練習の後にもサッカーだった。いつもやっているのが普通だった」と語るようにサッカー漬けの日々を過ごした後、1999年にマルメでデビューを果たした。「『本気でやらなければ、時間のムダで終わってしまうぞ』と、自分に言い聞かせた場所だ。マルメのジュニアチームでプレーしていたときに、俺は本気でやると決心したんだ。彼らはチャンスをくれて、俺は自分の持つ力を示してしっかりそれを掴んだんだ」と当時の強い気持ちを振り返る。

 その後、同選手は2001年にオランダのアヤックスへ移籍。ユヴェントスインテルバルセロナミランのビッグクラブを渡り歩き、全クラブで合計9回の優勝を経験した(ユヴェントスでの優勝は後にスキャンダルによりはく奪)。そして2012年に加入したパリSGでは、リーグ・アン3連覇を達成。今シーズンも第14節終了時点で無敗をキープし首位を独走している。

 退団から14年も経つが、「クラブとは今も連絡を取り合っていて、特別な関係だ。本当に何でも話すよ。クラブのほうから俺に助けを求めてくることだってある。そのときは俺の経験を生かして最高のサポートをするようにしている」と親密な関係を明かすと、「キャリアをスタートさせたクラブだ。トップレベルに成長してほしいね。彼らはいつも俺を歓迎してくれる。あのクラブとファンのためには何でもするつもりだ」と古巣への愛を語った。

「今は別次元の最高レベルに活躍の場を移している。だが、俺は自分の育ったところは忘れない。俺が育った場所にお返しをすることには、意識して取り組んでいるよ」というイブラヒモヴィッチは、言葉通り古巣との対決へ向けて行動に出た。25日に行われるマルメでの試合で、同都市の中央広場をパブリックビューイングのために貸しきったという。

「マルメと対戦することが分かった直後に決めたよ。マルメのスタジアムは小さいから、(今回の試合は)5倍大きくても満員になっていただろうな。できるならマルメの人たちみんなをスタジアムに呼びたかったが、全員は無理だった。全ての人に俺の試合を見て欲しかったから、特大のスクリーンで生中継を楽しんでもらう。いくつかサプライズも用意しているし、特別な時間になるだろうな」と説明すると、「全部、俺の考えだ。俺が広場を借りて、全ての計画を立てたよ」と明かした。

 パリ・サンジェルマンは現在グループAの2位につけ、4位マルメとの対戦で勝利すれば、4年連続のCLグループステージ通過となる。同選手は、「最高の選手たちがプレーする舞台だが、勝つチームが常に最高ではない。アンセムやメロディー、スタジアムの雰囲気、すべてが特別だ。ヨーロッパでも最高の選手たちと向かい合う。全てが違うんだ。特別な感情が湧き上がるよ」と故郷でのCLへ期待感を高めた。

 さらに、「チームは進化していて、去年よりかなりよくなった、決勝まで行ける力はある。だが、優勝するのはそんなに簡単じゃない。でも最強のチームが優勝するとは限らないから、やってみないとわからないだろうな」と優勝へ意気込む。というのも「俺はまだCLを制したことがないから、優勝するために全力を尽くすつもりだ」とヨーロッパ初制覇を夢見ているためだが、「でも優勝できなかったとしても落ち込むことはない。それは断言できる。どういう結果になろうと受け入れるよ」と冷静に語った。

 CL制覇は果たしていないものの、すでにサッカー界に名を残すイブラヒモヴィッチ。だが、ここまでの道のりは簡単なものではなかった。移民の両親の間に生まれた同選手は、「出身や名前、生い立ちを考えると、たしかに難しい道のりだった。だが俺は全力で戦った。成功するためには、誰よりもいい選手でなければならなかったんだ。多くの人が俺のことを自信過剰や生意気だと批判したよ。だが、14年もかかったけど、今ここにいることこそ俺が正しかったという何よりの証明だ」とサッカー人生を振り返る。

「俺は異なったバックグラウンドを持った選手たちのために、道を切り開いてきたと思っている。必ずしも他人と同じである必要はない。人と違っても成功することはできる。俺様がその証拠だ。俺は人と違うと感じている選手の励みになるようなことをやってきたんだ。それについては誇りと喜びを感じている。そういう功績は、成功を収める人が続くことで実証される。これはサッカー界だけじゃなくあらゆる世界で言えることだ」

 様々な想いを背負い異国の地で戦ってきたイブラヒモヴィッチが、サッカー界への第一歩を踏み出したマルメにクラブ公式戦で初めて凱旋する。

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