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コロンビア代表のペケルマン監督が語ったワールドカップの展望

2014.05.30

コロンビア代表を率いるホセ・ペケルマン監督 [写真]=LatinContent/Getty Images

 コロンビア代表のホセ・ペケルマン監督が、チームの現状とブラジル・ワールドカップに懸ける思いを語った。コロンビアの全国紙『El Tiempo』が伝えている。

 首都ボゴタで先週行われた壮行会では笑顔で取材に応じていたペケルマン監督だが、この日は笑顔を見せず終始硬い表情だった。

 まずブラジルのフルミネンセで活躍するボランチのエドウィン・バレンシアが、負傷した右ふくらはぎがW杯までに完治しないとして欠場する見込みとなった。代表チームを離脱する29歳のボランチについて、ペケルマン監督は「治ることを祈っていただけに残念だ。ブラジルのスタジアムを熟知しているバレンシアの離脱は大きな損失となるだろう」と述べた。

 コロンビア代表では先日発表された候補30人のうち、すでに3人が離脱しており、バレンシアは4人目の離脱者となった。そして連日報じられているラダメル・ファルカオについても、まだW杯に出場できるかは明確になっていない。以下は、取材に応じたペケルマンのコメント。

-ファルカオはW杯に出場できるのか?
「現時点では何とも言えない。ただ彼は手術して以降、左ひざを完治させるために日々努力してきた。その成果は出ていて、順調に回復している。それでも23人に絞る6月2日の発表直前になるまでは、おそらく決断できないだろう。ファルカオに無理を強いることはできない。しかし我々にとってファルカオの力は欠かせない」

-代表メンバーを23人に絞り込むことの苦労
「4人が離脱して26人となってしまったが、ここから23人に絞り込むのは困難を極める。私は合宿で汗を流している選手全員を必要だと思っているから、本当は誰も落としたくない。私に限らず、代表監督を務める者にとって非常に困難な仕事だろう」

-チームの戦術について
「私の考える戦術は選手に何度も伝えているし、選手も理解してくれていると確信している。ただ私は選手を戦術で縛ることはプラスにならないと考えている。選手それぞれに自分のプレイスタイルがあるから、それを殺さない程度の戦術だけを伝えるようにしている」

-代表の守備
「3月5日にチュニジアと親善試合を行ったが、あのときはけがをしないように注意しながらのプレイだったから、1失点はしょうがないという評価だ。今は守備が向上しているし、ワールドカップで戦えるレベルに達している」

-代表の攻撃
「能力の高い選手が揃っているから心配はしていない。南米予選のときと同じパフォーマンスを発揮してくれれば結果はついてくると考えている」

-柔軟性のある選手について
「DFカミーロ・スニガ、MFアレハンデル・メヒーア、MFカルロス・サンチェスの3人については本職以外のポジションで起用する可能性があるかもしれない。私は彼らの器用さに惚れ込んでいる」

 コロンビア代表が最後に出場したW杯は、1998年のフランス大会。16年ぶりの出場とあって地元コロンビアでは選手の国際舞台での経験不足を悲観する声も少なくない。そんな声に対して、ペケルマン監督は次のように反論した。

「それは認めざるをえないが、16年ぶりの出場はハンデにならないと捉えている。42歳のGKモンドラゴンは1994年と1998年に2度ワールドカップを経験していて、彼はワールドカップに臨む上での姿勢を熱心に伝えてくれている。W杯初出場の選手にも余計な気負いはないだろう」

(記事/Cartao Amarelo)

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