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【1998年 フランスW杯】開催国フランスが初優勝! 日本はW杯史に確かな一歩を刻む

2018.06.04

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

 参加チームが24カ国から現行の32カ国に増えた1998年大会は、日本が初出場を果たした記念すべき大会でもある。ブラジル、イタリア、ドイツ、オランダ、アルゼンチン、フランスといった有力国が順当に上位に進出。世界的人気を誇るスター選手たちが記憶に残る好ゲームを繰り広げた。中でも開催国のフランスは国民の大きな後押しを受けて一致団結。パラグアイとの決勝トーナメント1回戦をゴールデンゴールの末に制すと、準々決勝でイタリア、準決勝でクロアチアを接戦の末に撃破。最後はブラジルを3ー0で一蹴し、自国開催での初優勝という最高のエンディングを迎えた。

表彰

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

◇優勝:フランス
◇準優勝:ブラジル
◇3位:クロアチア
◇FIFAフェアプレー賞:フランス/イングランド
◇エンターテイニングチーム賞:フランス

◇ゴールデンボール(MVP):ロナウド(ブラジル)
◇シルバーボール:ダヴォル・シュケル(クロアチア)
◇ブロンズボール:リリアン・テュラム(フランス)
◇ゴールデンシューズ(得点王):ダヴォル・シュケル(6得点/クロアチア)
◇ヤシン賞(最優秀GK):ファビアン・バルテズ(フランス)

大会を彩った選手たち

リリアン・テュラム(フランス)

リリアン・テュラム

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

ローラン・ブラン、マルセル・デザイーらとともに7試合2失点の堅牢な守備を構築。クロアチアとの準決勝では果敢なオーバーラップから2ゴールを挙げて母国を決勝進出に導いた。142を数えた代表キャップの中で得点はわずか「2」。しかし、その2点は本人とフランスにとってかけがえのないものだった。

ロナウド(ブラジル)

ロナウド

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

決勝トーナメントのチリ戦で2得点、オランダ戦でも1得点を挙げてブラジルの決勝進出に貢献。極度の重圧から決勝前夜に体調を崩して決勝では抜け殻のようになってしまったが、ひざに重傷を負う前のロナウドはスピード、パワー、スキルのすべてを備えた文字どおりの“フェノーメノ(怪物)”だった。

ダヴォル・シュケル(クロアチア)

ダヴォル・シュケル

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

グループステージのジャマイカ戦と日本戦に続き、決勝トーナメントでもルーマニア戦、ドイツ戦、フランス戦と毎試合のように得点を記録。オランダとの3位決定戦で6ゴール目を挙げて大会得点王に輝いた。クリエイティビティ溢れる中盤からのお膳立てを確実にゴールに結びつけた。

デニス・ベルカンプ(オランダ)

デニス・ベルカンプ

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

大会を通じてチームにインテリジェンスを与え続け、母国のベスト4進出に尽力。準々決勝のアルゼンチン戦、フランク・デ・ブールのロングパスを足先で華麗にコントロールし、ロベルト・アジェラをかわして決めた決勝ゴールは、W杯史に残る華麗な一撃として今なおファンの間で語り草になっている。

ジネディーヌ・ジダン(フランス)

ジネディーヌ・ジダン

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

サウジアラビア戦で軽率なプレーから一発退場になるなど、この大会でのジダンのパフォーマンスは“主役”を演じた2年後のユーロや2006年のドイツW杯と比べればさほど際立ったものではなかった。それでもブラジルとの決勝ではヘディング2発を叩き込んで優勝に貢献。ここ一番での勝負強さを発揮した。

エドガー・ダーヴィッツ(オランダ)

エドガー・ダーヴィッツ

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

1996年のユーロではフース・ヒディンク監督と衝突して大会途中に強制帰国させられたが、大会前に和解して自身初のW杯に参戦。攻守に圧倒的な存在感を示した。決勝トーナメント1回戦のユーゴスラビア戦で決めた鮮烈なミドルシュートは大会のハイライトの一つ。

マイケル・オーウェン(イングランド)

マイケル・オーウェン

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

大会前の2月に当時の最年少記録となる18歳と59日でイングランド代表デビュー。W杯メンバー入りを果たし、初出場を飾ったルーマニア戦でいきなりゴールを決めた。決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン戦ではハーフウェーライン付近から独走ゴールを決めて“ワンダーボーイ”と呼ばれた。

日本代表

 悲願のW杯初出場を果たした日本はグループHに入り、アルゼンチン、クロアチア、ジャマイカと対戦した。アルゼンチンのバティストゥータ、クロアチアのシュケルと両国が誇るエースの一発に沈み2連敗。第3戦では中山雅史が日本のW杯第一号となるゴールで一矢を報いるも、ジャマイカに競り負けた。結果だけを見ればグループステージ3連敗と厳しい現実を突きつけられた格好だが、世界の舞台で第一歩を踏み出せたことは、後の日本サッカーを大いに成長させた。

第1戦 アルゼンチン

山口素弘

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 0-1 アルゼンチン

【得点者】
0-1 28分 ガブリエル・バティストゥータ(アルゼンチン)

【スタメン】
GK20川口能活 DF2名良橋晃 DF19中西永輔 DF4井原正巳 DF17秋田豊 DF3相馬直樹(84分 MF22平野孝) MF6山口素弘 MF10名波浩 MF7中田英寿 FW9中山雅史(65分 FW12呂比須ワグナー) FW18城彰二

第2戦 クロアチア

城彰二

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 0-1 クロアチア

【得点者】
0-1 77分 ダヴォル・シュケル(クロアチア)

【スタメン】
GK20川口能活 DF2名良橋晃(79分 MF15森島寛晃) DF19中西永輔 DF4井原正巳 DF17秋田豊 DF3相馬直樹 MF6山口素弘 MF10名波浩(84分 呂比須ワグナー) MF7中田英寿 FW9中山雅史(61分 FW14岡野雅行) FW18城彰二

第3戦 ジャマイカ

中田英寿

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

【スコア】
日本 1-2 ジャマイカ

【得点者】
0-1 39分 セオドア・ウィットモア(ジャマイカ)
0-2 54分 セオドア・ウィットモア(ジャマイカ)
1-2 74分 中山雅史(日本)

【スタメン】
GK20川口能活 DF2名良橋晃 DF5小村徳男(59分 平野孝) DF4井原正巳 DF17秋田豊 DF3相馬直樹 MF6山口素弘 MF10名波浩(79分 MF11小野伸二) MF7中田英寿 FW9中山雅史 FW18城彰二(59分 呂比須ワグナー)

フランスW杯 全結果

ジネディーヌ・ジダン

[写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

GROUP A
1位 ブラジル(勝ち点6/得失点差+3)
2位 ノルウェー(勝ち点5/得失点差+1)
3位 モロッコ(勝ち点4/得失点差0)
4位 スコットランド(勝ち点1/得失点差-4)

ブラジル 2-1 スコットランド
モロッコ 2-2 ノルウェー
スコットランド 1-1 ノルウェー
ブラジル 3-0 モロッコ
ブラジル 1-2 ノルウェー
スコットランド 0-3 モロッコ

GROUP B
1位 イタリア(勝ち点7/得失点差+4)
2位 チリ(勝ち点3/得失点差0)
3位 オーストリア(勝ち点2/得失点差-1)
4位 カメルーン(勝ち点2/得失点差-3)

イタリア 2-2 チリ
カメルーン 1-1 オーストリア
チリ 1-1 オーストリア
イタリア 3-0 カメルーン
イタリア 2-1 オーストリア
チリ 1-1 カメルーン

GROUP C
1位 フランス(勝ち点9/得失点差+8)
2位 デンマーク(勝ち点4/得失点差0)
3位 南アフリカ(勝ち点2/得失点差-3)
4位 サウジアラビア(勝ち点1/得失点差-5)

サウジアラビア 0-1 デンマーク
フランス 3-0 南アフリカ
南アフリカ 1-1 デンマーク
フランス 4-0 サウジアラビア
フランス 2-1 デンマーク
南アフリカ 2-2 サウジアラビア

GROUP D
1位 ナイジェリア(勝ち点6/得失点差0)
2位 パラグアイ(勝ち点5/得失点差+2)
3位 スペイン(勝ち点4/得失点差+4)
4位 ブルガリア(勝ち点1/得失点差-6)

パラグアイ 0-0 ブルガリア
スペイン 2-3 ナイジェリア
ナイジェリア 1-0 ブルガリア
スペイン 0-0 パラグアイ
ナイジェリア 1-3 パラグアイ
スペイン 6-1 ブルガリア

GROUP E
1位 オランダ(勝ち点5/得失点差+5)
2位 メキシコ(勝ち点5/得失点差+2)
3位 ベルギー(勝ち点3/得失点差0)
4位 韓国(勝ち点1/得失点差-7)

韓国 1-3 メキシコ
オランダ 0-0 ベルギー
ベルギー 2-2 メキシコ
オランダ 5-0 韓国
オランダ 2-2 メキシコ
ベルギー 1-1 韓国

GROUP F
1位 ドイツ(勝ち点7/得失点差+4)
2位 ユーゴスラビア(勝ち点7/得失点差+2)
3位 イラン(勝ち点3/得失点差-2)
4位 アメリカ(勝ち点0/得失点差-4)

ユーゴスラビア 1-0 イラン
ドイツ 2-0 アメリカ
ドイツ 2-2 ユーゴスラビア
アメリカ 1-2 イラン
アメリカ 0-1 ユーゴスラビア
ドイツ 2-0 イラン

GROUP G
1位 ルーマニア(勝ち点7/得失点差+2)
2位 イングランド(勝ち点6/得失点差+3)
3位 コロンビア(勝ち点3/得失点差-2)
4位 チュニジア(勝ち点1/得失点差-3)

イングランド 2-0 チュニジア
ルーマニア 1-0 コロンビア
コロンビア 1-0 チュニジア
ルーマニア 2-1 イングランド
コロンビア 0-2 イングランド
ルーマニア 1-1 チュニジア

GROUP H
1位 アルゼンチン(勝ち点9/得失点差+7)
2位 クロアチア(勝ち点6/得失点差+2)
3位 ジャマイカ(勝ち点3/得失点差-6)
4位 日本(勝ち点0/得失点差-3)

アルゼンチン 1-0 日本
ジャマイカ 1-3 クロアチア
日本 0-1 クロアチア
アルゼンチン 5-0 ジャマイカ
アルゼンチン 1-0 クロアチア
日本 1-2 ジャマイカ

決勝トーナメント1回戦
イタリア 1-0 ノルウェー
ブラジル 4-1 チリ
フランス 1-0 パラグアイ
ナイジェリア 1-4 デンマーク
ドイツ 2-1 メキシコ
オランダ 2-1 ユーゴスラビア
ルーマニア 0-1 クロアチア
アルゼンチン 2-2(PK 4-3)イングランド

準々決勝
フランス 0-0(PK 4-3)イタリア
ブラジル 3-2 デンマーク
オランダ 2-1 アルゼンチン
ドイツ 0-3 クロアチア

準決勝
ブラジル 1-1(PK 4-2)オランダ
フランス 2-1 クロアチア

3位決定戦
オランダ 1-2 クロアチア

決勝
ブラジル 0-3 フランス

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By サッカーキング編集部

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