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イングランド、W杯招致での密約失敗…裏切った韓国「これがサッカー」

2014.12.03

密約に関わったとされるデイン氏(左)とチョン・モンジュン氏(右) [写真]=Getty Images

 2018年と2022年に行われるワールドカップの開催地を決める投票で、事前にイングランドと韓国がお互いに投票することで密約を交わしていたことが発覚したが、その共謀は韓国の裏切りで失敗に終わったと、イギリス紙『サンデータイムズ』が報じた。11月30日にイギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 2018年と2022年のワールドカップはそれぞれロシアとカタールで開催されることが決定しているが、不正疑惑が浮上し、FIFA(国際サッカー連盟)の倫理委員会が調査を実施。11月13日に発表された調査レポートは、招致活動を行った国の規制違反が「限りなく制限された範囲」で開催地の再選考に至るほどの不正はないとし、2018年のロシア・ワールドカップと2022年のカタール・ワールドカップの開催は妥当だと結論付けられていた。

 そのレポートについても様々な疑惑がある中、『サンデータイムズ』紙の調査によって、当時FIFAの副会長を務めていた2人、チョン・モンジュン氏とジェフ・トンプソン氏の間で密約があったことが発覚。韓国の投票を行ったチョン・モンジュン氏が2018年ワールドカップのための投票でイングランドへ投票する代わりに、イングランドのトンプソン氏が2022年ワールドカップのために韓国へ投票する取引が結ばれていたと主張している。

 さらにチョン・モンジュン氏は、投票日の前日にイギリスのデイヴィッド・キャメロン首相とも密会を行い、イングランドへ投票すると約束したという。しかし、実際には韓国がロシアに投票。その密約が裏切りで失敗に終わったことが明らかとなった。

 同紙によると、イングランドサッカー協会(FA)の関係者が「我々は韓国と取引をした。我々が彼らに投票し、彼らが我々に投票するというものだ。だが韓国は我々に投票しなかった」と語り、密約が破棄されたことを明かすと、「それがイングランドの招致活動を物語っているよ。私たちはそれをごまかすことにすら失敗したんだ」とコメント。さらに「(投票の)次の日にそのことを知って、デイヴィッド・デイン(当時FA副会長)が韓国に理由を問いただしに行ったら、『これがサッカーだ』って答えていたよ」と韓国側の言い分を暴露した。

 また、同紙の調査書類では、イングランドの招致活動チームが、情報機関『MI6』の元エージェントや在外イギリス大使館などを使用しライバル国の動向を探っていたとも主張している。

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