コロンビア戦に出場したネイマール(左)。開始12分に直接FKを叩き込んだ [写真]=Getty Images
リオデジャネイロ・オリンピックのグループステージ最終戦でようやく本領を発揮して決勝トーナメントに勝ち進み、準々決勝では難敵コロンビア相手に2-0の勝利をおさめ、晴れて準決勝進出を果たしたブラジル代表。今大会でそのブラジルのキャプテンを務め、なかなか点が取れずにファンやメディアからチームで最も厳しい評価を下されていたFWネイマールも、コロンビア戦でようやく五輪初となるゴールをマークすることができた。
チームがベスト4に進出したこと、そしてやっとゴールを決めたことで、ネイマールもかなりリラックスしたに違いない。彼のインスタグラム(@neymarjr)をのぞいてみると、そんな心境がよくわかる。
ネイマールは今回の五輪期間中、2~3日おきくらいの間隔でインスタグラムを更新していたが、コロンビアに勝った翌日の14日は一気に3枚の写真を投稿。最初の1枚は最愛の息子ダヴィ・ルッカくんと一緒に撮ったもので、これは8月の第2日曜となる14日がブラジルの「父の日」であったことにちなんだもの。コメント欄には「父親になるということは、子どもの目を通せばちっぽけなものでも大きく見える、ということを知ること」という、なかなか深い言葉が書かれている。
続いて載せられたのは、チームメイトのDFロドリゴ・カイオ(サンパウロ)、FWフェリペ・アンデルソン(ラツィオ/イタリア)、MFレナト・アウグスト(北京国安/中国)と一緒に写っている写真。準決勝と決勝の会場となるリオに出発する前、チャーター機の前でポーズをとる4人の清々しい笑顔が印象的な1枚だ。
そして3枚目は、ブラジルのバレーボール選手「ブルニーニョ」ことブルーノ・レゼンデとの2ショット。今回は初戦から地方会場での試合が続き、準決勝でやっとリオに来ることができたセレソンにとっては選手村も初めての体験。やっと母国を代表する他の競技の選手たちとも出会うことができたというわけだ。
「会えて嬉しいよ、兄弟。次の試合での幸運を祈っている。一緒に頑張ろう」というコメントが添えられており、決勝トーナメント進出をかけてグループステージ最終戦に挑むブルニーニョとバレーボール代表を応援する心強いメッセージとなっている。
……と、この3枚で終わりかと思いきや、0時を回ってからも投稿し続けたネイマール。自分の父親との写真の他、この日陸上男子100メートルで史上初となる五輪3連覇を達成したウサイン・ボルトの画像まで載せている。
念願の金メダル獲得に向けてチームが一丸となっているブラジル。インスタグラムのコメント欄には応援のメッセージが大量に書き込まれており、ネイマールもますますモチベーションを高めているに違いない。
文=藤坂ガルシア千鶴