ジュゼッペ・ロッシが引退発表…ビジャレアルで活躍、複数回の大ケガも「心安らかに去る」

　元イタリア代表FWジュゼッペ・ロッシが、自身の公式SNSで現役引退を発表した。

　現在36歳のロッシは、2004年にパルマの下部組織からマンチェスター・Uへ移籍し、同年11月に17歳でプロデビューを飾った。同クラブのトップチームではなかなか出場機会を得られず、ニューカッスルやパルマへの期限付き移籍を経て、2007年夏にビジャレアルへ完全移籍した。

　ビジャレアルでは5年半にわたってエースとして活躍。公式戦通算192試合に出場して82ゴールを記録した。しかし、2011年10月に右ひざ前十字じん帯断裂の大けがを負って半年間の離脱を余儀なくされると、復帰後まもない2012年4月に再び同箇所を負傷し、さらに10カ月離脱した。

　2013年1月、フィオレンティーナへ完全移籍。しかし、加入後も右ひざの負傷との闘いは続き、約3年間で公式戦出場は42試合（19ゴール）にとどまった。2015－16シーズン後半はレバンテ、2016－17シーズンはセルタに期限付き移籍し、2017年夏の契約満了に伴いフィオレンティーナを退団した。

　2017年12月にジェノアと契約を結んだものの、10試合で1ゴールに留まり、2018年夏に退団。約1年半の無所属期間を経て、2020年2月にレアル・ソルトレイク（MLS）に加入したものの、同クラブでは7試合1ゴールにとどまり、1年で退団した。

　2021年11月にSPALと契約を締結。2022年夏に一度退団したものの、2023年2月に同クラブへ再加入した。2022－23シーズンはセリエBの5試合に出場した。

　イタリア代表で通算30試合出場7ゴールを記録したロッシは、22日にInstagram（beppe787）を更新。次のようにキャリアを振り返った。

「今日、僕はこの美しい競技からの引退を発表する。忘れられない旅だった！　子供の頃は父の指導を受けながらボールとともに裏庭を走り回り、最も美しいスタジアムで世界最高の選手やクラブと対戦…。この競技の一部であったことに、僕は永遠に感謝している」

「僕の夢は叶った。僕の人生は満たされた。僕の望みは最高の選手になることだった。自分のすべてを捧げ、この競技のために血と汗と涙を流した。自分の目標を達成するためにできることはすべてやったとわかっているから、僕は心安らかに去ることができる」

「僕の旅はユニークだ。山あり谷あり。落ち込んだ瞬間（主にケガ）は、決して僕を定義づけるものではなかった。僕の目的は、目の前のどんな障害よりも強かった。自分の力ではどうにもならないことが邪魔をしてきても、夢を見ることをやめなかった。僕はこのスポーツが大好きだから、決してあきらめなかった。だからこそ、僕は重い気持ちで、しかし満面の笑みでこれを書いている！」

　また、ロッシは次のように続け、自身の現役生活をサポートしたすべての人々への感謝を綴った。

「家族へ…あなた方の犠牲と限りないサポートが、手の届かないと思っていたことを達成する力と勇気を与えてくれた。ありがとう」

「僕のクラブへ…あなたたちの側にいて、あなたたちのシャツを代表することができて光栄だった！　僕は誇りを持ってこのシャツを着て、毎試合全力を尽くした。僕を信頼してくれてありがとう」

「チームメイトたちへ…ピッチ上では多くの戦いを共にし、ピッチの外では多くの素晴らしい瞬間を共有した。僕のキャリアの中で、最高の選手になるために挑戦してくれた大切な存在に感謝している」

「ファンのみんなへ…みんながいなければ、このスポーツは美しいものではなかった。僕の19年間のキャリアを通して、みんなは僕のそばにいてくれた。生涯忘れられない瞬間を共有した！　ありがとう」

「本当にこのスポーツが恋しいけど、時間が来たのはわかっている。次の章へ進む時だ」