モウリーニョ、ザニオーロは「残念ながら残留しそう」「彼は私たちに『ローマでプレーしたくない』と…」

　ローマを率いるジョゼ・モウリーニョ監督が、イタリア代表FWニコロ・ザニオーロの去就に言及した。イタリアメディア『スカイスポーツ』などがコメントを伝えた。
　
　現在23歳のザニオーロは2018年夏にインテルからローマに完全移籍。2018－19シーズンのセリエAでは27試合4得点を記録し、リーグの年間最優秀若手選手に選ばれた。しかし、2020年1月に右ひざ、同年9月に左ひざの前十字じん帯断裂を経験。21－22シーズンはヨーロッパカンファレンスリーグ優勝に貢献したものの、本来の輝きを取り戻すことはまだできていない。

　そんなザニオーロとローマは、2024年6月末で満了を迎える契約の延長交渉が難航。ザニオーロは退団を希望し、ローマは今冬の移籍市場で同選手を売りに出していた。ローマはボーンマスと移籍金3000万ユーロ（約42億円）＋ボーナスのオファーでクラブ間合意に達したものの、ザニオーロ本人がビッグクラブへの加入を望んで移籍は破談となっていた。ローマの上層部はザニオーロの態度に激怒し、同選手に対して懲戒処分を科すとも噂されている。

　29日に行われるセリエA第20節ナポリ戦の前日会見に出席したモウリーニョ監督は、「懲戒処分のことについては答えられない」としつつ、「残念ながら、私が正しかったようだ。私はスペツィア戦後、『彼が残ることになると思う』と言っていたが、今は残念ながら、それが現実になりそうだ。残念ながら、というのは、彼は1カ月前から退団したいと言っていたからだ」とコメント。ローマとザニオーロの関係悪化を事実として認めた。

「スペツィア戦にベンチ入りした選手は全員、火曜日（24日）の練習に参加した。先発組は別メニューだった。彼らは、監督が求める“チームプレイヤー”だ。ベンチ入りしている選手も、自発的に動いてくれた」

「彼（ザニオーロ）は、私やクラブ、チームメイトに『ローマでプレーしたくない』と言ったんだ。『戻ってきてチームとプレーしたくない、チームと練習したくない』とね。だから、残念だと言っているんだ」

「詳細については語らない。ニコロは明日（ナポリ戦）は出られない。それが今大事なことだ。私たちは、このクラブのために良い結果を出したいと思っている選手たちと一緒に、明日の試合に集中している。今はもうザニオーロのことは話したくない」