2019.02.25

【コラム】ドンナルンマが20歳に! これまでに達成した記録やエピソードを振り返る

ドンナルンマ
ドンナルンマが20歳の誕生日を迎えた [写真]=Getty Images
1998年にローマに語学留学し、同市内のアマチュアクラブ、ロムーレアの練習に参加。カルチョだけでなく全てのアッズーリをこよなく愛し、日伊協会会報誌『CRONACA』では、イタリアに特化したスポーツ記事を連載中。2017年11月『使えるイタリア語単語3700(ベレ出版)』を共同執筆。イタリア語検定協会事務局員。日伊協会にて4月より『カルチョで旅するイタリア』が開講。

 2月25日に20歳の誕生日を迎えたジャンルイジ・ドンナルンマ。生ける伝説のジャンルイジ・ブッフォンの後継者として、イタリア代表のゴールマウスを守る姿はすっかりと板についてきた。ミランでも数々の記録を打ち立て、ベテランのような風格を醸し出し、スーパーセーブでゴールを死守している。驚愕の20歳はこれまでどのような足跡を残してきたのか。幼少期から、これまでの記録を振り返りたい。

【1】ブッフォン2世の誕生

ドンナルンマ

[写真]=Getty Images

1999年2月25日にナポリ近郊の海辺に面した風光明媚な街、カステッランマーレ・ディ・スタービアで生まれる。奇しくも、昨年限りでイタリア代表を退いたジャンルイジ・ブッフォンと同じ名前を持つが、世紀のGKに敬意を表して名付けられたもの。

【2】GK輩出の街

元ユーヴェスタビアGKのおじ、エンリコ・アルファの勧めで地元クラブ、ASDクラブ・ナポリでサッカーをスタート。9歳上のアントニオ、現ローマのアントニオ・ミランテ、元ナポリのジェンナーロ・イエッツォ、元パルマのアルフォンソ・デ・ルーカなど数々のプロGKを育てた名伯楽、エルネスト・フェッラーロGKコーチに指導を受ける。このうち、アントニオ、ミランテ、イエッツォはドンナルンマと同じカステッランマーレ・ディ・スタービアの出身。まさにGK輩出の街で育てられた。
ASDクラブ・ナポリの会長、チーロ・アモーレは、ドンナルンマの幼少期をこう振り返る。「常に2歳上の子ども達とプレーしていた。その中では、背が高いこともあって、年下だとは思われていなかった」

【3】ミラン移籍

14歳の時、インテルの育成部門の責任者ロベルト・サマデンが直々にスカウトに訪れ、インテルへの移籍に迫った。ASDクラブ・ナポリのアモーレ会長とドンナルンマの両親がミラノに赴きサインをする。しかし、現代理人のミーノ・ライオラのいとこ、エンツォが当時のミラン副会長だったアドリアーノ・ガッリアーニに進言。「獲得の機会を逸してはならない」と話し、より具体的なオファーを提示したミランへの移籍が正式に決定することとなった。この時の移籍金が25万ユーロ(約3100万円)と言われている。

【4】飛び級と特例ベンチ入り

入団してすぐはジョヴァニッシミ(U-15)に所属したが、アッリエーヴィ(U-17)、さらには、トップチーム直下のカテゴリー、プリマヴェーラへと瞬く間に飛び級を果たす。14-15シーズンには、フィリッポ・インザーギ監督の招集によりFIGC(イタリアサッカー連盟)特例の下(通例はセリエA出場は16歳以上)、15歳と11カ月でベンチ入り。16歳になるや否や、プロ契約を締結した。

【5】セリエAデビュー

ドンナルンマ

[写真]=Getty Images

15-16シーズンを控えた15年夏にはトップチームに定着。メディアにも度々、持ち上げられ、大きな話題となる。この時すでに、1メートル96センチもの身長があった。そして、10月25日のサッスオーロ戦で、ディエゴ・ロペスとクリスティアン・アッビアーティを出し抜き、セリエA初出場。シニシャ・ミハイロヴィッチ監督によって先発メンバーに抜擢され、16歳と8か月と6日での出場は、トップリーグではミランのGKとしてジュゼッペ・サッキ(1942年10月25日に16歳と7か月と24日でデビュー)に次いで2番目に若い年齢でのデビューとなった。父、アルフォンソはデビュー戦後に感極まって涙した息子について「ゴール裏を振り返り、同年代の仲間がボールボーイをしているのを見て、15日前は彼らと一緒だったんだと思い起こした」と語っている。そして翌年1月31日にはインテル戦にも出場。こちらはミラノ・ダービーに最も若い年齢で先発出場した選手と記録されている。

【6】GKとしてのイタリア代表最年少記録を樹立

ドンナルンマ

[写真]=Getty Images

イタリア代表でも飛び級で招集がかかる。17歳と28日でU-21代表デビュー。2016年3月24日に行われたU-21欧州選手権予選のセルビア代表戦に出場し、同代表最年少出場を記録した。そして、その161日後にはA代表でも出場を果たす。 9月1日のフランス代表とのテストマッチでブッフォンとの交代で途中出場し、GKとしての同代表最年少記録を樹立した。また、18歳31日での先発出場も記録となっている。ブッフォンの代表初出場が19歳の時だったことからも、ドンナルンマの凄さが改めて思い知らされる。

【7】史上最速でセリエA100試合出場

ドンナルンマ

[写真]=Getty Images

3年目の昨シーズン、4月15日のナポリ戦で早くもセリエA100試合出場を成し遂げた。19歳と49日での100試合出場は史上最も早い記録となった。ブッフォンは21歳と100日で達成していた。セリエA最多出場はパオロ・マルディーニの持つ647試合で、ブッフォンが続き640試合、3位はフランチェスコ・トッティの619試合となっている。ドンナルンマがこのままケガなく、セリエAでプレーし続けることとなれば偉大な先人たちの記録を破ることも可能だ。

【8】セリエA、イタリア人選手最高給

2017年夏には契約更新を巡って退団の噂が強まり、サポーターからも懐疑的な目で見られる事態に発展したが、その後はミランへの忠誠心を示し事態は収束。2021年6月30日までの4年契約を結んでいる。その際に締結された年俸が600万ユーロ(約7億5000万円)というから驚きだ。セリエAの年俸ランキングではクリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)の3100万ユーロ(約39億円)が他の追随を許さず1位に輝くが、2位のパウロ・ディバラ(ユヴェントス)の700万ユーロ(約8億8000万円)とは100万ユーロ差。昨シーズンまでチームメイトだったレオナルド・ボヌッチ(550万ユーロ=約6億9000万円)を上回りイタリア人選手としては堂々の1位となっている。これは敏腕代理人ニーノ・ライオラの功績と言えるだろう。

【9】1メートル96センチ

身長はセリエAデビュー時の16歳ですでに196センチもあって世間を驚かせたが、現在のミラン公式サイトの身長も当時と変わらない高さとなっている。ブッフォンの身長が192センチであるが、横に並んだ際にドンナルンマの方がかなり高く見えることもあって、さらに身長が伸びている可能性もある。セリエAのイタリア人選手としては最も高い身長だ。セリエAではローマのロビン・オルセン(スウェーデン代表)が198センチで最も高く、これに続く身長となっている。

【10】160万人

ドンナルンマ

[写真]=LightRocket via Getty Images

インスタグラムのフォロワー数は160万人。ミラン主将のアレッシオ・ロマニョーリが54万人ということからもその影響力の大きさが計り知れる。ちなみにブッフォンは720万人超え。スポーツ界のみならず世界一のインスタグラマーとなったC・ロナウドは1億2400万人と、こちらは群を抜いた数字となっている。

文=佐藤徳和/Norikazu Sato

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