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難病発症から16年 30歳のカリアリDF、セリエAデビューに感極まり涙

2016.09.21

アタランタ戦でセリエAデビューを果たしたDFピサカーネ(中央上) [写真]=Getty Images

 カリアリに所属するイタリア人DFファビオ・ピサカーネが、30歳にして念願のセリエAデビューを飾った。大手メディア『ESPN』が報じ、同選手のコメントを伝えている。

 今シーズンから昇格したカリアリは、18日に行われたセリエA第4節でアタランタをホームに迎えた。ピサカーネはこの試合の先発メンバーに名を連ね、セリエAデビュー。78分までプレーし、3-0の勝利に貢献した。試合後は思わず感極まり、涙ながらにインタビューに応じた。

「試合に出場するかもしれないとわかった木曜日あたりから、頭の中に悪い記憶が蘇ってきたよ。僕が経験してきたあらゆる問題を4カ月の間、昼夜を問わず考え続けてきたけど、一度も諦めたことはなかった。一秒たりともね」

 現在30歳のピサカーネはジェノアの下部組織出身。しかしながら、14歳の時にギランバレー症候群という難病を患い、全身の筋肉が動かなくなり、歩くこともままならない状態となった。ピサカーネの父によると、医者からは「二度とサッカーはできないかもしれない」とまで言われたという。

 ピサカーネは「ある日起きると、頭から足まで麻痺していたんだ。入院してはじめて深刻さを理解したよ。診断は酷いものだったね。子供の頃からの夢を実現する希望ではなく、人生の厳しい局面に立ち向かうことになったんだ」と、発病当時のことを振り返った。

 続けて、「二度とサッカーができないかもしれないなんて、考えたことはなかった。努力と希望を持って、生きるという最も貴重なことのために闘ったんだ。毎日支えてくれた両親や妻、息子に感謝したい。マッシモ・ラステッリ監督のことも忘れないよ」と、闘病生活に言及し、周りの支えにも感謝した。

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