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トッティ、“情熱より金”のサッカー界に苦言「今の選手には心がない」

2016.07.27

サッカー界の現状に苦言を呈したトッティ [写真]=AS Roma via Getty Images

 ローマに所属する元イタリア代表FWフランチェスコ・トッティが、現在のサッカー界の傾向に苦言を呈した。同選手はイタリアメディア『ガゼッタ・ワールド』のインタビューに応じている。

 26日、ナポリのアルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインがユヴェントスへ移籍することが発表された。2015-16シーズンのセリエAで36ゴールを挙げたストライカーは、移籍金9000万ユーロ(約103億7000万円)という巨額での取引でライバルクラブへと新天地を求めた。

 しかし、ローマ一筋でプレーしてきたトッティにとって、イグアインの移籍劇は受け入れがたいもののようだ。

「サッカー選手は今、心を持っていない。金だけを追う放浪者のようなものだ。おそらくこのことが、他のプレーヤーと自分との違いだろう。心で考える選手は多くはない。勝利に飢えていて、もっと多く(の金額を)稼ぐために他のクラブへと移っていくんだ。まるで放浪者のようだ」

「仮に自分も金だけのことを考えていたのであれば、10年前にはローマを離れていただろう。今よりももっと(多くの金額を)稼いでいたと思う。しかし、自分にとっては最も重要なものは他にある。金ではなく、情熱だ」

 そしてトッティは、イタリアサッカー界についても言及。「高いレベルに戻れることを願っている。代表はユーロで良い結果を残した。イタリアには可能性を秘めた選手がいる。彼らが代表を助けてくれるだろう」と、将来的なイタリア代表の復権を期待しつつ、以下のように続けた。

「しかし、問題もある。スポーツは多くのことが変わり、今となっては金が中心になっている。選手は頻繁にチームを変える。おそらく、より多くの報酬を得るためにだろうね。情熱よりもビジネス的な要素が多くを占めているんだ」

「しかし、ファンは楽しむために、常に同じチームでプレーする選手を見るためにスタジアムに足を運ぶものだ。選手が自分たちを裏切るなんて思ってもいない。イグアインがナポリからユヴェントスに移籍したことを見てほしい。でも、全ては当然のことでもある。イタリアにやってきた外国人選手がもっと(多く)稼ぐために別のクラブに移る。それはあり得ることだ。メンタリティーの問題なんだ。全ての外国人選手が(移籍当時は強豪ではなかったナポリでプレーしたディエゴ)マラドーナのような存在ではないのだ」

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