EURO2016特集|UEFA欧州選手権
2016.03.09

インテルのDF長友佑都、なぜ契約更新の交渉が長引いているのか

長友佑都
幾度となく“インテル愛”を強調してきた長友。現時点で、インテルとの契約は2016年6月まで [写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

 日本代表DF長友佑都とインテルとの契約更新交渉が長引いている。本人の強い意志もあり、2019年6月末までの契約更新となるのではないか、と一部では報道じられた。ただ3月7日現在、公式発表もなければその話が最終段階に来ているといった事実もない。何が起こっているのか。

 ロベルト・マンチーニ監督の構想外とされていた長友は、昨夏のメルカートで移籍話が何度も報じられたが、最終的には残留を決断。昨シーズン、5月の最終戦後に「残留? 自分だけでは決められない。ただ、ここでタイトルを獲りたい」と決意を示した。そして12月には、「残れれば幸せ。僕の血はネッラズーロで染まってきている」と“インテル愛”を口にした。その時、ミックスゾーンを通りかかったピエロ・アウジリオSD(スポーツ・ディレクター)も、契約更新に関して順調だと認めている。相思相愛の関係は続き、双方には何の問題もないとみられていた。

 その流れが変わってきたのは今年2月のこと。複数のメディアがマンチェスター・U、リヴァプールらが長友にオファーを出したと報じた。イタリア人の代理人フェデリコ・パストレッリ氏もこれを認め、「本人がインテルに残りたいと言い断った」と明かした。

 では、契約更新を阻んでいるのは一体何なのか。延長年数なのか年俸か、それとも――。

 3月2日に行われたコッパ・イタリアのユヴェントス戦後、インテルの広報はミックスゾーンで長友を待つ日本人記者たちに「質問は試合に関することだけにしてくれ」と厳しく釘をさした。つまり、「契約更新問題には触れるな」というお達しだ。この件に関して、クラブもナーバスになっていた。

 膠着(こうちゃく)状態が続く中、どうしても本人から事情を聞きたかった私は、6日のパレルモ戦後に「報じられたマンU、リヴァプールからのオファーを断り、残留を希望した事実はあるか?」と直撃した。長友は「事実ですかって……」と明らかに困惑した表情を浮かべ、「残りたい。焦りはなく話は続けている」と明言を避けた。けれど、いつもの歯切れの良さはなく、何か言いあぐねているようだった。以前のような強い“インテル愛”とは違うためらいがあったように感じたのだ。もちろん、諸事情はあるはず。29歳という年齢を考えると、DFの選手としてはあと数年に迫った選手生命の見極め時にも来ている。インテルはスクデットどころか、チャンピオンズリーグ(CL)出場権の3位獲得にわずかに望みをつなぐという現状だ。もし、イングランドのビッグクラブに移籍すれば、CLでプレーできるかもしれない。代理人を含む周囲からのアドバイスにも、そういう部分があってもおかしくはない。セリエAで3位争いをしている別のクラブも長友に興味を示しているという。

 インテルで5年が過ぎた長友は、プレーヤーとしての集大成を熟考すべき年齢になった。インテル残留か、他国リーグの新天地で更なるステップアップか、もしくは慣れたセリエAで別のチームへの移籍か。いずれにしても今回の決断が分岐点になるのは間違いない。

文=赤星敬子

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