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ドルト新指揮官は誰に? ニース監督が最有力、千葉OBのアヤックス監督も候補に

2017.06.02

新監督候補に挙がっている3監督、左からファブレ氏、ボス氏、シュテーガー氏 [写真]=Getty Images

 ドルトムントはDFBポカール優勝3日後の5月30日、トーマス・トゥヘル監督の退任を発表した。新指揮官に就任するのは一体誰なのか注目が集まる中、ドイツ誌『kicker』が候補者について考察している。

 トゥヘル監督は前ユルゲン・クロップ監督から指揮官の座を引き継ぎ、低迷していたチームを昨シーズン2位に引き上げ、今シーズンも3位に導いた。しかし獲得したタイトルは、2年間で直近のドイツ杯優勝のみ。クラブとの契約はあと1年残っていたが、ハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEO(最高経営責任者)との関係が緊迫していることが明らかになり、彼の任期が短くなってしまったようだ。
 
 現在ドルトムントには、明確に招へいを希望する一人の指揮官がいる。それはニースを率いるルシアン・ファヴレ監督だという。かつてボルシアMGにて、ドイツ代表FWマルコ・ロイスを指導した経験を持つ同監督は、スイスのフランス語圏出身の59歳。ガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤンやフランス代表MFウスマン・デンベレといった、フランス系の選手が活躍するクラブにとって最適な指揮官だと考えられているようだ。

 一部報道では本人とも合意していることが伝えられているが、そのファヴレ氏が所属するニースでは、ファヴレ氏の後任候補となっていたセルタのエドゥアルド・ベリッソ監督から断りが入れられた模様。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)プレーオフを睨んで、チームが6月19日から始動することを理由に、ドルトムントとの交渉を拒否したようだ。さらにベリッソ監督は、アルゼンチン代表監督に就任したホルヘ・サンパオリ氏に代わり、セビージャの新監督に就任するとの報道も出ている。

 一方でCLグループリーグへの出場権を獲得したドルトムントは、7月5日から再スタートするため、タイムリミットが迫っているわけではない。スポーツディレクターを務めるミヒャエル・ツォルク氏も「特にプレッシャーにさらされているわけではない。最前の答えを模索するよ。最速ではなくね」とコメントしている。

 また、ニースとの契約を2019年まで残すファヴレ氏の招へいに際しては、移籍金として500万ユーロ(約6億2500万円)を用意する必要があるとみられているが、ツォルク氏はこの支払いについて「全く選択肢にはないわけではない」との考えを示した。

 その他にも候補に挙がっている人物がいる。そのうちの一人は1990年代にジェフユナイテッド市原(現・ジェフユナイテッド千葉)でプレーした経験をもつピーター・ボス氏。現在はアヤックスで指揮をとり、ハンザ・ロストックでプレーした経験もあるため、ドイツ語も問題なく操る人物だ。就任一年目からヨーロッパリーグ決勝進出に導き、その手腕が注目されているが、こちらもまたクラブとの契約が2019年まで残っている。

 さらにブンデスリーガからは、大迫勇也所属のケルンで成功を収めているオーストリア人指揮官、ペーター・シュテーガー監督の名前も浮上。しかしこちらも2020年までの契約が残っており、交渉が簡単にはまとまらないことが予想される。新監督決定までにはまだ時間がかかりそうだ。

By kicker日本語版

ドイツ最大のサッカー専門誌『kicker』日本語版

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