2016.05.16

ゴール量産の秘訣は頭脳にあり…得点データ分析で見えたC・ロナウドの意外性とは

今季リーグ戦36試合に出場し、35得点を記録したC・ロナウド(右)
日本とスペインでの指導経験から「育成」を主軸にマルチに活動するサッカージャーナリスト

 昨シーズンまでの6シーズン、リーガではC・ロナウドとメッシが3回ずつピチチ賞(得点王)を獲っている。今シーズンのC・ロナウドはルイス・スアレスにその座を奪われ3年連続の得点王こそ逃したが、2位となる35ゴールを奪っている。

 今シーズンのレアル・マドリードは優勝したバルセロナよりも負け数が少なく、C・ロナウドがゴールを奪った試合では19勝1分けと負けなし。その絶対的エースの全ゴールの内訳を見ると意外な事実が出てくる。

 まずゴール位置から見ていこう。彼がゴールを奪った位置はゴールエリアの幅、ペナルティスポット付近が21本で60%に達しており、9割近いゴールがペナルティエリア内から生まれている。裏を返せば、エリア外からのミドルシュートやFKのゴールは少ないということ。実際、今シーズンのC・ロナウドのFKゴールは第28節のセルタ戦での1点のみだ。
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 続いて、タッチ数の内訳を見ても、35ゴール中24本、割合としては約69%がダイレクトによるワンタッチゴールだ。4タッチ以上の手数をかけたゴールはわずか3本。約9%しかなく、このデータは、我々が抱く「ドリブルシュートによるゴールが多い」イメージを覆す。“ゴラッソ”(スーパーゴール)の印象が強いC・ロナウドといえども、相手のプレッシャーを受けないうちに少ないタッチでシュート、つまり基本に忠実なシュートでゴールに結びつけているのだ。
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 近年のレアル・マドリードは高速カウンターを武器にサイド攻撃からの得点パターンが多い。左ウイングのC・ロナウドはサイド攻撃時にはベンゼマと中央で2トップのような関係を作って「フィニッシャー」の役割を担っている。スピードに加え高さも備えるストライカーだ。ゴール内訳のデータを見ればわかるとおり、ヘディングによるゴールは6本、約17%で、利き足ではない左足によるダイレクトシュートと同じ本数だ。彼が最も得意とするクロスからのワンタッチゴールでは特に、ゴールから遠い地点で誰よりも早いタイミングでスプリントをかけ、素早くゴールが決まるポイントに相手DFの視界から消える動きで入っている。データから見えるC・ロナウドのストライカーとしての本質とは、予測と駆け引き、ポジショニングといった彼の頭脳にある。

文=小澤一郎(サッカージャーナリスト、サッカーキング・アカデミー講師)

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