セルタ戦に出場したメッシ(右から2人目)とイニエスタ(右端)[写真]=Anadolu Agency/Getty Images
現地14日に行われたリーガ・エスパニョーラ第24節のセルタ戦で披露したトリックPKが話題を呼んでいるバルセロナ。主将のスペイン代表MFアンドレス・イニエスタが、チームメイトが成功させたこのプレーについて自身の見解を示した。
バルセロナはこの試合の終盤80分、自ら獲得したPKを蹴るべくペナルティスポットに立ったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが、ゴールマウス目掛けてシュートを打つ代わりに右斜め前方にボールを流すと、後方から走り込んできたウルグアイ代表FWルイス・スアレスがこれを押し込んでゴールを決めた。
1958年のワールドカップ・スウェーデン大会でベルギー代表のアンリ・コパン氏が世界の舞台で初披露し、バルセロナのご意見番である元オランダ代表のヨハン・クライフ氏がアヤックス時代に成功させて有名にした一方、元フランス代表のティエリ・アンリ氏がアーセナル時代に失敗しているこのトリックPK。
意表を突いたゴール方法については、対戦相手を馬鹿にする敬意の欠如とも、ルール上問題のない創造的なプレーとも意見が分かれ、今回バルセロナが実行したことでスペインでは多くの論争を呼んでいる。だが、いつも通り冷静なイニエスタは、大騒ぎする必要はないとの意見を述べた。
「あのような形のPKは滅多に見られないので、話題になることは理解できる。しかし、あれが敬意の欠如に当たるとは思わない。普段目にする形ではないけれども、許されているプレーだ。僕らは対戦するチームにも選手にも最大限のリスペクトを払っており、議論が起きる必要はないと思っている。とはいえ、人々にはそれぞれ言いたいことを言う権利があるし、僕らとしては自分たちの仕事に集中して行くだけだ」
一方、メッシがトリックPKを実行した理由として、肺がんにより現在闘病中のクライフ氏にエール送るべくプレーをコピーしたとの声もあがっているが、イニエスタはその意見をやんわりと否定した。
「メッシが誰かの真似をするとは思わない。なぜなら、彼こそが誰にも真似のできない唯一無二の存在だからね」
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