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【ACLグループJ展望|C大阪】課題を克服し、目指す“攻撃サッカー”を実現できるか

2021.06.24

[写真]=Getty Images

“理想”に向けて試行錯誤は続く

■試合日程(日本時間)
6月24日(木) 19:00 対 広州FC
6月27日(日) 23:00 対 傑志
6月30日(水) 19:00 対 ポートFC
7月3日(土) 19:00 対 ポートFC
7月6日(火) 19:00 対 広州FC
7月9日(金) 19:00 対 傑志

 セレッソ大阪にとって3年ぶり4度目となるAFCチャンピオンズリーグへの挑戦が始まる。前回の2018年は初めてグループステージで敗退したが、1度目と2度目は決勝トーナメント進出を果たしており、初出場となった2011年はレヴィー・クルピ監督のもとでベスト8まで進んでいる。4度目となる今回は、クラブ史上初のアジアの頂きを目指しての戦いとなる。

 5月のリーグ戦、C大阪は3分け3敗と未勝利に終わった。課題となったのが、得点力と試合の締め方だ。6試合で奪った得点は「4」。ケガで大久保嘉人を欠いていたとは言え、一度も複数得点がない状況は、今季クラブが目指している“攻撃サッカー”とは程遠い。それでも、6試合のうち4試合で先制したが、それらの試合で3分け1敗。選手交代を含めた試合運びが拙く、みすみす勝ち点を失う結果となった。負傷離脱していた選手も復帰し、メンバーがそろってきた現在、これら2つの課題をACLの戦いの中で克服していきたい。

 また、クルピ監督は直近のリーグ戦、第17節ベガルタ仙台戦で、「選手たちの力を引き出すために」アンカーを置く3ー5ー2を採用。中盤を厚くし、両ウイングバックも高い位置に張らせ、より攻撃的な戦いを目指した。この流れは天皇杯2回戦のガイナーレ鳥取戦でも継続。両サイドからのクロスに大久保と奥埜博亮が頭で合わせてゴールと一定の成果は出た。

 もっとも、試合後「3バックに変えたことで、プラスとマイナスの部分、どちらも見受けられる」と指揮官も話したとおり、守備時は5ー3ー2になり、後ろが重くなる懸念もある。試合中に4ー4ー2や4ー2ー3ー1にも切り替えており、試行錯誤は続いている。ACLでも併用していくと思われるが、短期間で6試合を戦う中で、それぞれの戦い方のブラッシュアップを図りたい。

 グループJでは広州FC(中国)、ポートFC(タイ)、傑志(香港)としのぎを削る。過去の実績を踏まえると、グループステージ突破へ向けて最大のライバルと目されるのは広州FCだが、今回エントリーしている選手は若手中心。C大阪としては、初戦に組まれている広州FCとの試合に勝つことで、その後の戦いを優位に進めていきたい。ポートFCと傑志とは初対戦となるだけに、両チームがぶつかる初戦をきっちりスカウティングすることが肝要だ。高温多湿のタイで行われる中2日での6連戦。選手起用も含めた采配も、グループステージ突破のカギを握る。

【KEY PLAYER】FW 20 大久保嘉人

[写真]=Getty Images


 グループステージ突破へ向けたキープレーヤーを一人挙げるとすれば、大久保嘉人か。リーグ戦でも開幕戦でゴールし、そこから5戦5発と爆発。チームも勢いに乗り、開幕ダッシュに成功した。

 リーグ戦では第4節以降、ゴールから遠ざかっていたが、39歳の誕生日でもあった天皇杯2回戦では先制点を決め、復調をアピール。現状、チームで最もゴールが近い選手なだけに、自身2018年以来となるアジアの舞台でも大暴れが期待される。

文=小田尚史

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