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「新国立競技場」建設現場、報道陣に公開…2019年11月完成に向けて「順調」

2017.03.24

プレス公開された新国立競技場建設工事現場 [写真]=野口 岳彦

 2017年3月24日(金)、新国立競技場建設工事現場が報道陣向けに公開された。今年4月以降、基礎工事に移行。今回が建設工事現場に立ち入り、撮影できる最後の機会となった。建設工事現場公開に先立ち、日本スポーツ振興センター理事・新国立競技場設置本部長の望月禎氏から工事の現状について説明があった。

「今回、工事の現場を見ていただきたいということでプレス公開をいたしました。昨年12月に竣工式があり、現在工事は順調に進行しております。この3月は土を掘りかえす掘削工事の最後の段階で、4月以降からはスタンドの建設などが始まり、来年の屋根工事につながっていきます」

※新国立競技場建設工事の工程は、2017年3月24日現在における予定。

 望月氏によると、観客席の前に配置するカメラモート(競技者を撮影するためにプレスがカメラを設置する場所)の準備も進んでおり、作業が基礎的な掘削工事から新たな段階に入っていることが分かった。

 また、日本スポーツ振興センター新国立競技場設置本部総括役の下野博史氏によると、4月から着工予定の地下工事も既に始まりつつあるという。

 実際に建設工事現場に足を踏み入れると、地盤に基礎工事の杭が打ち込まれていたり、一部強度の弱い地盤部分に改良工事が施されていたりと、地下工事のさわりの部分を垣間見ることができた。

 さらに、掘削してむき出しとなった地盤の上には巨大なクレーンが何本もそびえ立ち、およそ60台の重機が各所で稼働していた。地面に横倒しになっている750トンクレーンは組み立ての最中で、今後は前述のカメラモート工事に使われるという。

 掘削工事で掘り出した土の総量は、1日あたりおよそ3000~3500立方メートル。日に約300~350台のトラックをフル稼働させ、大量の土を外部へと運び出している。一部の土は土木の現場で再利用にまわされ、これまで国立競技場を支えてきた地盤の土が、どこかで形を変えて活躍することもありそうだ。

 約400人の作業員が動員されている建設工事は、2019年11月末の終了を予定。日本スポーツ界の新たなシンボルとなる新国立競技場は、完成に向けて着実に歩みを進めている。

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