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日本の前に立ちはだかる“イランのメッシ”…サルダル・アズムンってどんな選手?

2019.01.27

イランの若きエース、サルダル・アズムンとは? [写真]=Getty Images

 日本代表は28日、AFCアジアカップUAE2019 準決勝でイラン代表と対戦する。日本は初戦から5連勝を飾っているが全て1点差の接戦で、ここまで4試合連続で1得点のみ。対するイランは、5試合で12得点・無失点と攻守に隙がない。

 FIFAランキングはアジア勢最高の29位。カルロス・ケイロス監督が率いて今年で8年目となる現在のイランは、「歴代最強」と謳われるまでに強化されてきた。そんなチームの中心を担うのが、若きエースのサルダル・アズムンだ。2度目のアジアカップを戦う24歳は、今大会で別格の存在感を示し、攻撃陣を牽引している。そこで、来る準決勝を前にアズムンの基本情報をおさらいしよう。

■縁起がいい生年月日

アズムンは1995年1月1日、ゴレスターン州のゴンバデ・カーブースで誕生。年明けとともに24歳になったばかりで、今後も長きに渡って活躍することが期待されている。ちなみに、アズムンと同じく1995年に生まれたその他の選手はジョシュア・キミッヒ(バイエルン)、レオン・ゴレツカ(バイエルン)、ニクラス・ズーレ(バイエルン)、セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ(ラツィオ)、ホセ・ヒメネス(アトレティコ・マドリード)、アンヘル・コレア(アトレティコ・マドリード)、トマ・レマル(アトレティコ・マドリード)、アントニー・マルシャル(マンチェスター・U)、エクトル・ベジェリン(アーセナル)、アレッシオ・ロマニョーリ(ミラン)、アドリアン・ラビオ(パリ・サンジェルマン)など。

■大きくて、速くて、巧い

身長186cmと恵まれた体格と抜群の身体能力でエアバトルに強いのはもちろん、テクニックとスピードも兼ね備えゴールを狙う。また、サイドに開けばドリブル突破から、引いた位置でボールを受ければポストプレーでチャンスを演出することもできる。CFとして何でもこなせる万能型で、押さえ所が少ない選手と言えるだろう。

186cmの長身ながらスピードとテクニックも兼ね備えている [写真]=Getty Images

■ポテンシャルの高さを表した2つの愛称

若くして母国の期待を集めていること、ドリブル突破を武器としたプレースタイルから「イランのメッシ」と称されている。また、高さとテクニックを活かしたポストプレーや、アズムン自身がズラタン・イブラヒモビッチへの憧れを公言していることから「ペルシアのイブラヒモビッチ」という愛称も。

■ロシアで6年間プレー

母国の名門・セパハンの下部組織で活躍し、2013年、18歳のときにロシアのルビン・カザンでプロデビューした。その後はロストフへのレンタル移籍を経て、2016年に同クラブに完全移籍。2017年にはルビン・カザンに復帰し現在まで6年間ロシアでプレーを続けている。

■CLで強豪相手にゴール

ロストフ在籍時の2016年にチャンピオンズリーグ(CL)初出場。グループステージ第4節のアトレティコ・マドリード戦で初ゴールを挙げると、続く第5節にはバイエルン・ミュンヘンからもゴールを奪った。

ロストフ在籍時にはアトレティコやバイエルンからゴールを奪った [写真]=Getty Images

■ロシアW杯アジア予選で得点を量産

2013年にA代表に初選出されると、2014年の韓国戦で代表初ゴールを記録。2015年から始まったロシア・ワールドカップ アジア予選では14試合に出場し、チームトップの11得点をマークした。ここまで代表通算43試合で27ゴールを挙げている。

■ロシアW杯に出場、23歳で代表引退、その後復帰

2018年に開催されたロシアW杯では3試合に出場。しかし、グループステージ敗退後にSNS上で批判の的に。その中に、重病と闘う母親を侮辱するものも含まれていたといい、23歳(当時)で代表引退を発表した。その後、イランサッカー協会に説得され、代表復帰を決意。昨年11月の国際親善試合(ベネズエラ戦)に出場し復帰を果たした。

■ヨーロッパの強豪が熱視線

CLでの活躍やポテンシャルの高さが評価され、名門クラブによる獲得が噂されてきた。現在までにバルセロナやリヴァプール、他にもアーセナル、ミラン、ラツィオが関心を示したとされている。

日本代表との因縁

2015年にテヘランで開催された国際親善試合で日本代表と対戦。アズムンにとって初の日本戦だった。80分にタッチライン際で清武弘嗣に激しいスライディングタックルを見舞うと、両チームの選手が入り乱れる乱闘騒ぎとなった。試合は1-1の同点だった。

日本代表とは2015年の国際親善試合で対戦 [写真]=Getty Images

■2度目のアジアカップでも当然のように大活躍

2015年大会は4試合に出場し2ゴールを記録した。アズムンにとって2度目のアジアカップとなる今大会、開幕戦(イエメン戦)からゴールを決めると、続くベトナム戦では2得点。さらに、中国と対戦した準々決勝では1ゴール1アシスト。ここまで5試合で4ゴールと大活躍を見せ、日本戦を迎えようとしている。

AFCアジアカップUAE2019 イラン代表の戦績

■グループステージ第1節
イラン 5-0 イエメン
(得点者:タレミ2、デジャガ、アズムン、ゴドス)

■グループステージ第2節
イラン 2-0 ベトナム
(得点者:アズムン2)

■グループステージ第3節
イラン 0-0 イラク
(得点者:なし)

■決勝トーナメント1回戦
イラン 2-0 オマーン
(得点者:ジャハンバフシュ、デジャガ)

■準々決勝
イラン 3-0 中国
(得点者:タレミ、アズムン、アンサリファルド)

■準決勝

イラン - 日本
1月28日(月)日本時間23時キックオフ

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