試合前日のヴォルゴグラード・アリーナ。現時点で虫の大群は見当たらない
日本は28日にグループステージ第3戦でポーランドと戦う。会場となるヴォルゴグラードは40度近い猛暑が続いているが、敵は暑さだけではない。目や鼻にまで入ってくるような小さな虫も厄介な存在だ。
18日に行われたチュニジア対イングランドで、選手の顔にまとわりつく大量の虫が話題になっていた。今大会のために新設されたヴォルゴグラード・アリーナのそばにはヴォルガ川が流れており、この季節に「ユスリカ」という蚊に似た虫が大量発生するのは珍しいことではないという。
日本も虫除け対策が必要になるのではないか、と懸念されていたが、いざ会場に来てみると虫はほとんど飛んでいない。一部の報道にあったように、ヘリコプターで殺虫剤を散布したおかげか、それともバニラの濃縮液を吹き付けたおかげか……。真相のほどは分からないが、今のところ虫の存在はそれほど気にならない。練習後のDF昌子源(鹿島アントラーズ)は「もっと虫おるんかと思っていた」と笑う。私も警戒して長袖を着てきたというのに、ただただ暑いだけだった。
この様子なら選手も観客も試合に集中できるだろう。ポーランド戦は日本にとって決勝トーナメント進出が懸かる大一番。このまま試合終了まで虫が大量発生しないことを願っている。
取材・文=高尾太恵子
By 高尾太恵子
サッカーキング編集部