タイ戦にフル出場した香川真司 [写真]=Getty Images
2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選の第2戦が6日にタイ・バンコクで行われ、日本代表はタイ代表を2-0で下し、同予選初白星を挙げた。
試合後、『サッカーキング』ではサッカー解説者のセルジオ越後氏に話を聞き、試合を振り返ってもらった。
「もっとスッキリと勝ってほしかった。初戦を落としてしまったことで精神的におびえていたチームに、勝ち点3はなぐさめ程度のものになってしまったね。早い段階で1-0としたのに、重苦しい雰囲気をぬぐえなかった」
「本田や特に香川のキレ、動きが悪いのは明らかなのに、他の選手を起用しないのはなぜなのか。代わりになるような選手がいないのであれば、それはまた問題だよ。本田はクラブで出場していないのだから、コンディション維持は難しい。Jリーグでコンスタントに出ている同じポジションの選手の方が動けるのでは。決め事が多すぎるんじゃないかな。柏木などは呼んでも2試合とも使わず、負傷が理由なら“川崎の35歳”とかいるのに、コンディションをどう見ていたのか」
「ハリルホジッチ監督はこれまで、いろいろと自分の思うままにやり過ぎたのではないだろうか。金崎の問題もそう。クラブの話なのに、わざわざメンバー発表の場で触れるのは行き過ぎだ。メンバー発表も劇場型でやらずにシンプルにやればいいもの。やりたいようにやる分、何か困難に直面した時にそれを柔軟に解決することが難しいタイプなのではないか。今後、結果が出ずにマスコミなどに追い込まれたら、投げ出してしまうかもしれないよ」
「すでにUAEとのホームゲームを落としたことで必死に2位を狙わなければいけない立ち位置にいる。2敗目を喫したらプレーオフに回ることも覚悟しなければならない。海外組は次の予選を行う1カ月後、クラブで使われているかの保障もない。その時のコンディションを見極めて、しっかりとした選手選考をしなければならない。今の主力とされているメンバーは4年前と変わっていない。4年歳を取っているわけでもある。もっと競争がなければならないのが代表。決め事にとらわれず、その時に調子のいい選手を起用することが必要だ」