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敗戦を「我々の糧に」…手倉森監督が痛感した強豪国の“したたかさ”

2016.07.31

ブラジル戦を終えて、五輪日本代表を率いる手倉森監督が記者会見に臨んだ [写真]=Getty Images

 国際親善試合が30日に行われ、リオデジャネイロ・オリンピック日本代表はリオデジャネイロ・オリンピックブラジル代表に0ー2で敗れた。試合後、手倉森誠監督が記者会見に出席し、コメントを残している。

 スコア以上にブラジルに圧倒された試合展開について「“耐えて勝つ”というところに力を入れています。そういうマッチメイクの中で実際に90分間辛抱させられたゲームだったなと」と試合前のプランを明かし、「強豪国、開催国で優勝候補のブラジルと大会前に試合ができたことが収穫かなと。結果はオリンピックで出したいです」と本大会での奮起を宣言した。

 水分補給後、33分に許したガブリエウ・バルボーザ(サントス)の先制ゴール。ハーフライン付近から1人でドリブルでエリア手前まで持ち込まれ、左足からのシュートがDF植田直通鹿島アントラーズ)に当ってネットを揺らした。個の力でもぎ取られた1点については「いっきにギアを変えてくるあたりが強豪国のしたたかさだと思う。恐らく日本はずっとボールを動かされてウォーターブレイクでホッとした」と油断が失点に繋がったという見解を示し、「ああいった心の隙、“耐えて勝つ”準備をしたのに、ああいったところでやられることは本大会であってはいけないです」と本大会へ向けた修正点を述べている。

 また、本大会で勝つために何が必要か問われると、「辛抱強く守った後、攻撃に入るのが遅くなった。いい状態で取って、攻撃の力を残しながら取りにいく。そこのタイミングを残りの日数でやっていければなと思いました」と、攻撃面の改善点を挙げた。

 選手たちにとっては、自信を失いかねない試合結果となったが、メンタル面のケアについては「リバウンドメンタルをしっかりと持っていかなければと思います。その後、我々の考える立場というのを重々承知するべきだと思いますね。日本の歴史を変える、と言いながら乗り込んできていますけど、何か奇跡的なことがなければ、そういったことも起きない」ともう一度チャレンジャーとしての精神を思い出すことの重要性を語り、「このレベルに我々は耐えなければならないんだと思います」と意気込んでいる。

 また、FW浅野拓磨アーセナル)をスタメンから外した理由については「ちょっと疲労感が抜けていないということだったので、本大会でもありえる後半途中の投入というところを試しました」と、コンディションの問題だったことを明かした。

 本大会まであと僅かとなったが、ここにきて強豪国との実力差を痛感させられた。しかし手倉森監督は「今日感じたことが我々の糧になる。まずは今日の悔しさというところから、グループ、組織、そこの精度を高め合おうと。日本もそういう意味では本当に形式的なところ、組織としてできるところです。それを信じてやり続けるしかないです」と、組織力を高めていくことを宣言。中4日で迎える開幕戦まで残されている時間は少ないが、チーム力を強化して本大会での活躍を目指す。

 リオデジャネイロ・オリンピックの男子サッカーは4日に開幕。グループステージ第1節で、日本はナイジェリアと対戦する。

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7月30日 国際親善試合 五輪日本代表vs五輪ブラジル代表

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