2013.06.04

W杯出場を決めた日本代表のザック監督「10歳は年をとった」

ワールドカップ出場を決めて喜ぶザッケローニ監督(手前) [写真]=足立雅史

 ブラジル・ワールドカップの出場権をかけたアジア最終予選が4日に行われ、日本代表とオーストラリア代表が対戦し、1-1の引き分けに終わった。グループBで首位の日本代表は勝ち点を14として、最終戦を残して自動的に出場権が獲得できるグループ2位以内が確定。5大会連続5回目の本大会出場が決まった。

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は試合後、ワールドカップ出場決定について、以下のようにコメントした。

「まずは率直な今の気持ちから。はっきり言って10歳は年をとったかなと(笑)。それでも非常にうれしいです。チームの内容的にもとても良かったと思うし、主導権を握ろう、勝ちに行こうということで選手たちは戦ってくれた」

「相手がオーストラリアということで、経験がある、フィジカルが強い、アジアでもトップレベルの実力を持つチームを相手にここまでやれた。しかし、なかなか簡単にはいかず、相手が引いてくる、ブロックを作ってくる中で、スペースが見つからず、見つかっても押し込まれるような場面があった。前半25分頃までうちのペースでしたが、決め切れない展開が続いた。チャンスをゴールに結びつけないと、オーストラリアのような相手だと逆にピンチになる」

「本田(圭佑)のペースが落ちてきたところで交代のカードを考えたが、高さも含め、彼を外すのではなく、栗原(勇蔵)というチョイスで、香川(真司)をトップ下に、長友(佑都)を左で一つ前に上げ、スピードを生かした。そこで走力もチームにプラスになったし、攻撃力も上がった。それでも、終了間際に偶然に近い形でゴールを奪われ、リードされてしまった。しかし、チームとしてあきらめず、サポーターの皆さんの後押しもあり、相手を追い込み、それが同点につながったと思います。仮にこの試合、もし負けで終わっていたら、それは“偽りの結果”だったと思う」

「(ハーフタイムの指示は?)カウンター対策として、DFラインを下げて対応しようと話した。DFラインにはサイドバックのどちらかが残り、2人のセンターバックと3枚で対応するよう指示を出した。それから、ビルドアップの時に不用意なパスを出すなと指示した」

「(監督のキャリアにおいて今日の結果、ワールドカップ出場の意味は?)日本に呼ばれたのはワールドカップに出場するため。今日それを決められた、それだけ。セリエAでの長い経験もありますし、UEFAカップ、チャンピオンズリーグと、たくさんの試合を経験した。アジアカップに、南米選手権も出場の可能性があった。ワールドカップだけが足りなかったので良かった。あとはヨーロッパ選手権だけ(笑)。これからコンフェデレーションズカップに出場するが、参加するだけでは満足はできない。コンフェデレーションズカップ、ワールドカップではいい戦いをしたいという思いが強い。向上心を持ってやっていくだけ」

「本田は2つのクオリティーを兼ね備えている。まずは、強いパーソナリティー。それから日本人離れしたというか、フィジカルの強さ。それが彼の特長だと思う」

「コンフェデレーションズカップに行く前に、予選ももう1試合残っているし、そこを大切に戦っていきたい。20日間ほど選手たちと一緒にいるので、理想がどこにあり、現実がどこにあるのかを把握し、理想に向けての修正や向上を行っていかなければと思う」

「(就任以降、一番苦しかった時期は?)考えたくない(笑)。とても快適にいい生活を送れている。日本代表を終えた後にどこの国に行こうかと考えるときもある。ただ、プロの世界だし、次に何が起こるかは分からないが、日本を知った今、外に目を向けることは難しい。試合が終わった後にピッチを1周しているときに、これだけのサポーターに囲まれる風景を見ると、次に違うところというのは難しいなと感じる」

「(予選を通じてチームが成長した点は?)運良く、就任後すぐにアジアカップがあり、そこでベースを築くことができた。2010年のワールドカップで結果を残したメンバーもいるし、1つ前のグループがあり、世代交代を図ったのがアジアカップでもあった。その頃から比べると、タテに付けられるボールが増えたし、相手を飛ばせるパスも増えたし、以前よりもチャンスを演出できるようになっている。ピンチを作らずにチャンスを作る、そういう点でバランス力が上がったと思う」

「やはり、これだけチャンスを作っている中で、決定力。ゴールの確率を高めることが今後の課題だと思う」

「(帰国間もないタイトなスケジュールだった本田、岡崎慎司の起用については)チームというのは、選手の特徴を組み合わせて作っていくものだと考えている。本田はうちのトップ下で、前でキープできる特長がある。オーストラリアのような相手には特に必要だった。右の岡崎についてはザックジャパンの得点王でもあるし、疲れているように見えてもゴールに向かえる選手だと思っている。また、岡崎に代えて投入した清武弘嗣については、清武のことが大好きだからです。集まれる時間に限りがあるので、選手をいじりづらい環境にある。交代のカードを3枚切ったが、どの選手もよくやってくれた」

「(長友のコンディションについて)長友が抱えている問題は、ここ1カ月くらいトレーニングができなかったこと。コンフェデレーションズカップに行くまでに10日間、彼のフィジカルコンディションを上げるためにスタッフと仕事をしていこうと考えています。長友の他、本田、岡崎についてもフィジカルコンディションを上げていく必要はあるが、準備期間がある」

「(守備陣への評価は?)みんなよくやってくれた。(ティム)ケーヒルのマークという一番難しい仕事を今野(泰幸)がこなしてくれた。しっかりと抑えてくれた。途中で入った栗原(勇蔵)を含め、みんながいい出来だったが、特に今野がいい仕事をしてくれたと思っている」

「(試合前に選手にはなんと声をかけたか?)これまでの戦い、順位表を見れば我々がアジアのナンバーワンだ。自分たちの力をピッチの上で証明しようという言葉をかけた」

「(これからワールドカップまでの準備は?)チーム全体で向上心を持って、チームとして成長していかなければならない。そういう気持ちを持つことが大切。現状をキープしようとすると右肩下がりになると考えている。具体的に成長とは何かと言うと、よりクオリティーを高めるために力のある選手を連れてくることが挙げられる。また、チームとしてのスピードを高めること、新しいことを試す、オプションを作ることも成長につながると考えている」

「(日本に来てからの3年間で驚いたことは?)今が、2013年の6月4日の10時50分。この3年でサプライズだと感じたことを挙げていけば、2014年のワールドカップになっても話が終わらない(笑)」

「今日のような2つのゴールが立て続けに起こったことは記憶にない。(ホルガー)オジェック監督が気分良く会見を行ったということはうなずける。彼らにはまだ2試合あり、試合内容と結果を照らし合わせたときに引き分けでもよかったと思ったのではないだろうか。過去のオーストラリア戦を振り返ると、李忠成がアジアカップ決勝で見事な決勝点を決めた試合と、前回の対戦で『ないPK』を決められてしまったことを思い出す。あのPKがなければもっと早く決められたかなと思う(笑)」

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