FOLLOW US

アジアカップ3連覇に挑む! なでしこジャパン招集メンバー23名を紹介

2022.01.20

[写真]=Getty Images

 1月20日から2月6日にかけてAFC女子アジアカップインド2022が開催される。池田太監督のもと大会3連覇に挑む“なでしこジャパン”日本女子代表23名を紹介する。

文=舩木渉
写真=Getty Images

GK

GK1 池田咲紀子

生年月日:1992年9月8日(29歳)
身長・体重:168cm・60kg
出身地:埼玉県
所属クラブ:三菱重工浦和レッズレディース

GK陣最年長はピンクの髪がトレードマーク。長短の正確なキックで最後方からゲームメイクにも関与でき、強気のポジショニングで広範囲をカバーする。2011年のAFCU-19選手権や2018年の女子アジアカップ、アジア大会の優勝メンバーでもあり、アジアでの経験も豊富な頼れる姉御だ。

GK18 山下杏也加

生年月日:1995年9月29日(26歳)
身長・体重:170cm・67kg
出身地:東京都
所属クラブ:INAC神戸レオネッサ

国内で数々のタイトルを獲得してきただけでなく、東京五輪や女子ワールドカップでも正守護神を務めた現役随一の経験の持ち主。高い身体能力を生かしたダイナミックなセービングのみならず、左足のキックの飛距離や精度も抜群だ。昨年11月のオランダ遠征は招集外だったが、今後も池田とポジションを争うことになるだろう。

GK21 田中桃子

生年月日:2000年3月17日(21歳)
身長・体重:168cm・65kg
出身地:長野県
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

昨年11月のオランダ女子代表戦でなでしこジャパンデビューを飾った、伸び盛りのGK陣の末っ子。2019年から2年間、なでしこリーグ2部(当時2部)の大和シルフィードへ期限付き移籍して試合経験を積み、日テレ・東京ヴェルディベレーザに復帰した2021年に評価を高めて代表入りを果たした。とにかく明るいのも魅力。

DF

DF4 熊谷紗希

生年月日:1990年10月17日(31歳)
身長・体重:173cm・63kg
出身地:北海道
所属クラブ:バイエルン(ドイツ)

欧州のトップレベルで10年以上にわたって戦い続けてきた不動のディフェンスリーダーだ。近年はクラブでボランチとして起用されることも増え、プレーの幅を広げている。2011年のワールドカップ優勝や欧州CL優勝なども経験した身として、日本人の「個」の迫力不足を指摘しながら「みんな行けばいいのに」と若手に海外移籍も勧めている。

DF5 三宅史織

生年月日:1995年10月13日(26歳)
身長・体重:165cm・53kg
出身地:北海道
所属クラブ:INAC神戸レオネッサ

前回のアジアカップ優勝メンバーで、ピッチに立つことはなかったもののワールドカップや東京五輪でもメンバー入りするなど豊富な国際経験を持つ。2013年に17歳でなでしこリーグデビューを飾り、国内ではINAC神戸レオネッサの主力として常に安定したハイパフォーマンスを続けてきた。センターバックとしては線の細さが課題だが、体格的な不利を予測の正確さや寄せの速さなどクレバーなプレーでカバーする。

DF12 乗松瑠華

生年月日:1996年1月30日(25歳)
身長・体重:164cm・57kg
出身地:埼玉県
所属クラブ:大宮アルディージャVENTUS

負傷の影響で3年近く低迷していたが「ここに戻るために誰よりも自分と向き合ってきた自信がある」と努力を重ね、池田ジャパン発足とともに8年ぶりのなでしこジャパン復帰を果たした。新体制では本職のセンターバックだけでなくサイドバック起用もテストされている。明るい性格で、取材中も笑顔が絶えない姿が印象的。

DF2 清水梨紗

生年月日:1996年6月15日(25歳)
身長・体重:160cm・47kg
出身地:兵庫県
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

無尽蔵のスタミナで上下動を繰り返す不動の右サイドバックだ。25歳ながらDF陣では熊谷に次ぐキャップ数を誇り、数々の国際大会に出場してきた。積極的な攻撃参加を武器とするが、今大会は「まず守備からやっていくのは、何回かアジアを経験して大事だと思っている」と攻守のバランスに意識を向ける。ピッチ内では抜群の運動量とスピードでガンガン攻め上がっていくが、ピッチ外ではゆったり口調で喋るという不思議なギャップも魅力。

DF6 宮川麻都

生年月日:1998年2月24日(23歳)
身長・体重:160cm・52kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

両サイドバックやボランチなど複数ポジションをこなせる守備のマルチプレーヤーだ。2018年には池田監督のもと、U-20女子ワールドカップ優勝の立役者の一人となった。なでしこジャパンには2019年から継続的に招集され、女子ワールドカップや東京五輪を経験。安定感あるプレーで守備の安定を支える。

DF3 南萌華

生年月日:1998年12月7日(23歳)
身長・体重:172cm・62kg
出身地:埼玉県
所属クラブ:三菱重工浦和レッズレディース

熊谷紗希のパートナーに定着した世界基準のセンターバックだ。競り合いの強さだけでなく、飛距離のロングパスも魅力で、ピッチ外では冷静沈着な分析を披露する。2018年に池田監督のもとでキャプテンとしてU-20女子ワールドカップ優勝に貢献した。指揮官とは強い信頼関係で結ばれており、今後長くなでしこジャパンを引っ張っていくことになるはずだ。

DF22 宝田沙織

生年月日:1999年12月27日(22歳)
身長・体重:170cm・59kg
出身地:富山県
所属クラブ:リンシェーピング(スウェーデン)

アジアカップのメンバー発表前日にアメリカのワシントン・スピリットからスウェーデン1部のリンシェーピングへの移籍が発表された。アメリカのメディアで「8つの役割をこなせる選手を失い、代わりを見つけるのは難しい」と評されたように、GKを除くほとんどのポジションに対応できる万能性が売り。池田監督のもとで2018年にU-20ワールドカップを制した際はFWだったが、なでしこジャパンではサイドバックやセンターバックでの起用がメインになりそうだ。

DF20 高橋はな

生年月日:2000年2月19日(21歳)
身長・体重:169cm・67kg
出身地:埼玉県
所属クラブ:三菱重工浦和レッズレディース

世代別代表ではFWとして起用されてきたが、U-19代表時代に池田監督によってセンターバックにコンバートされて飛躍。なでしこジャパンでもセンターバック起用がメインになりそうだ。所属する三菱重工浦和レッズレディースでは南とコンビを組み、鉄壁を築いている。「元気に明るく声を出してチームに貢献したい」という言葉通りの性格で、浦和のチームメイトである柳澤紗希とともに『やなはな〜8and7〜』で動画を配信するYouTuberとしての顔も持つ。

MF

MF8 猶本光

生年月日:1994年3月3日(27歳)
身長・体重:158cm・55kg
出身地:福岡県
所属クラブ:三菱重工浦和レッズレディース

高倉麻子監督のもとではなかなかチャンスを与えられず、東京五輪出場を逃した。しかし、池田ジャパンでは中心を担っていくことになりそうだ。所属クラブでは2列目の攻撃的なポジションでチャンスメイクとフィニッシュに関わるが、代表ではボランチの位置からのゲームメイクが主な役割になるか。チーム随一の技術とビジョンを備えた司令塔はWEリーグでも別次元のプレーを披露しており、大ブレイクの気配を漂わせる。

MF17 成宮唯

生年月日:1995年2月22日(26歳)
身長・体重:154cm・44kg
出身地:京都府
所属クラブ:INAC神戸レオネッサ

JFAアカデミー福島育ちで過去に世代別代表歴は持っていたが、池田監督就任とともに26歳でなでしこジャパンから初招集を受けた遅咲きのMFだ。昨年から所属するINAC神戸レオネッサでは星川敬監督に「立ち位置」や「止まること」の重要性を学び、プレーの幅が大きく広がった。しかし、昨年11月のオランダ遠征では「一つひとつの質を上げていかないと通用しない」「このままじゃダメだな、と強く感じた」と世界の壁の高さを実感。今大会ではアップデートした感覚をプレーで表現したい。

MF7 隅田凜

生年月日:1996年1月12日(26歳)
身長・体重:158cm・52kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:マイナビ仙台レディース

運動量豊富に複数の役割をこなせるが、本人は「私にはこれといった強みがないので」と謙遜する。2018年の女子アジアカップ優勝メンバーでありながら、しばらく代表から遠ざかり、東京五輪にも出場できなかった。それでも池田ジャパンで復帰を果たし、1月12日には26歳の誕生日を迎え「自分も中堅になった。ただ一生懸命頑張るだけでなく、周りにも何かを伝えられる選手になりたいですし、周囲に憧れられる選手になりたい」と意気込む。

MF14 長谷川唯

生年月日:1997年1月29日(24歳)
身長・体重:157cm・47kg
出身地:埼玉県
所属クラブ:ウェストハム(イングランド)

イタリアのミランを経て今季からイングランドへ活躍の場を移した攻撃のキープレーヤーだ。卓越したテクニックと広い視野からチャンスを生み出す、今のなでしこジャパンで最も欠かせない選手の一人と言えよう。昨年10月にはウェストハムで35m超の距離から見事な初ゴールを決めた。東京五輪では8強敗退後に「もっと理論的に対応していかないと」と日本女子サッカーの課題をズバリ指摘するなど、海外にも目を向けて意識高く挑戦を続けている。

MF16 林穂之香

生年月日:1998年5月19日(23歳)
身長・体重:157cm・52kg
出身地:京都府
所属クラブ:AIKフットボール(スウェーデン)

セレッソ大阪堺レディースから22歳でスウェーデンに渡り、精神的にも肉体的にもたくましくなった。「海外の選手とやるのも日常になったので、怖さとかはもうない」と言い切る。ボランチの位置から「奥を見るようになった」と欧州で培ったロングパスも巧みに使ってゲームを組み立てる。今後のなでしこジャパンで中心的存在になっていくであろう逸材だ。同志社大学卒という経歴の持ち主で、昨年末には京都市スポーツ栄誉賞を受賞した。

MF15 長野風花

生年月日:1999年3月9日(22歳)
身長・体重:160cm・53kg
出身地:東京都
所属クラブ:マイナビ仙台レディース

池田監督が率いたU-17女子日本代表の一員として、2016年のU-17女子ワールドカップ準優勝に貢献し大会MVP獲得した。2018年には韓国でプレーするなど国際経験を積み重ねてきたが、なでしこジャパンではなかなかチャンスを与えられず。恩師によって呼び戻されて臨む女子アジアカップには「チームとしても個人としても細部にこだわってプレーしていきたい」「攻守両面でもっと私がゲームをコントロールする」と強い覚悟を持って臨む。

MF23 宮澤ひなた

生年月日:1999年11月28日(22歳)
身長・体重:160cm・48kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:マイナビ仙台レディース

2018年に高校生ながらなでしこジャパン候補となったが、最後まで候補に残っていた2019年の女子ワールドカップや昨年の東京五輪出場は逃した。それでも恩師である池田監督のもとで昨年11月のオランダ遠征に招集され、オランダ女子代表戦でなでしこ初先発を飾っている。両足を器用に使い分け、軽やかに相手をかわしていくスピードスターのプレーには見る者を魅了する。

MF13 遠藤純

生年月日:2000年5月24日(21歳)
身長・体重:167cm・55kg
出身地:福島県
所属クラブ:エンジェル・シティ(アメリカ)

昨年の東京五輪では切り札として起用されチームに希望をもたらしたが、ゴールは奪えなかった。今年はアメリカNWSLに新設されるエンジェル・シティへの移籍を決断し、「持っている力を最大限に発揮して勝利に近づけたらいい」とアジアカップ優勝への強い思いも口にする。今大会はサイドでの起用になりそうだが、持ち前のスピードと強烈な左足のシュートで遠くからでも池田ジャパン初ゴールを狙う。

FW

FW9 菅澤優衣香

生年月日:1990年10月5日(31歳)
身長・体重:169cm・62kg
出身地:千葉県
所属クラブ:三菱重工浦和レッズレディース

なでしこリーグ得点女王3回、同ベストイレブンに6回選ばれた経験のある国内随一のストライカーだ。昨年開幕したWEリーグでも得点ランキング首位タイにつけている。代表でも女子アジアカップ連覇を経験してきた。しかし国内では圧倒的でも、近年はなかなか世界の舞台で結果を残せておらず、フィジカル勝負でも後手を踏む場面も見られる。31歳のベテランストライカーはなでしこジャパンをアジアカップ3連覇に導き、再び価値を証明できるだろうか。

FW10 岩渕真奈

生年月日:1993年3月18日(28歳)
身長・体重:156cm・54kg
出身地:東京都
所属クラブ:アーセナル(イングランド)

これまで10年以上にわたってなでしこジャパンを引っ張ってきたエースは、再び海を渡り欧州の舞台へ。今大会はアーセナルでの成長の証を披露する場になるはずだったが、インド入国時の検査で新型コロナウイルス陽性と判定され、隔離されることに。大会中に復帰できるだろうか。ゴール前での突破力や得点力の高さは説明不要だろう。ライバルたちを破ってアジアの頂点に立つためには、岩渕の存在が不可欠だ。

FW11 田中美南

生年月日:1994年4月28日(27歳)
身長・体重:164cm・56kg
出身地:タイ
所属クラブ:INAC神戸レオネッサ

ペナルティエリア内で最大の力を発揮するストライカーは、鋭い飛び出しや相手の背後を取る巧みな動きでゴールを陥れる。なでしこリーグ得点女王を4回、リーグMVPを2回獲得し、昨年はドイツ1部のレヴァークーゼンで欧州リーグも経験した。国内リーグでの実績が華やかな一方、代表ではなかなか期待通りの活躍を見せられてこなかった。女子アジアカップでは自身3つ目の国際タイトル獲得に挑む。

FW19 植木理子

生年月日:1999年7月30日(22歳)
身長・体重:162cm・53kg
出身地:神奈川県
所属クラブ:日テレ・東京ヴェルディベレーザ

怪我に悩まされて低迷した2020年を乗り越え、2021年は復活を遂げた。2019年の女子ワールドカップも怪我で出場を逃しており、なでしこジャパンでの主要な国際大会出場は今回が初めてとなる。スピードあふれる突破が魅力のストライカーは、アジアの舞台で飛躍のきっかけをつかめるだろうか。今年3月には早稲田大学スポーツ科学部を卒業する見込み。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO