FOLLOW US

財政難のアンジュヴィオレ広島が存続決定を発表…今後も運営資金確保に奔走

2020.11.03

アンジュヴィオレ広島 [写真]=クラブ提供

 財政難に陥っているアンジュヴィオレ広島が11月1日、クラブの存続が決まったことをクラブ公式サイトで発表した。

 2012年に創設されたアンジュヴィオレ広島は、新型コロナウイルスの影響によって財政難に陥り、存続危機に直面。クラブを運営するNPO法人「広島横川スポーツ・カルチャークラブ」は10月末までに支援企業やスポンサー資金の目処がたたない場合、今季終わりの12月でチームを解散することを決断し、存続に向けてスポンサー探しなどの活動を行っていた。

 それでも、クラブは10月29日に臨時執行部会を開き、存続を決定した。ホーム最終戦が行われた11月1日に来季以降も存続することを発表し、NPOの理事長を務める水戸川旭氏の声明を公式サイトに掲載した。

「存続危機の発表を受けて、既存スポンサー様や、サポーターの皆様、下部組織の保護者の皆様、そして報道関係者の皆様の多大なるバックアップや温かいお言葉をいただき、クラブが思っている以上にアンジュヴィオレ広島が地域にとって必要な存在になっていたことを痛感しました」

「なんとか残していきたいという想いのもと、10月29日にNPO法人広島横川スポーツ・カルチャークラブ臨時執行部会を開き、アンジュヴィオレ広島を存続することが決議されました」

 ただ、運営資金の確保という課題は残っており、クラブは今後も「新たな資金獲得、運営体制の見直し、組織のスリム化など」を検討していくという。水戸川理事長は続けて次のように記した。

「まだ課題が多くある中の存続決定とはなりますが、<地域の皆様とのつながりを深めて、「明日もがんばろう!」と思える地域社会を実現する!>という理念のもと、広島のため、広島女子サッカー界のために力を尽くしていく所存でございます。まだまだ皆様のお力添えが必要です。これまで以上のご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます」

 なお、プレナスチャレンジリーグWEST(3部相当)で首位を走るアンジュヴィオレ広島は、11月1日に行われた第8節で2位のスペランツァ大阪高槻をホームに迎えて対戦。首位攻防戦となった試合で開始直後に失点したものの、76分にFW川﨑咲耶、78分にFW宮本果栄が立て続けに得点し、2-1の逆転勝利を収めた。1657人の観客が駆けつけたホーム最終戦を白星で飾り、2試合を残して2位との勝ち点差を4ポイントに広げた。次節は、11月15日にアウェイでセレッソ大阪堺ガールズと対戦する。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO