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アジア大会銀のなでしこ帰国、連覇逃し佐々木監督「僕の責任でもある」

2014.10.02

帰国し、空港で取材に応じた佐々木監督

 韓国で開催されているアジア大会を戦い終えたなでしこジャパンが2日、帰国した。

 1日に行われた決勝戦では、3大会連続の同一カードとなった北朝鮮を相手に1-3で敗戦。大会連覇を逃した。羽田空港で記者団の取材に応じたなでしこジャパンの佐々木則夫監督は、「グループリーグ、決勝トーナメントと厳しい戦いでした。初戦の中国は良い相手でしたが、その後はレベルが2ランクくらい下がる相手との対戦となり、決勝はアジアでAランクの北朝鮮と。コンディションやモチベーション、志を高めなければならない中、現実的には厳しい部分がありました」と振り返ると、「優勝させてあげられなかったのは、僕の責任でもあります。糧にして次につなげていかなければ、日本の皆さんに申し訳ないですし、僕自身も気を引き締めていかなければならないです。チーム作りに励んでいかなければならないと思っています」と反省を語るとともに、チーム力の更なる向上を誓った。

 アジア大会のテーマとして、若手の底上げを図ることを目標の一つに掲げていたが、「厳しい試合を何試合も経験し、選手個人がこれからどう感じて、各チームに戻ってその質を上げていくことが、1つ大きなポイント」と話すと、「彼女たちは良いものを持っています。今後楽しみにしています」と期待を寄せた。

 特に今大会6試合中5試合に先発し、1試合に途中出場と全試合に出場したFW増矢理花については、「手ごたえ以上でした。90分間のスタミナも良かったです」と好印象だったことを明かす一方、「ただ、経験やドリブル、パス、シュートへの持ち込みなど、まだまだ雑な部分はありますけど、これは可能性のあるものなので、自チームでもっと磨いて、若いので進化してほしいです」と注文も忘れなかった。

 今月末にはカナダ遠征を控えているが、「ワールドカップ開催国として、強化をして、非常に良い仕上がりになっていると思います。北朝鮮に負けたことの反省も踏まえて取り組んでいきたいです」とコメントすると、選手選考については、「見たい、経験させたい選手も中には出てくるだろうし、総括的に来年に結び付けていく形になると思います」と、固定はせずに試したい選手を招集していく方針であることを示唆した。

 2015年は前回王者としてワールドカップに臨むことになるが、「2011年のチームよりも質の高いチームになることは自負しています」と、チーム力アップの自信を口にする一方で、「ただ、他のチームのレベルが上がっていることも事実です。スキルが上がり、組織的になっています。FIFAランク20数番目のチームの質が、グッと上がってきて、我々など3番目とは思わないですが、飲み込まれてきている傾向があります。2011年よりもレベルの高いチームにしないとグループリーグを突破する、ベスト4に入る、ファイナルに行くということはさらに厳しいと思います」と続け、難しい戦いになることを予想している。

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