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「トップに上がることがゴールではない」神戸U-18監督が考える選手育成

2022.07.21

 医療メーカーの日本シグマックスが展開する「ZAMST(ザムスト)」×サッカーキングによる連動企画。今回、スペインの至宝アンドレス・イニエスタを擁するヴィッセル神戸とZAMSTがスポンサーシップ契約を締結し、両者のコラボレーションが実現した。ヴィッセル神戸U-18を指揮する安部雄大監督に話を聞いた。

 2005年にヴィッセル神戸ジュニア監督に就任し、ヴィッセル神戸U-15監督やトップチームのコーチなどを歴任してきた安部監督。選手時代はサンフレッチェ広島やヴィッセル神戸で活躍し、その経験を活かした指導で多くの教え子をプロの舞台へと送り込んでいる。

 そんな育成のスペシャリストに、ヴィッセル神戸アカデミーの方針やZAMSTとの契約によるメリットなどをうかがった。

「ZAMST」サッカー用サポートアイテム

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製品の詳細は公式サイトにてご確認ください。
■「ZAMST」ふくらはぎ用コンプレッションスリーブ「カーフスリーブ」(両足入り・税込¥2,860)
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[写真]=野口岳彦

インタビュー=白井邦彦

―――ヴィッセル神戸U-18が目指しているものを教えてください。

安部 我々はプロクラブの下部組織ですので、まずは一人でも多くの選手をトップチームに昇格させること。同時にチームとしても活動していますので、さまざまな大会、特に高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグWESTでいい成績を残すことが目標になります。とはいえ、結果を残すことが目的ではなく、より高いレベルの試合を選手たちに経験させることが大切だと考えています。

―――そのミッションを遂行する中で最も大事にされていることは何でしょうか?

安部 当然、プレーヤーとしての技術やフィジカル面など、様々なことが大切ですけれど、それだけにならないように気をつけています。人間教育もそうですし、チームや学校、寮生活の中で社会性を身につけることも重要です。人間として、プレーヤーとして、両方で大きくなっていくことが大事だと思っています。

―――トップチームとの関わりはどのようにされていますか?

安部 新型コロナウイルスの影響はありますが、先週はトップチームの練習に4人ほど参加しましたし、今日(取材当日)も行っています。そういう練習参加は頻繁にさせていただいています。リュイス(プラナグマ)ヤングプレイヤーデベロップメントコーチからも色々なフィードバックがあって、いい関係が作られていると思います。

―――トップチームの若手育成に尽力されているリュイスコーチとは、実際にどういう関わり方をされていますか?

安部 プレミアリーグの試合を見て、彼が感じたことを話してもらったり、トップチームの練習に参加した選手に対して課題をフィードバックしてもらったりですね。例えば「ヘディングがもう少し強くなりたいよね」とか、「シュートの意識を上げたいよね」とか。それを参考に、チーム練習とは別に個人練習をしたりしています。

[写真]=トライアウト

―――トップチームの練習に参加した選手からはどんな声が聞かれますか?

安部 だいぶ慣れてきたようですけど、最初はイニエスタがどうとか、憧れの目線で話をしていました。でも、少し慣れてくると彼が目標になったり、自分もトップチームでやるという意識に変わったり。先日の公式戦では、トップチームの練習から帰ってきた選手が3得点を挙げました。目に見える結果と、見えないけれど彼らの中に芽生えているものもあります。すごくいい刺激になっていると思います。

―――監督から見てもトップチームから帰ってきた選手は目の色が変わっていますか?

安部 劇的に、ということはありません。でも、トップチーム参加でレギュラー選手が抜けると、他の選手がチャンスを活かして活躍するという気持ちで頑張る。この前は代わりに出場した選手が90分間をしっかりプレーしました。また、下級生にも「来年はトップチームの練習に参加したい」と話している子もいますし、いろんな相乗効果があると思います。

―――ヴィッセル神戸アカデミーの存在意義を教えてください。

安部 アカデミーに限らず、我々ヴィッセル神戸の存在意義は何だろうと考えることがあります。コロナ禍でより考える機会が増えたと思います。目先の試合に勝ったとか負けたとか、プレミアリーグでどうだったということも大事ですけど、それらの活動を通じて見ている方や応援してくださっている方、選手を支えている保護者とか、そういう人たちに元気を与えたり、彼らのプレーを見て前向きになれたり、そういうものも大事なのかなと思います。これは忘れてはいけないことだと思います。

―――アカデミーはプロを目指す選手がほとんどだと思いますが、トップチームに昇格させるために、彼らとはどう接していますか?

安部 基本的にはみんな同じように接していますが、ターゲットになる選手は時期が進むにつれて絞られてきます。なので、トップチームの練習に参加するような選手には個別トレーニングを行うこともあります。実際にトップチームのスタッフと連係しながらトレーニングを進めていきます。

―――アカデミーから多くの選手がトップチームに昇格していますが、彼らを監督はどう見られていますか?

安部 山川哲史も中学3年間を見ていましたし、単純に彼らが活躍するとうれしいですね。反面、まだヴィッセル神戸のアカデミーから日本代表を出せていないので、そこは指導に関わる我々の責任でもあると思いますし、もっともっと目線を上げて、トップチームに上げて終わりではなく、活躍して日本代表になっていく選手を育てないといけないと思います。

[写真]=トライアウト

―――トップに上げることと、トップで活躍する選手を育てることは同義ではないということですか?

安部 選手たちには、「トップに上がることがゴールではなく、そこからがスタートだ」と伝えています。ジュニアユースからユースに上がれた時もそこで終わりではなく、その先があると伝えていますし、一貫してそういう意識を持たせられるようにしています。

―――ヴィッセル神戸U-18では3年間という限られた時間しかありません。ケガをすると時間のロスにつながりますが、そのあたりはどのようにお考えでしょうか?

安部 ケガはつきものですが、やはりケガをして成長するチャンスを少なくしてしまう、または見てもらう機会を減らしてしまうことは残念だと思っています。いろいろなテクノロジーが進化していく中で、現場でも試合や練習が終わった後のケアはできていますが、予防の部分は以前とあまり変わっていないとも感じています。自分の体をしっかり準備する。それは道具も含めて、意識をもっと高めていかないと何も変わっていかないと思います。準備はまだまだ伸びしろがある部分かなと思っています。

―――準備の伸びしろとは具体的にどういうことでしょうか?

安部 私もトップチームでスタッフをしていましたけど、一流選手ほど早く練習場に来て、いろいろなケアをしている。印象とは異なるかもしれませんが、ルーカス・ポドルスキも練習前にウェイトルームでしっかりと準備をしていました。私が見てきたものは彼らにも伝えていますし、このクラブに20年以上いた北本久仁衛選手(現コーチ)にそういった話をしてもらったこともあります。単純にサッカーが上手い、下手で選手生活は決まらないと思います。しっかりとした準備は結果的に自分を成長させてくれるし、自分の評価にもつながると思います。ケガをした選手は準備の大切さを理解していますが、ヴィッセル神戸U-18の選手全員が理解しているとはまだ言えません。

―――そういうものが、プロ意識や覚悟にもつながるのでしょうか。

安部 そうですね。プロになりたいではなく、より具体的にイメージを持つこと。そのために自分は何をすべきか。とはいえ、彼らは朝から学校に行って、ギリギリで帰ってきて練習に来る。それも理解した上で、うまく時間をコントロールしたり考えたりすることが大切です。プロになっても活かすことができる部分です。プロの世界は1時間半ほどの練習があって、それ以外のことは全部自分で考えないといけないですからね。

―――今回契約したZAMSTにはどんな印象をお持ちでしょうか。

安部 いろいろなサポーターやインソールを出されている印象です。ZAMST製品はスポーツ選手にとって自分の体の一部のようなものだと思いますし、自分の体を自分で守るという意味ではすごく重要なアイテムだと思います。

―――先ほどバンテージを巻くという話がありましたが、ZAMSTの足首用サポーター「FILMISTA ANKLE」についてはどんな感想を持たれていますか?

安部 バンテージも利用しますが、やはり巻くのは大変ですし、自分で巻くと引っ張りすぎて破れてしまうこともあります。僕自身もいろいろな製品を試してきましたが、ZAMSTの足首用サポーターは着脱が簡単でいいと思います。僕が現役の頃にあったら、絶対に利用していたと思います。本当にいいものをサポートしていただいたと思っています。

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■「ZAMST」サッカー専用高機能インソール「Footcraft FOOTBALL STYLE」(税込¥5,940)
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[写真]=野口岳彦

By サッカーキング編集部

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