■ヴィッセル神戸
【プラス材料】
優勝候補に挙げられながらも開幕から白星がない（1分1敗）。だが、水曜日の第9節にMFアンドレス・イニエスタが復帰。開幕戦で退場となったMF扇原貴宏も帰還するなど、今節はプラス材料が多い。
前節の浦和レッズ戦ではFW武藤嘉紀が今季初得点を挙げ、新加入のDF槙野智章がA・イニエスタの絶妙なクロスを頭で合わせて加入後初ゴールをマーク。
アビスパ福岡とは昨季2戦2勝という相性の良さを加味すると、良い流れでホーム開幕戦を迎えられそうだ。
【マイナス材料】
マイナス面は2試合連続で2失点（計4失点）の守備だ。開幕前から懸念されていたDFトーマス・フェルマーレンが抜けた穴を埋められていない印象。昨季ブレイクしたDF菊池流帆が開幕2試合連続でベンチ外に。名古屋グランパス、浦和との連戦による疲労を考えると、中2日の今節も厳しい状況が続きそうだ。
攻撃面も2試合で2得点と乗りきれていない。名古屋戦は無得点、浦和戦は相手に退場者が出た数的有利な状況で1点のみと振るわず。エースのFW大迫勇也の今季初ゴールが待たれる。
文：totoONE編集部
■アビスパ福岡
【プラス材料】
開幕戦は後半アディショナルタイムに失点してジュビロ磐田とドロー。開幕白星を逃したが、「ゲームそのものは攻守にわたって自分たちらしい場面が多かった」と長谷部茂利監督は手応えも口にした。
守備における組織力と強度を維持しつつ、攻撃ではボールを握る時間を増やすことをテーマのひとつにしており、その部分でチームとしての手応えを得られたことはプラス材料。磐田戦では持ち味の縦への意識を失わず、テンポ良くパスをつないで12本のシュートを放った。
【マイナス材料】
相性という点で言えば、圧倒的にヴィッセル神戸が優位。昨季の対戦成績はアビスパ福岡が2敗。リーグ戦で福岡が神戸に勝利したのは2000年まで遡る。しかし、福岡は昨季に数々のジンクスを打ち破って、クラブ史上J1最高順位で残留。22年を経て神戸から勝利を奪うか。
神戸戦に向けて「ボールを握られる時間が長くなると予想できるが、カウンターだけでなく、磐田戦のような攻撃を出せれば」と長谷部監督。今季公式戦初勝利はどちらのチームが手にするか。
文：新甫條利子