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【広島vs川崎プレビュー】広島はリーグ最多得点を誇るセットプレーがカギ…川崎は誤審に泣いた前回対戦の雪辱を誓う

2018.08.17

広島の守備を支えていた水本が左足首を負傷。今節に間に合うか微妙視されている [写真]=Getty Images

サンフレッチェ広島 中断明けから失点増加、さらには守備の要・水本が負傷

【プラス材料】
 勝ち点49まで到達し、2位・川崎が1試合少ないとはいえ、現時点で勝ち点9差。得点36は横浜FMと並んでリーグトップであり、失点16も川崎と並んでトップ。得失点+20は2位・川崎の+13に水をあけている。

 さらに注目したいのは、セットプレーからの得点がPKも含めて15得点を重ねているということ。こちらもリーグトップの数字だ。昨年はセットプレーからわずか5得点しか得られなかったことを考えると長足の進歩だと言っていい。特に後半戦はその傾向が顕著で、全10得点中セットプレーが絡まないゴールは4点。半数以上はセットプレーをきっかけとして生まれている。もちろんチーム練習の成果ではあるが、長崎戦で生涯初の直接FKを決めた柴崎晃誠のキックが精密度を増していることは疑いない。

【マイナス材料】
 4試合負けなしとはいえ、内容は2勝2分。後半戦の得点は平均2.0と前半戦以上に記録しているわけだから、失点増がそのまま戦績に表れていると言っていい。後半5試合で完封はわずか1試合。前半だけで12試合もの完封を成し遂げているチームの守備が、後半戦は相手の研究に苦しんでいると見るべきか、それとも綻びが見えてきたのか。

 神戸戦でも、A・イニエスタのスーパーゴールによる失点は致し方ないにしても、守備の要として前半戦から好調をキープしていた水本裕貴が左足首を痛めて途中交代を余儀なくされてしまったのは心配材料。ここまで抜群のパフォーマンスを発揮していただけに、軽傷であることを祈りたい。

文:紫熊倶楽部 中野和也

川崎フロンターレ 3戦負けなしで首位攻防戦へ、相手エースの突破力に警戒

【プラス材料】
 リーグ前節・鳥栖戦はスコアレスドロー。下位相手に無得点に終わり取りこぼす結果となったが、放ったシュートは25本。決定機も数多く作れていただけに、試合後に悲観的な言葉を口にする選手は皆無だった。阿部浩之が言う。「ネガティブになる必要はない。年間で50試合近くあったら、こういう試合もある。引きずらないことが大事」。気持ちを切り替えて、攻撃的なサッカーを継続していくことが重要だろう。

 さらにFC東京が敗戦したため、1試合少ない状況ながら、順位は2位に浮上。そして今節の相手は広島ということで、首位攻防戦となる。連戦となるが、ここ3試合負けなしであることを考えれば、固定したメンバーで臨むだろう。慣れ親しんだ顔ぶれで、ボールを保持しながら、流動性のある崩しからしっかりとゴールを奪いたい。

【マイナス材料】
 前回の対戦は、川崎にとって忘れられない黒星となった。終了間際の同点ゴールが取り消され、ホームでの無敗記録が途切れた。その得点が誤審だったと正式に認められるなど、後味の悪い結果となった。しかし、これらは「たられば」だ。なかなか縮まらない首位との勝ち点差を詰める、6ポイントマッチとして臨む必要がある。

 気をつけたいのは、ゲームの入り方だ。ホームでは4試合連続無失点だが、一方で、アウェイでは無失点試合が少ない。特に立ち上がりの時間帯に2試合連続で失点するなど、アウェイではゲームの入り方に課題を残している。気をつけたいのは、やはり高さと強さのあるパトリックの突破力。かつて川崎にも在籍していたこの重量級ストライカーをいかに抑え込むか。川崎の最終ラインの耐久力が試される一戦となる。

文:いしかわごう

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