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J王者・鹿島、石井監督解任…積極補強もACL敗退、大岩コーチが昇格

2017.05.31

鹿島が石井正忠監督の解任を発表 [写真]=FIFA via Getty Images

 鹿島アントラーズは5月31日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)敗退を受け、石井正忠監督との契約を解除することを発表した。「今季の成績を総合的に考慮したうえで」の決定で、後任の指揮官には大岩剛コーチが就任する。

 鹿島は30日に行われたACLラウンド16・セカンドレグで広州恒大(中国)を2-1で破って2試合合計スコアを2-2としたものの、アウェイゴール数で屈して敗退となった。そして翌31日、監督交代が決定。大岩コーチが昇格する形で、新指揮官に就任することが決まった。


 石井監督は1967年生まれの50歳。順天堂大学出身で、NTT関東と住友金属工業を経て、Jリーグへ加盟した鹿島の一員としてプレーした。1998年にアビスパ福岡へ移籍し、同シーズン限りで現役を引退。指導者転身後は鹿島ユースのコーチ、トップチームのフィジカルコーチを務め、2012年からはコーチを担当。2015年7月、トニーニョ・セレーゾ前監督の解任に伴い、指揮官に就任した。鹿島にとっては1992年から1994年6月までチームを率いた宮本征勝氏以来、クラブ史上2人目の日本人監督となった(1998年7月から1999年8月まで関塚隆氏が監督代行を務めた)。

 石井監督就任後、鹿島は2015年のヤマザキナビスコカップ(現JリーグYBCルヴァンカップ)を制覇。昨季は明治安田生命J1リーグと天皇杯の2冠を達成し、開催国代表として出場したFIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016ではアジア勢初の決勝進出を果たした。決勝ではレアル・マドリード(スペイン)に延長戦の末、2-4と敗れたものの、大躍進を遂げた。

 今季開幕前にはアルビレックス新潟からブラジル人MFレオ・シルバ、ヴィッセル神戸から同FWペドロ・ジュニオール、パルメイラスから元ブラジル代表MFレアンドロ、さらに全北現代から韓国代表GKクォン・スンテを獲得するなど、積極的な補強で全タイトル制覇を目指した。だが、明治安田生命J1リーグでは第13節終了時点(1試合未消化)で7勝5敗の勝ち点「21」で暫定7位。そしてACLはラウンド16で敗退することとなり、石井監督の解任が決まった。なお、同監督の公式戦通算成績は57勝7分け29敗、勝率は約61.3パーセントだった。

 新監督に就任する大岩氏は1972年生まれの44歳。選手時代は清水商業高校から筑波大学を経て、名古屋グランパスやジュビロ磐田でプレーした。2003年に鹿島へ加入し、2010年の現役引退までプレー。J1リーグ通算で386試合10ゴール、日本代表としても国際Aマッチ3試合出場を記録している。現役引退後は指導者に転身し、2011年から鹿島のコーチを務めていた。

 鹿島は次戦、6月4日の明治安田生命J1リーグ第14節でサンフレッチェ広島とのアウェイゲームに臨む。ACL制覇という目標を絶たれて指揮官交代を断行した王者が、新体制で巻き返しを図る。

By サッカーキング編集部

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