2017.03.22

【ライターコラムfromFC東京】ケガと戦う阿部拓馬の復活、攻撃陣活性化のカギを握るか

阿部拓馬
川崎戦で先制点を誘発し、喜びを見せる阿部拓馬 [写真]=阿部拓馬
フリーライターとしてサッカー取材活動を開始し、FC東京との関わりはJFL所属時代から。トップチームのみならず、アカデミーやクラブについても広く取材を続けている。

 3月18日に開催された明治安田生命J1リーグ第3節にて、川崎フロンターレとの“多摩川クラシコ”を3-0で制したFC東京

 試合後、大久保嘉人が「どちらに転んでもおかしくなかったゲーム」と振り返ったように、内容は決して“快勝”ではなかった。だが、GK林彰洋を中心に我慢強く戦い、その中で先制点をもぎ取ったことが、結果的に“完勝”した大きな要因となった。

 先制点を引き出したのは、この日FWの一角を務めた阿部拓馬だ。

 日頃から「トップ下か、2トップの一角かというのは、あくまで守備での立ち位置。攻撃時には自由に動いて、相手の間でボールを受けることや、嫌がるスペースに走ることを意識している」と話すように、76分に大久保からのスルーパスに合わせて、左エリアに抜け出し、川崎のオウンゴールを誘った。それのみならず、ボールを引き出す動きを繰り返し、前線に流動性と躍動感をもたらした。

 阿部自身は、直前の3月15日に行われたYBCルヴァンカップ第1節のベガルタ仙台戦で今季初出場し、先制ゴールを含む2得点を挙げている。その時に「ゴールよりも、ピッチに立てた嬉しさのほうが強かった」と、正直な心境を語ったのは復活の喜びがあったからだ。

阿部拓馬

ルヴァン杯の仙台戦後、サポーターに勝利を報告する中島翔哉(左)と阿部 ©J.LEAGUE PHOTOS

 昨年5月にグロインペインを発症。リハビリを続ける過程で、8月には右腓腹筋筋挫傷も重なり、その時は「もう二度とピッチに立てないのでは……」という危機感と恐怖を味わったという。それでも諦めることなく、メディカル・フィジカルトレーナーと二人三脚で、治療やリハビリにあたり、今季はシーズン前から復調の気配をみせていた。

 初出場のチャンスを見事にモノにし、チームに勢いをもたらした阿部だが、そのケガの状態は「完治したとはいえない」という。

「グロインペインというケガはやっかいで、痛みがすっかり消える人もいれば、残り続けてリスクを背負って手術をする人もいる。僕の場合はトレーナーやスタッフのおかげもあって、よいケアの方法がみつかり、徐々にプレーに支障がなくなっている」というが、それでも「今後も痛みとうまく付き合っていくため、今でも日々の練習の8割ほどは、ケガのケアのためのもの」と、人知れず過酷なルーティンを続けている。

阿部拓馬

川崎戦でドリブル突破を図る阿部 [写真]=三浦彩乃

 今季、大型補強を敢行し、攻撃陣には大久保やピーターウタカ、永井謙佑らの錚々たるメンバーが新加入したFC東京

 それに対して「ライバル心や競争意識というのはあまりなくて(苦笑)。僕は与えられた場所、もらったチャンスで自分ができる限りのプレーをする。それだけを考えている」と、黙々と準備を続ける阿部。

 リーグ序盤は連携不足による停滞感もあったが、その攻撃陣を活性化させるカギは、彼が握るかもしれない。

文=藤原夕

サイト人気記事ランキング

欧州リーグ順位表

リヴァプール
34pt
レスター
26pt
チェルシー
26pt
欧州順位をもっと見る
ボルシアMG
25pt
ライプツィヒ
21pt
バイエルン
21pt
欧州順位をもっと見る
バルセロナ
25pt
レアル・マドリード
25pt
アトレティコ・マドリード
24pt
欧州順位をもっと見る
ユヴェントス
32pt
インテル
31pt
ラツィオ
24pt
欧州順位をもっと見る

Jリーグ順位表

FC東京
62pt
横浜FM
61pt
鹿島アントラーズ
59pt
Jリーグ順位をもっと見る
柏レイソル
78pt
横浜FC
73pt
大宮
73pt
Jリーグ順位をもっと見る
北九州
59pt
藤枝
57pt
群馬
54pt
Jリーグ順位をもっと見る